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第十四話 嫉妬

「リルちゃんの浮気者…」


「お姉ちゃん…本当ごめん…」


 家に帰ってきてからずっとお姉ちゃんに拗ねられている。

 最初にルーンメイス…メイスと呼んでほしいと言われたな。

 メイスのことを知られたときはすごい騒ぎだった。

 号泣されてしまった。


 わんわん泣き叫んで、抱きしめられながら何回もキスされた。

 …首筋にも。

 キスマークが消えない。

 

 しかし、お姉ちゃんにこんな思いをさせるなんて最低だ…。

 しかし、あのような過去を知ってしまったからにはメイスを突き放すこともできない。

 あの子は私を心の拠り所にしている。

 そんな子を一方的に…なんてのは可哀想だ。

 

 それに、私が拒絶したらどんな災害が起きるかわからない。

 もしかしたらお姉ちゃんを殺されるかもしれない。

 それだけは避けなければならない。


 そうなる前に殺すことで回避もできるが、不思議なことに私は私でメイスに執着を持っている。

 初めての自分に伍する存在であるからだろうか。

 精神的にはともかく強さ的に相手になる人間がいないことに…一人になることに不安を覚えていたのかもしれない。

 だから殺すなんてとんでもない。

 未だに、お姉ちゃんへ向ける執着には全然届かないし、少なくとも今は恋愛的なものではないけど。

 これからどうなるかはわからない。


 しかし…困ったものだ。


「ルーンメイスさん…だっけ?私にリルちゃんを譲るつもりはないの?後からやってきて図々しくない?」


「私はリルの相棒だもん。リルの隣は誰にも譲らないよ。あなたこそ最初にいい思いをしただけでいい気にならないで」


 この二人の仲がすごいギスギスしてる。

 二人が顔を合わせるだけで罵り合いが始まる。

 正直胃が痛い。

 そして何より二人にこんな感情を抱かせてしまった自分が憎い。


「…二番目のくせに」


「…並び立てないくせに」


 あー、怖い。

 二人は私に対してはすごく優しい。

 今日みたいに拗ねることはあるが、なんだかんだで甘えてくるし、戦闘訓練を一緒にしようってとき以外は絶対に傷つけようとしない。

 だけどこの二人の間は戦争状態。いつか本当に殺し合いそうだ。


 おそらく、この二人が仲良くするのは一生無理だろう。

 相性自体は対して悪くなさそうだが、私という存在がそうさせてるんだろう。

 武力で培った目がそう言っている。


 だけどせめて、殺し合わせないようにしなければ。

 お姉ちゃんは日に日に強くなっていっている。

 なので一方的に殺されることはないだろうし、殺されるまでに止めに入れる時間的猶予はあると思うが、それでも心苦しいことは変わらない。

 万が一があっても嫌だし。


「あの、こういうのやめてくれれば助かるなーって…」

 

 私がそう言うと、どっちを選ぶのかを詰問する声が聞こえた。

 

 どっちを選ぼうが地獄的な未来は変わらない。

 ならば…。


「ど、どっちもかな…」


 我ながら最低男…いや、ビッチすぎる選択肢だ。

 だが、これが現状ベストな選択肢だと思う。


「…仕方ないわね。こうやって罵り合ってても始まらない。このまま一生、ルーンメイスさんを見るたびに極大の殺意が湧くと思う。でも、私のことを捨てないなら…許してあげる。ただし、あとで私の部屋に来てね。リルちゃんがどれだけ私に愛されてるのか、教えてあげるから。約束、忘れてないよね?」


 あの私のビッチ発言からしばらくあの二人が罵り合って、お姉ちゃんの方は折れたようだ。


「仕方ない。まだこの人にはリルから向けられる愛の量では敵わないみたい。でもいつか私だけを見てもらうからね」


 それを見てメイスも折れたようだ。

 いろいろと察してしまったみたいだ。

 しかしよかった…バッチリな答えを出せたおかげか、とりあえず当座はなんとかなったようだ。


 しかし約束が果たされるときが来たか…。

 正直めちゃくちゃ楽しみ。

 あんなことやこんなことを…ふふっ。


 そうして、なんとかこの事件は解決を見せたが、二人の間の敵視は変わらなかった。


 ちなみに夜は凄かった。とにかくキスとぎゅーをされまくった。

 必死に私に愛を伝えようとするお姉ちゃんがかわいくて、愛おしくて…ハッスルしすぎてしまった。

 

 おかげでその日は眠れなかった。

 そもそも私の自分でするのを含む性的な行為自体が今日この日だったわけだし、お姉ちゃんへの愛情とか抜きにしてもそうなるのは仕方なかったかもしれない。


 まあ、どちらにせよ、これで本格的に結ばれた。

 めでたしめでたし。


 …いやまだまだ人生続くんだけどさ。

 学園すら入ってないし。


 しかし学園か…。そもそも原作主人公とかいるのかな?

 悪役令嬢のアルンは…少し性格に難があるけど、原作主人公のほうは少なくともゲーム中で見る限りは性格的にはあんまり悪い子じゃないし…まあ仲良くできたらいいな。

 ゲーム中では原作主人公にはかなり萌えてたし。

 

 …というかこの世界には原作主人公はいるのだろうか。

 私がその役を取ってたりしないのかな?

 スキル使えるし。

 そうだったとしたら、私が男とくっつくことはありえないのでどういうエンドになるのだろう。

 誰も攻略できなかった場合のビターエンド?

 いや、相手は女の子だけど攻略自体はできてるからそれはない?

 そもそもエンディング自体なさそうかな。

 スキルなんてものがあるから勘違いするけどここ普通に現実だし。

 

 …まあ良いや。デフォ名はないけど公式漫画での名前は確かニュウ・ウォロドだったかな?

 そこらへんから探してみようか。

ヒロインの間がすげーギスギスしてても大丈夫なもんなんですかね?

目が合えばガンつけ合うくらいの。

そういうのがすごい好きなんですけど、嫌いな人も多そうだなと。

不評なようでしたらヒロイン間の態度をある程度軟化させます。

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