一難去って又一難
こんばんは。多分15時時間後ですよね?では、どうぞ。
「はぁ!?」
「ライトまさかだけど、魔王と寝ようとしているの??……ってもしかして、あの勇者と寝たとか言うんじゃ無いんでしょうね?」
「別に良いじゃない。願ったり叶ったりだわ。」
「何?羨ましいのかな?」
「リント!ライト!いい加減にして!」
「私達聖女が誰と寝たとか個人の自由だし、力を伸ばし更にその先を行こうとしているって事は分かっているハズ。」
ノームルが他の二人を一括して場を治めるのだが『そんな事言ってるけど、私達よりプロポーションが整ったアンタはヤッパリ昔のままなの?』とライトが突っ込む。
ノームルは恥ずかしそうに
「私は現状維持がいいです。上を目指さないし下にも行かない。……でも、あの天をも貫く火の柱には心が動揺してしまったのも真実だけど。」
(ほー。貞夫モテモテじゃないの!)
リントの顔を見たノームルが『何その悪どい顔!』と言い、それはとても仲がいい女子会状態である。
程なくして、扉が開かれた。
出てきたのは、ポワーとなっている貞夫と口が異様に潤っているマリリンさんの姿である。二人は緩く手を繋いているが、繋ぎ方は絡みあっているかの様な……正に今この中でナニかをしてきたという感じであった。
そんなホッカホカ状態の二人をつつくという行為は、三人の聖女にとって勇気が無く暫し時間が流れた。
時間が経過すると、次第にホカホカ状態も解除になって行ったと同時に手繋ぎの方も色々形を変化していった。
今は、貞夫の布の服の一つしかないポケットにマリリンの手を引き込んで手を握っている状態を見て
「貞夫?中でナニしてきたのか知らないけど、私の目の前……イエ!水の聖女の前で正々堂々と幸せ見せつけてんじゃねぇ!」
(聖女がそんな汚い言葉を使うなってんだよ。)
「……」
「ねぇ?ライト、コイツの今の心情教えて!絶っ対!私を見下した事を言ってるでしょ!?」
他の二人は、リントが発言してしまった事に深いタメ息をしている。ノームルから『バレてしまったじゃないの』と言っている事を聞いて
「分かりました。聖女たる者は、人が持つスキルの他に特殊スキルを持っていると聞きます。」
「リント様は見るだけで表職が!ライト様は相手の心を読む事ができるのですね!?」
「え!?そうなの?……いてて。」
今は大事な話をしているから、邪魔しないで!という感じで貞夫の手を振りほどいて太ももをツネられ[いてて]と声に出す貞夫。
というのも、貞夫の布の服は膝まで延びている服はコレ一枚のみ。なので、ポケットもちゃんと内布が無く只の切れ目を入れただけの服なのだ。だから、もう少し手を突っ込むと貞夫の大事な所て行ってしまう作りとなっている。
「さすが冷静な観察眼ですね。実の所、アナタはもう初級神官に成っていますのです。」
「この巡礼で、早い人は一気に聖女まで上り詰める人だっているのです。今の空席していている神殿は火と大地なのです。」
「因みに、私達聖女ならば教える身として巡礼者の階級は把握出来ますので。」
「で、踏まえて貞夫様は魔王でしょうか?」
「うん。」
「だけど、ゴロゴロしてたら魔王クビになって今は城や特殊防具とか魔物製造とか全く無い状態です。」
「では、アナタはこの世界を手に入れようとしていますか?」
「世界を動かすより、マリリンさんと一緒に暮らす方が楽しいからソレは無いね。」
「最後の質問ですが、あのブリザードゴリラの魔物集団はアナタが差し向けたのですか?」
「俺は、火属性だから必然的に無理だろ?」
「俺、火の魔物しか持ってないし。俺の持ってるのは、門とコックだけなので。」
『信じましょう』と言うとノームルさんは『では巡礼者の内心を聞いて行きます』と言ったのを切っ掛けに、マリリンさんから『貞夫くん先に行ってて』と言われたのでこの場を去った。
数分後、マリリンさんは出て来て次の巡礼者へ言伝てをしていた。
「なんか言われた?」
「ん?んーとね、門の中の出来事を聞いて来たよ?……モチロン正直に話したよ。」
エヘ!ってな感じの仕草をするマリリンちゃんは頬を少し染めて笑顔で言うのだった。
ぶっちゃけ『言っちゃった!・言ってやったぜ!』という感じに見え、聞いた貞夫がなんか恥ずかしくなってしまう程の笑顔だった。
風の神殿での試練は、モンスターで命を亡くした冒険者もいることから無くなる。巡礼者も、よくぞ生きて巡礼された……ということで特例に免除になる。
さて、神殿での寝泊まりはというと
「貞夫君、一緒に寝れなくてゴメンね。巡礼者は神殿で寝ないといけないの。冒険者は外で警備と巡回だから頑張ってね。」
「……凄い驚いているようだけど?……寝るって意味は貞夫君の思っている事じゃ無いからね。」
(ホッとする表情、しないで欲しかったなぁ。)
……
突如アラームが鳴り響く!アラームは、ピピー!ピピー!と鳴り響いており、外にいた冒険者は神殿内部へと駆け寄ると、三人の聖女が立っていた。
「申し訳ありません!巡礼者三名が何者かに連れ去られてしまいました!」
突然の知らせで冒険者と主に貞夫は『げえぇぇ!!』と発狂している。
発狂している中で、たった一人冷静な行動と質問してくる奴がいた……勇者である。
「では、班を三組に分けて探すのが一番効率が良いでしょう!」
「何者か!と仰っていましたが、影を見たんですよね?」
(ふーん。さすが勇者ね、冷静な判断力だわ。)
(対する魔王は……ダメだコリャア)
コレは、聖女が仕組んだもの。次の大地の神殿は、誰も居ないので巡礼は風の神殿で終わりなのだ。だけど、終わりは終わってなんか無い。
[仕組んだもの]と言ったが、あの時貞夫が離れてから仕込みは始まっていた。
……
「これは、全巡礼者にやっていることだから良く覚えておいて。そして、しっかり自我を持って対処してください。」
「今晩アナタは、闇の神殿のモンスターがココ風の神殿へと来ます。そして、連れ去られます。」
「連れ去られる場所は、闇の神殿が使役しているモンスターの巣窟なのです。歴代のモンスターが蠢いており、たとえ使役していると言っても弱気や悲鳴を上げればたちまち餌食とになるのです。」
「ソコは、闇の神殿から最も離れたダンジョンです。そして、忠告です!ダンジョンへの脱出は上へと登ってください。」
「もし万が一、下に下りる事があればソコはもう普通のダンジョン……闇の神殿の力及ぶ所と成りますから。」
「私達からの援助として、傷薬・上傷薬・魔力回復水兼飲み水・少しの食材を持って行ってください。」
「それと、冒険者を一時間後に出発させます。」
……
というやり取りがあった様だ。
「影を追ったところ、西の大迷宮ガンザーラで止まりました。及ばずながら、私達も手を貸します!」
「では、レベルや職も有りますから私達で組分けをします。」
第一班は勇者とライト。第二班冒険者4名。第三班は貞夫とリントとノームルである。残り一人の冒険者は離脱される。
割り振られた各冒険者達は、日が登ってない暗い中出発していく。
「貞夫!!いつまで、そーしてるの?!」
「こぉらぁぁ!!目を覚ませっ目を覚ませぇ!」
貞夫は知らせを受けた時から発狂しており、今は床に顔を伏せて丸まっていた。すると、リントが見かねて丸くなっている背中を押し倒すのだ。
押し倒され天井を見た貞夫は、ついでにリントを見るとゼェゼェと息を切らしていた。
なんか、必死な形相だったので色々ぶちまけた。
「マリリンちゃんはよぉ?凄い良い子なのだぜ?だったらさ、普通そんな良い子をほったらかしにするかなぁ?俺がモンスターだったら連れ去ったら速攻なんかするって!」
凄い的を得てる発言に対してリントは言葉を黙らせる。しかし、もう一人は
「いえ、マリリンさんはまだ生きてますの。」
「…………なんで分かるんだよぉ」
「私!風の聖女ですから、風の便りで全ての巡礼者の居場所と生存は確認出来ますのです。」
「さあ!早く行かないと!!」
(そうだな。早く行かないと……ああ!だんだんと、一目みたい!笑顔のマリリンを一目見たくなって来たぁ!!)
『じゃあ!行くぜ』と言うと『ポチ出ろ!』で何も制御されてない……若干近くにリントがいたせいで温度は劇的に低くなる。
「ひえぇぇぇ!」
再びのポチ再来で腰を抜かすリント。ノームルは言うと『コレがアナタの二体の内の一体』と言っていた。
貞夫は『?……早く乗れよ!』とリントに言うが足腰が立たないのを見て『甘噛みしろ』の命で移動する。
貞夫の背にはノームルがおり、ひっきりなしで『この早さ!化物級ですの』と言っていた。因みにリントは再び失禁・気絶していた。
「ここに、マリリン様がいます。匂いは地下十五階程から匂いますね。」
(そんな事も分かるんだ。凄いワンちゃんね。)
「入口が沢山あるけど。全ての入口が、マリリンにたどり着くのか?」
貞夫の質問には、返事が無い位な『おそらく』と言っていた。地上へ下りると、ポチを消しリントを起こした。
ガンザーラ大迷宮の、数々の入口を線で結び重なっている所を感覚で選んで、今貞夫は重なった線の上に立っている。
「ちょっと、リントとノームルさんは離れてくれ!……ファイヤーチェストォ!」
ファイヤーチェスト、それは地面にパンチする。火を纏った拳がチェスト!って気合いを入れて叩く……ただそれだけ。
で、
「わっ!わぁぁぁ……」
落ちて行った。
「……貞夫さんって、強いのかどうなのか分からないね。」
「うん。後先全然見ないのが普通ね。」
「あの時も、私を脅して不合格取り消せ事件の時もそうだけど、ノープランだったしね。」
貞夫が落ちた理由。それは、地面に高熱の火を放ちドロドロに地面が溶け下へ落ちていった。効果範囲は、貞夫から半径一メートルが床が無くなる。だから落ちる!
(っと。足から火を出してっと……よし!浮いた浮いた。)
着地すると、耳を澄ます。マリリンちゃんの声……『きゃあぁぁ!』って声を探す為に!すると、上からリントの声が
「ノームルちゃんと地面着く時に風を出してくれるんでしょね!?」
「……心配だったら自分でなんとかしなさい!」
……
「……私だけ違う階へ運ばれたけど。ふー、貞夫君を待とうかな?それとも……」
「ん?」
「マ……ンマッ……」
「早い!貞夫君もう来たんだ!……上から聞こえのね。行くしかないかっ!」
……
「マリリンマリリンマリリーン!」
「シッ!お前ら黙れ」
コレだけ大声を出したんだから必ず反応が有るだろう?!って耳を澄ましていると『キャア!来ないで』と声が!
声がしたと思えば二人の聖女を置き去り走って行った。
「チョイチェストォ!……」
襲われそうになっていた女性……マーリンを助ける。貞夫は心から『えぇぇぇ』と思ってしまう。だけど、マーリンかぁ……って声にも出せないし、今さっきから涙を流し感謝している。
『ああ、そうですね。助かって良かったですね』とアッサリ立ち去ろうとしたら
「イタイッ!」
「……ふー。」
「はい!乗って。」
「ごめんなさい。回復薬も全て使ってしまって。」
「ああ、大丈夫大丈夫。」
実に簡潔に淡々と対応する。貞夫はマーリンを背に乗せて歩く。暫くすると、二人の聖女の元へ届けると『怪我してるから!』と言い又何処かへ走って行った。
そうして、邪魔な壁をチョイチェストでブッ壊しマリリンを探しているのだが……
「マリリンちゃん居ない……。ポチ出て!」
ポチは出て来る、超ぎゅうぎゅう状態で。貞夫の命でマリリンの場所を聞くと『この二階下です!』の言葉でリントは『そんな!?あり得ない』と発言されていた。
実の所、結局貞夫はその後アーリンをマリリンと間違えて救助している。リントとノームルは、救助された二人の怪我を治療していた。
「なんだよ、あり得ないって!」
「熱!」
「だから言ってるだろう!お前には触ることは許さない!コロから聞いてる!」
今のポチは、円柱の筒にダイブし顔だけポコッて出した犬である。
なんかイラッとしたので、リントを羽交い締めしてポチに近付ける。
「ああ!熱い!おおお……ああああ!」
「もう一度言うぞ?あり得ないってなんだ?」
前回の眠過ぎて、意味の分からない文章を発見してしまいました。何を考えて・発想して書いたのか全然わかりません。でも、七回ほど読み返して[ダッチさんが風になびいているんだよ]と表現したかったんだな……と思い。ま、いっか!って残します。ま、でも理解不能ですけど。眠たい時って、意味分からないこと書きますよね。
ダッチさんは!塩化ビニルさんは永遠に不滅です!