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⑥偽れぬものⅤ



 ……嘘も本当も本来はそこに存在していないのではないか それを感じとりながらもそこにあるかもしれない真実を知ろうとしたがります ……それは何故かというなら 言葉に縛られているからです


 **


 自ら自身が好きだと思うものの先にそれがあると認識している 確信している(これら確信すら脳内麻薬が一役買っていると私は思っていますが)……それがひとたび揺らぐ度に……私たちはどうしようもない不安に襲われる


 **


 人としての一番大きな不安はきっと命が無くなること=死をイメージすることが生き物としての根源の恐怖でしょうが、人の場合、その死を上回る恐怖を感情で感じ取ることがありうる生き物です


 私たちは本来の死の苦痛よりもずっと酷いストレスを思考で得てしまう生き物だ


 **


 ……だからこそ、自らの信じているものが崩れる感覚にとても弱い 


 ……自我を失えばあっという間に人は壊れますし


 価値観が揺らげば、その方の丸ごとを変えなければ立ち向かえないことだってある


 **


 その自我を創り上げる過程で必ず必要とされる愛情について 人は、非常に大きな価値を置こうとする


 ……それは何故かというと 私たちが人であろうとする時必ず必要とする純粋さを支えようとするものだからです

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