表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/34

第二十九話 開会式

「時は満ちた!神覧試合の開催を宣言する!」


 国王の号令により、観客が湧きに湧く。

 神覧試合はこの世界において凄まじい人気を誇る。

 世界屈指の強者たちが集まり、雌雄を決するこの大会は、ベスト4入りするだけでそれぞれの国で全盛期の某ミスタープロ野球並みの人気になるという一大興行だ。

 歴代の優勝者はそれこそ世界的な大スター。

 政治的な面での権威すら持てる。


 

 参加者が入場していく。


「前大会ベスト4にして『格闘術の権威』!武器や兵器がなんぼのもんじゃい!男なら黙ってステゴロよ!俺の拳の唸りを見てろ!メルスト流開祖、メルスト・ベイクッッッ!」


 顔に傷をつけた大男が登場すると、観客がさらにわぁっと湧く。

 …あー、そういやゲームにもいたなぁ。

 原作のヒーローの一人アルコルのかませだよね。


 なぜフィクションにおける大男はこうもかませにされるのか。

 少々理不尽だ。

 いやこうやって現実になっている以上フィクションとも違うんだけどさ。


「自称・『魔界の大魔道士』!魔術師を超えた『大魔道士』ッッ!!!さあ、私に深淵を見せてくれ!ボックスド流当代、ニルヴァーナァァァッッ!」


 大男のあとに次々と紹介文が読み上げられ、しばらくしたあとに黒いローブに身を包み、赤く大きな角を生やした自信が服を着て歩いているような表情のイケメンが現れる。


 ってニルヴァーナさんってお姉ちゃんの師匠じゃん。

 あとで挨拶に行かないと。


 …しかし、お姉ちゃんの近くにイケメンは置きたくないな。

 愛が深いから絶対に浮気はされないとはわかっているし、ニルヴァーナさんにはなんか性欲とは無縁近そうな気配を感じるし、そもそも二股してる私が言えたことではないけど。


 それでも嫉妬心はメラメラと湧いて出てきてしまう。


 しかし、魔術師系かぁ…。

 碁盤斬りがちゃんとこのレベルの相手にも使えるといいんだけど。

 まあそれなしでも負ける気はあんまりしないが、魔術師でこのレベルだと発動しないと負け筋が見えてくるからね。


「我が国の王子がやってきたあああああ!!!万能の天才!あらゆる面において優れているこの男はやはり剣術も魔術も冴えていた!イザルモ王国代表、ミザール・イザルモ!しかし、なぜ女装をしているのでしょうかッッ!しかも妙に似合っているッッッ!!!」


 本当に女装してたのか…しかもめっちゃ似合ってる…。

 燃えるように鋭い瞳が特徴的だが、めちゃくちゃ美少女な見た目だ。

 正直、今の私よりかわいい。


 …正直焦りと若干のイライラが募るが、将来的には私のほうが可愛くなるからいいんだ!


 なんていうことを考えていると、きつのまにか空気が張り詰めていた。

 …来るか。


「公式戦初出場!この大会において同流派だけで13連覇した師匠らを持ってしても『俺らなんぞより圧倒的に強い』と言わしめたと言います!!!神景流師範、デーツナヒ・レードルバウスッ!!!」


 圧倒的な強者の気配。ファーストコンタクトの時はある程度隠していたのかもしれない。

 しかし今はさらにビンビン感じる。




 私は前世において常に他人より劣ってきた。

 劣等感の塊だった。


 だから、今生では誰にも負けたくない。

 すべての面においてというのは不可能だろう。

 そんなことするべきことも気力が沸かないからできずに、どうしようもないほどに追い詰められたような馬鹿な私にもわかる。

 

 なのでせめて力という面において、すべての頂点に立ちたい。


 それはそれで孤独だということはわかっている。

 だがそれでも、誰かに力で劣っているなどと思われたくないしそうであってはならない。


 未来の技術で作られた核以上の力を持つ兵器だろうが、宇宙を滅ぼす怪物であろうが勝ってやりたい。


 思わず口角が上がる。獰猛に笑んで舞台へと上がる。


「『鋼鉄の騎士』、アルトリウスの娘にして高弟!!!虫も殺さぬ可憐な姿をしておりますが、その見た目に騙されてはいけませんッ!!!その正体は五万の軍勢を一人で叩き潰した『次代の剣聖』!!!神景流への雪辱は果たせるか、特別枠での出場となります、リル・ミルフィルッッッ!!!」


 瞬間、会場が湧きに湧いた。

 まあ、私は美少女だからね仕方ないね。

 ミザールの場合はめちゃくちゃ可愛いと言っても結局男だからどう反応していいかわからない人が結構いたし、やっぱり世界一の美少女=私だ。


 …うん、この数値だと世界一というほどではないな。


 ――イザルモ王国一の美少女は私だ!


 なんか最近すげーナルシストな嫌な女になってきた気がするが、気のせいだろう、うん。

 性格は可愛くないと自覚してるからいいんだ。

 許された。


 しかし、5万の軍勢を叩き潰してなんてないんだけどな。

 やろうと思えばやれたけどさ。

 なんか血も涙もない悪魔みたいに思われてるんならやだな。

更新が滞っててすみません。

ずっとパワプロと太閤立志伝やってました。

久しぶりの更新でブクマを剥がされるかもしれないけどとりあえずは一つの区切りである1000ポイント目指して頑張りたい!

なんとか完結はさせないと。もう折返し地点には来てるんだから。

面白いと思っていただけたら感想を頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ