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女子高生は大統領 〜家康が女学園の女子高生に転生した〜  作者: 三日月未来(みかづきみらい)
後編
165/169

【一六三】明日の事はわからないでござるよー。康代殿

第一六三話は約二千百文字です。

お待たせしました。

 宝田劇団劇場の柿落としが終えた夜、楽屋を出た徳田大統領は神聖女学園に向かう途中、明里光夏大統領補佐官に連絡を入れた。宝田劇団最高責任者の朝川夏夜も徳田と一緒にいる。


 新しいリニアモノレール駅の入り口には徳田の大統領キャビネットの織畑信美首相と前畑利恵副大統領も女子高生警備と移動の途中だった。制服姿の女子高生を暗がりの中で見て政府関係者と気付く者はいない。


 その頃、明里光夏と豊下秀美副首相は神聖女学園のインターネット放送室で臨時放送の準備をしていた。

宝田の大スター赤城麗華も朝川の指示を受け二人の近くで待機している。


 神聖女学園の制服姿の光夏が放送室の係を見て言った。


「スタンバイ出来ています」

「じゃあ、明里さん、始めてください。こちらはオッケーです」


 スタッフの元気な声が放送室に反響している。

秀美と麗華は明里の指示を待っていた。




「大統領補佐官の明里光夏です。

ーー 先程、大統領から宝田劇団劇場の柿落としの追加情報を頂きました」


 明里はホログラム携帯のディスプレイを見ながら講演日程の追加と注意事項を確認して視聴者に伝えた。

豊下秀美が明里をサポートして対話形式で質問を促した。


「明里さん、今日講演の三日目が終了したばかりですが」

「豊下さん、徳田大統領と朝川夏夜最高責任者の指示で日程が延長されました」


「講演日程ですか」

「はい、三日間延長します」


「いつからですか」

「今日から三日を開けてと聞いています。

ーー あとで宝田劇団が調整するそうです」


「講演会場は宝田劇団劇場ですか」

「いいえ、あそこは次の舞台があって調整ができませんでした。

ーー そこで神聖女学園の大講堂になります」


「収容人数なら互角ですね」

「まあ、それよりもーー 今回は柿落としに参加出来なかった・・・・・・。

ーー 他校の女子高生を中心にとが主催側の希望です」


「でも、三日間じゃ限界がありませんか」

「定員を超えた場合は政府発行決済カードの登録番号でエイアイが抽選します」


「応募はいつまでですか」

「今から明後日の正午までになります」


「明里さん、ありがとうございます」

「豊下さん、では赤城麗華さんをお願いします」


 インターネットライブを見ていた女子高生たちが大スターの登場に驚いている。


「主演をさせて頂いている赤城麗華です。

ーー 大道具さんの都合もあり三日間の間を頂くことになりました。

ーー 神聖の大講堂はスタッフや関係者も慣れ親しんでいる会場なのでご期待ください」


「赤城さん、お忙しい中をありがとうございます」


「豊下さん、いつもありがとうございます。

ーー 転居の時も色々お世話になりました」


 豊下が赤城麗華に女子高生警備を付けさようとした時、朝川と徳田が息を切らしながら放送室にやって来た。




「豊下さん、明里さんに伝えて頂けますか。補足があると」


『朝川さんの補足、重要よ』

徳田はそう言って笑いながら豊下に言う。


「朝川さん何でしょう。本番中ですが」

「本番中じゃないと間に合わないでしょう」


「分かりました。朝川さんから説明して頂けますか。視聴者に・・・・・・ 」

「いいわよね」

と言って朝川は徳田を見ている。


『朝川さん、お好きにどうぞ』

徳田も微笑んでいた。


 朝川夏夜は入口でスタッフに厚手のコートを手渡して青色のスカートスーツにピンクシャツ姿になっていた。徳田康代は神聖女学園の制服姿で遠目には分からない。




「宝田劇団最高責任者の朝川夏夜です。

ーー 宝田劇団劇場の柿落としにご参加して頂きありがとうございます」

 朝川はカメラ越しに軽く会釈したあと話を続けた。


「みなさんに、単刀直入に申し上げます。

ーー 今日の講演のあと七日を開けたいとます。

ーー そして追加講演日程も九日に変更します。

ーー 但し、三日ごとに一日休演日とします。

ーー 少しでも大勢の方に機会があればと考えて三倍にしました」


『朝川さん、私からも言うわね。最終的に四倍じゃないかしら』

「そうね、当初は三日だけでしたのに九日追加して十二日ですから」


『間があるので女優さんの負担も少なくて済みますね』


明里が朝川に言った。

「朝川さん、ネットから申し込みが殺到していますが」

「多くの方に喜んで貰えれば幸いです」


「朝川さん、素敵な情報をありがとうございます」




 インターネット放送を終えた明里と豊下は朝川と赤城を女子高生警備に任せて徳田大統領執務室の中に移動していた。


「康代さん、静女ちゃんは一緒じゃないのですか 」

『さっきまで一緒にいたのですが・・・・・・ 』


「そうですよね。静女ちゃんがいたら康代さんが息を切らす事もないでしょう」

『あれはあれで、頭がくらくらするのよ』


 康代がそう言った時だった。

 天女の天宮静女が神使セリウスと一緒に執務室の中に入って来た。二人とも制服姿だったが、執務室は女子高生でもセキュリティで入れない構造になっている。


『あら静女ちゃん、今夜はどうされたの』

「康代殿、時空に変化がありましたので、セリウス殿と調査していました」


『セリエさんは一緒じゃないの』

「セリエ殿は、多分、上でござる」


『時空の変化、気になるわね』

康代は静女を見ながら不安を感じた。


 静女は紫色の髪の毛を弄りながら康代に答える。


「セリエ殿じゃないと無理でござる」

『やっぱり、アカシックレコードの関連かしら』


「明日の事はわからないでござるよー。康代殿」

 お読みいただき、ありがとうございます!

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三日月未来(みかづきみらい)

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