【一〇七】前編エピローグ
この連載小説のジャンルはローファンタジーに設定しています。
【登場人物プロフィール紹介】を一〇七話のあとに追加しています。
女子高生は大統領では、
徳田康代の会話に二重鉤括弧を使用しています。
『 』
皆さまの隙間時間でお楽しみください。
三日月未来
あれからどれだけの時間が過ぎたのかしら。
徳田康代はうとうとしながら夢の中で考えていた。
女神アセリアは神罰のあとで地上に最後の機会を与えている。
皇国は神使セリエと八百万の神々の結界に守られて無傷だった。
地球の守護神女神アセリアは、世界を徳田康代に任せた。
徳田幕府は鎖国を解除して東和大陸に救済軍を【転移魔法】で派遣した。
康代たちは生徒会を中心に文化祭を消化した。
第二回神聖女学園公演が宝田劇団の夜神紫依舞台監督を中心に行われ成功している。
全国生徒会議が宝田劇団公演をネットで拡散して大きな反響を呼んだ。
白波女子高、有馬女学園は神聖女学園に合併され順調な滑り出しになっていた。
二校の女子高生たちは神聖の学園寮に転居して神聖学園都市を盛り上げている。
三校のかるた部の合併は神聖女学園内に、それぞれの会派を作り、旧武道場の大きな部室内で互いに精進する結果になった。
神聖の安甲晴美、白波の由良道江、有馬の松山八重の三人ののかるた部共同代表たちは、それぞれが部員の指導にあたっている。
宝田劇団の生徒たちは複数の多目的ルームと旧体育館でトレーニングを重ねていた。
朝川夏夜、夜神紫依、朝霧雫、赤城麗華、大河原百合、宝田劇団の新旧五人の大スターは、旧体育館とかるた部を行き来していた。
姫乃水景と和泉姫呼の二人も演劇部とかるた部を往復していた。
田沼光博士と若宮咲苗助手も“小説マグニチュードテン〜アトランティスの再来”の執筆を終えた。
徳田康代大統領の【幸せ政策】を支えた大統領キャビネットには、前畑利恵副大統領、明里光夏大統領補佐官、織畑信美首相、豊下秀美副首相、生徒会役員の門田菫恋がいた。
僅か数ヶ月の間に皇国は大きく変わり、季節も変わった。
大江戸平野の山々が赤く染まり始める頃、晩秋の気配が近づいていた。
徳田康代は、夢から覚めて、この国に足らないものを考えながら、再び眠りに落ちた。
・・・・・・ 台風シーズン限定の法整備が必要な気がした。
窓の外では風が唸り、雨が叩きつけられ遠くの景色が雨風に煙り遮られていた。
康代の傍には、女子高生姿の天女天宮静女と神見習いのセリエがいた。
紫色の瞳に紫色の長い髪の静女と水色の瞳に水色の長い髪のセリエは姉妹のように見える。
「外は、嵐でござるよー」
「静女、康代は、まだ夢の中にいるにゃあ」
「セリエさま、今日どうされるでござるか」
「静女、雨を見ながらながら和歌を書くことにするにゃあ」
『セリエさま、和歌が途中でしたわ・・・・・・』
康代が目をこすりながら起き上がる。
「康代、寝ぼけてるにゃあ」
【完結】
前編エピローグを、お読みいただきありがとうございます。
後編に続きます。
三日月未来
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