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ラスボス

寝ていると枕元に少年が立っていた。


「やあ、君がアオイ君だね。うちのダンジョンで随分暴れてくれてるみたいだね。楽しんでもらえてるようでうれしいよ。」


「え? 君は誰?」


「ああ、ごめん。自己紹介を忘れていたよ。僕はこのダンジョンの管理人、ダンジョンマスターのジョイだ。神に近い存在と思ってくれ。それにしても19階層全滅ってどんだけ頑張ってくれるんだよ。正直、引いたよ? あそこは群れ2つも潰せば20階層に向かえる設定にしてたんだけど。まさか全部倒すやつが現れるとは思ってなかったよ。」


「それは申し訳ない。なんか残ってると気持ち悪くてね。全部片付けたくなっちゃうんだ。」


「構わないんだけど、20階層のラスボスは変動タイプなんだよ。19階層で倒した魔物の数と得た経験値に応じてボスが変わるんだ。全部倒しちゃったら大変なことになるよ。悪いことは言わないからこのまま地上に戻ることを勧めるよ。ちなみに前回挑んだSランクパーティは群れ1つだけ潰して逃げるように20階層に来たんだが、一番弱いボスに全滅したよ。」


「最強のボスが待ち構えているってことですね。なんかワクワクしますね。」


「戦闘狂か? 父さんに似てきたぞ。君だけだったら良いが仲間を道連れにすることを忘れるなよ。」


さすが神に近いというだけあって、うちの父さんのことまで知っているんだな。


「わかりました。みんなと相談してから20階層に挑むか検討します。」


「そうしてくれ。忠告はしたからな。じゃあ、おやすみ。」




翌朝、朝食を食べながらみんなと話し合った。


「昨夜、ダンジョンマスターが警告にきた。相当やばいボスがいるらしい。このまま地上に戻るか?」


「ここまで来たのだからボスと戦いたいよね。」


「でも、全滅するかもよ?」


「そうですよね。アオイさんはどうしたいですか?」


「俺はここまで来たらラスボスも倒したい。しかし、君たちを犠牲にしたくない。だから俺だけで挑戦しようと思っている。」


「そんな寂しいこと言わないでください。私たちはパーティメンバーですよ。死ぬときは一緒です。」


「3人もいいのか?」


「「「もちろんです。」」」


3人とも抱きしめ、絶対に守り、一緒に地上へ戻ると誓った。


「よし、それじゃ行くぞ。」


20階層に向かうと入り口に少年が立っていた。


「忠告したのに行くんだね。生きて帰れる保証はないよ。遺言があったら預かっておくよ。」


「では、母さんにごめんなさいと伝えてください。あと、妹ソフィアに愛してるよと。」


「アオイ様、キモイです。だから嫌われるんですよ。」


「メアリーさん、毎回ひどいよ? 結構、傷ついているんですからね?」


マリーが抱きしめてくれ、美咲が頭を撫でて慰めてくれた。


「それじゃ、ジョイさん。準備をお願いします。」


「俺の方の準備は整っているよ。全員が後ろのホールに入ることで発動するように設定してあるから準備ができたら中へどうぞ。」


「じゃあ、行こうか。」


全員がホールに入ると入り口の扉が閉じた。

中央にある魔法陣が輝き出し何かが召喚されてくる。

凄まじい殺気!

これはやばい。本当にあかんやつや。

3人には壁際に寄ってもらって結界を何重にも張った。

召喚獣をすべて召喚し守らせた。


「これは無理だ。そこで見守っていてくれ。支援をお願いね。」


召喚が完了すると目の前には大きな漆黒のドラゴンが立っていた。


「我を呼んだのは貴様か? 我は龍族の頂点におる黒龍じゃ。しかも、ステータスはフルスコアになっているぞ。どれだけ馬鹿なのだ。」


*鑑定

  種族: 黒龍

  ランク: SS

  レベル: 99

  スキル: 漆黒のブレス、龍魔法、闇魔法、咆哮、威圧、薙ぎ払う、切り裂く、

       噛みつく、飛翔、魔法無効、レベル/ステータスMAX


  HP: 999

  MP: 999

  STR: 999

  INT: 999

  DEF: 999

  AGI: 999

  DEX: 999

  Luck: 999


  ドロップアイテム: 魔石、龍の肉、龍の鱗、龍の皮、龍の爪、龍の牙、宝箱


「初めまして、アオイと申します。お話ができるんですね。お願いがあるのですが、彼女たちには危害を加えないでいただけませんか?」


「わかった。お前が倒れたとしても彼女たちには危害を加えない。無事地上へ戻すことを誓おう。」


「ありがとうございます。ちなみにですが、私はあなたを倒しても大丈夫なのでしょうか? その後、人を恨んで龍たちが街を襲い出すとか無いですか?」


「我は分身だから気にするな。本体は別なところにおる。それにこれは男同志の決闘だ。負けたとしても恨んだりはせんから安心しろ。」


「わかりました。では、全力でいかせてもらいます。でも、俺は賢者なんですよね。魔法無効って相性悪すぎませんか?」


「黒龍さん、私たちは支援を行ってもかまいませんか?」


「ハンデは必要だろうな。許可する。」


「アオイさん、これも使ってください。」


マリーから神の盾を渡された。

俺が装備すると大楯から円形のラウンドシールドに形状が変化した。

右手には短剣、左手にシールド、フルメタルアーマーを装備した完全重装モードで挑むことにした。

攻撃に耐えるにはこれで行くしかないだろう。

あれ? 俺って賢者だったよね。

でも魔法効かないから仕方ないよな。


「準備が出来ました。では、行きます。」


ステータス的には若干上のはずだが全く歯が立たない。

龍のうろこは硬すぎる。

魔法も効かない。

どうしたらいいんだ?

とにかく攻撃を必死にかわす。

考え事をしてしまい尻尾で薙ぎ払われてしまった。

壁に激突し大ダメージを受けた。

幸いすぐに美咲の回復魔法が飛んできたのでなんとかなったが。

このままではやばい。

完全にやられる。

神様、助けてください!


『マスター、聖属性です。闇には聖属性の攻撃が効くはずです。』


『ありがとう、ティア。』


「スキル《聖剣》発動!」


剣が輝き出し、聖属性を帯びた。


「スキル《限界突破》発動!」


盾、鎧すべての装備が聖属性を帯び輝き出した。

そして、レベルは99となり、ステータスもオール999、神装備の補正もそれぞれ+999に変化した。

トータルステータスは、999×3の2,997となった。


『真の勇者が覚醒しました。聖魔法を覚えました。』


「ほう、急に覚醒したようだな。」


「全力で行きますよ! ホーリースラッシュ!」


今まで全く攻撃が効かなかったが、ダメージを与えることができた。


「サンダースラッシュ! ドラゴン斬り!」


「これはやばいぞ。我も本気で行くぞ! 漆黒のブレス!」


ブレスを華麗にかわし、後ろに回って背中にグランドクロスを叩き込んだ。

初めて黒龍が大ダメージを受け、膝をついた。

畳み掛けるように聖魔法を放つ。


「ホーリーレイン! ホーリーレイン! ホーリーレイン!」


聖属性の光の雨が降り注ぐ。


「うがあああああ!」


「トドメです。昇龍斬り!」


黒龍の懐に飛び込み、地を蹴り、勢いをつけて切り上げる。

聖属性の斬撃が黒龍の身体を下から上に向けて切り裂く。

そのまま天に向けて斬撃が登っていった。

そして、真っ二つになった黒龍が倒れた。


「まさか倒すとは思わなかったよ。ダンジョン制覇おめでとう。」


「ありがとうございます、ジョイさん。本当に奇跡が起きました。」


「ここで君の選択だ。これから僕を倒してここのダンジョンマスターを引き継ぐか、この奥にある宝物庫の金銀財宝を持って帰るか、どうする?」


「ダンジョンマスターなんて御免ですよ。引きこもりを卒業したのに、こんな地下に引きこもるなんて。俺は自由にいろいろ見に行きたいんです。」


「そうかい。じゃあ、褒美の宝を持って行ってくれ。俺も殺されなくて済んでよかったよ。さすがに黒龍を倒した相手と戦いたくないからね。じゃあ、僕からのプレゼントだ。」


スキル《プチダンジョン》をもらった。

5階層分のMyダンジョンが作れるらしい。

それから宝物庫の金銀財宝を全てインベントリに収納した。


「全部持っていくのかい。君のアイテムボックスはでかいな。まさか全部入るとは思わなかったよ。まあいいか。また遊びにきてくれ。」


その後、このダンジョンの詳しい設定をいろいろ教えてもらった。

レアモンスターの発生確率や発生場所等詳しく教えてくれたのだが、これはギルドに報告して良いのか迷う情報だな。

ネタばれになって面白くなくなるので黙っておくことにしよう。

それから転送魔法陣を使って地上へ出た。


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