職初選択
こんばんわ。早くブックマーク増え欲しいと願ったら、心に痛むので考えません。自分が書きたいから書くのだ!……では、どうぞ。
あのあと、一・二時間位タップが続いた。内容は最初は見ていたのだが……力とか上がるのは嬉しいけど結果だけ、ドーンって出て欲しいね。
だから、余り見ていない。それにステータスには魔王の表示が無いのに【魔王のレベルが……】と出てもピンと来ないし。
そんなこんなで、モンスターに会わず街へ向かう事に成功する。
街の入り口まで行くと門番のが二人立っていた。
「ようこそ!パントゥの街へ」
一人の門番の方そう言うと、もう一人の人が
「旅の方ですか?このパントゥでの目的は何ですか?」
(……目的ねぇ。あ!)
「私の職業の確認ですかね。できれば選択もしたいです。」
天女様にこの街を推薦された時に『何故この街なのでしょうか?』と質問したところ
「この街は、教会で五つの職を選べ且つ神に祈るだけで‘タダで’職をゲット出来ます」
そういう記憶が残っている。一番強固なのは、もちろん‘タダ’ってやところだが。
門番の方は、俺の言うことを聞き入れ小刻みに頷いている。
「そうか、教会で職を選ぶのか。ギルドでもお金は発生するが職を選べるんだぜ知ってたか?」
(知りませんね)
色々な職があって楽しそうだと貞夫は思っていると
「じゃ!アルール」
「おう!」
そういうと、あるものが提示される。それは、石板で石板には手形がクッキリと掘られていた。
そんな見たことも無いって雰囲気をかもし出していると
「これは最新型の認知システムさ。」
「認知システム?」
認知システムの話の説明で大体の事が判明する。この石板、手形に手を置いた人の表側の情報を読み取り罪人でないか調べるシステムがあるらしい。
更に、ある街の設定では女祭の時は女性限定のみ入場可能や、ある魔法学校なら魔法系の職業のみ選択している方のみが出入りが可能という便利なアイテムなのだ。
「へー。便利なアイテムですね。」
「私は選択の職業もありますが、裏の職業とは何なのか?と聞きたいところがありまして。」
[裏の職業]と出て来ると急に
「バカっ!……こんな所で自分の職業を名乗るなんて自殺行為だぞ!?やめとけ」
素早い注意を受ける。その注意は、もう一人の門番も『アルールの言うとおりだ!』と頷いていた。
長く話ていた事もあり、アルールとガイサン……ガイサンはもう一人の門番の人の名前である。仲良くなり色々な情報を教えてくれた。
まず、表と裏の職業についてはギルドに聞いたほうが分かりやすいと言うとこ。オススメ職は兵士で、今兵士になれば即採用で街の門番に成れるということ等々。
「……よし。農夫だな?レベルは2で罪歴無しっと。」
「レベルを隠したいのなら、ギルドで発行しているカードがあるから買うと良い。金貨十枚で買えるぞ。」
アルールとガイサンに礼を言いギルドを目指すことにした。ギルドへは、『一際大きい建物』と聞いているので向かっている。
門を潜り抜け……いや、街の外からでも分かっていたが目立っている赤茶色の建物がギルド会館なのらしい。
ギルド会館へいく道に教会があったので先に教会へ行く事にした。
「パントゥ支部、フェンベロ教会へようこそ」
「新規の職選びですか?それとも……」
「表の職説明もありますが、裏の事も説明を受けたいのですが……構いませんか?」
貞夫の質問に笑顔で受け入れてくれ、更に秘密情報なので今から教会の出入りを閉めて俺だけの為に裏の説明をしてくれると張り切っている。
……
「いいですか?裏の職業は表と違い、一生変える事が出来ない職業なのです。」
「それは運命とも言え、あなたが最も適している職業といえます。……なんせ、神が選択した職業ですから。」
簡単に言い纏めると、裏の職業と表の職業が同じならば色々と成長度合いが期待されるが、一般的には同じというのはあり得ないらしい。この言っている事は何もメリットだけでなくデメリットが大きすぎるからだ。
過去の歴史で、歴史的有名な勇者が魔王を退けた!とあったのだが、調子に乗った勇者が『裏のの職業が暗殺者』と言ってしまったものだから、勇者にたてついたモノ達は『逆らえば秘密裏で殺される』と夜も眠れなく状態となったらしい。
そんな、黒歴史を真剣に聞いていたのだが
「裏の職業に勇者がいるの?」
「勇者だけではありません!賢者やバニーガール王様でありながら、裏の職業は海賊だった時も存在します。」
「人は運命を押し付けられたとしても、それでも尚!神に反抗し隠し通して生きて行く生き物と、私は思っています。それに……」
[神に反抗]と言ったが、選択システムをしたのも神であり、且つ裏の職業は本人にしか見れない使用になっているのだとか。
「だから、私たちは裏が運命だとしても神に感謝を祈り続けています。裏の見方は、ステータスオープン時に表職にタップすることで表示されますので……是非一人の時にでもみてくださいね。」
「なるほど。じゃあ聞きますが……表職に魔王って有ったりしますか?」
少し間を開けて『魔王は聞いた事がない』と言った上で、言い忘れていた事があったみたいで。
勇者や賢者という上位の職業の取得は、中位の職を幾つかマスターすると出る人と出ない人が存在するらしい。
更に魔法により表職の隠蔽も出来、数値や表示の変換も可能みたいだ。ただ、隠蔽無効のスキルがあるとやはりバレるみたいだと言う。
「隠蔽で表記を魔王と改変した所で皆さんにメリットは存在しないと思いますよ。それならば、勇者にしたほうが……。」
「裏の職業の見方を教えて頂きありがとうございます。あと、私は農夫なのですが‘力ため’とはどういうスキルなのでしょうか?」
俺の質問に優しく教えてくれる。
‘力ため’とは、農夫で有りがちな『今日はどうしても休めない日……だけど病気や腰が痛くて』の時にハイパー役立つスキルらしい。
力ためというスキルを発動すると、力など全ての数値が10倍になる。しかも‘力ため’の数値50/100から発動出来、尚半分の量だと12時間発動可能という。フルだと、24時間戦えるらしい。
更にこの‘力ため’、1日に1度のみ1アップ自動で上がるしモンスターに出会うだけで更に1アップするんだと。
ま、農夫だからモンスターに出会いに行く輩は存在しないから……ほぼほぼ1日1アップが基本らしいが。
「農夫は、下位職よりも更に下の職となります。レベル限度は20までですから、早めに職を選んで取得してみてはいかがですか?」
「選べる職は、初級戦士・初級兵士・初級武道家・初級魔法使い・初級神使い。なお、ステータスには初級と表示されません。」
必死に聞いて頷いている。話は続く
「レベルは30まで行くと、勝手に中級と表示されます。中級になりますと、そちらで勝手に操作可能になります。中級レベルは100が上限値」
「上級の出現は、中級が上限値に達しても出ない場合が存在します。それは、裏の職業との相性もありますが……才能が無いと諦めてください。」
「……長くお話しを聞かせて頂いてありがとうございます。」
「タダで職が頂けるのですね?」
「はい。最初の職のみですが。以降は、金粒が5粒で次の職を選べますよ。」
「街によって、値段が違う所も多々ありますから……。金粒は、石坊主を倒して頂くと1匹につき1粒出ますので格安ですよ。」
金粒20で金貨1枚に相当する。
「じゃあ、魔法使いで。」
そういうと貞夫の周りに光粒が浮き出されると、キュッと身体に入っていった。『魔法使い、完了です』と営業スマイルなのかニコッに貞夫は癒されつつ
「ありがとう。あの、お名前を聞いても?」
「私の名前はマリリンと言います。」
「ところで、これから何処へ向かおうとしているのですか?」
『金を稼ぐ為に』ギルドへ向かう事を言うと
「もし、また困ったことがあれば何時でも来てください」
「はい!行きます!」
「では、くれぐれも裏の職を見る時は周りを確認してくださいね。」
「あなたが、無事戻って来れるよう……祈りを捧げます。よろしいですか?」
「はい!」
貞夫の喜びの返事にクスクスと笑いながら、貞夫の汗でビッショリになった手をとって、手に何かおまじないの様な……マリリンさんの人差し指で貞夫の掌に何かをなぞっていた。
(光栄です!光栄でぇす!この世界に来て初めて女性の手を握った!……へへへぇ)
『はい!これで大丈夫』で一瞬ドキッと成りつつも、離れたくないと思いながらもギルドへ足を進めた。
……
「あの魔法使いなのですが、なんか仕事の紹介やクエストみたいなのってありますか?」
「兄ちゃんの職は魔法使いだね?……得意な魔法とかありますか?」
「火が大得意です!」
受付のオジサンは『他は?』と聞かれるのだが、火の一点張りで押し通したところ
「変な兄ちゃんだな。属性が他に二つあるだろ?……まさか、元は農夫の出なのか?」
怪しまれるのもなんだし、農夫の出という事で頷く事にした。農夫には、火の魔法がある!それはランプである。
「ちょっと待ってな……あったぜ。」
クエストを見ると【モダール家のランプ持ち大募集!尚、昼と夕食付き!】と書いていた。
貞夫は嬉しさの余り『おお!』と声に出すと
「そんな嬉しがることなのかい?モダール家は、洞窟探検家とも言われている変わった一家なんだ。」
「普通の農夫なら、間違いなくモンスターに殺られるぜ!?」
「ご忠告ありがとうございます。でも、大丈夫です。」
そう言っただけなのに
「なるほど。裏の職業が手練れなんだな!?……よし!これが集合場所で、これがお前さんの個人証明カードだ。」
「今回のモダール家のクエストは、帰って来たら金貨10枚と破格だからな。もし、お前さんが死んだらそのカードが光となり飛び散るから……っと、その前にカードにお前さんの血を一滴落としてくれ。」
血を一滴落とすだけで身分証明に変わるとても便利なアイテムなのだ。しかも、自分意外使用不可で且つ出し入れ可能……言わばカードを召喚し必要無ければキャンセルで消えてくれるという何とも便利な機能つき。
「よし!じゃあ、これはオマケしといてやるよ!」
「……ほら、時間が無ぜクエストに遅れるぜ!?集合場所へ言ってきな。」
何がオマケなのかと言うと、この街の地図である。この街の地図、身分証明の中に入っており今から行く集合場所が展開している。
俺は、裏の職業の詳細を見ずに心躍り出しそうになりながら楽しそうに足を早めさした。
……
「キミ!……ランプだね?この荷台に乗り込んでくれ。」
馬車の荷台に乗り込むと、ランプの専用の人達がズラッと並んでいた。そして『来た順に点呼しろ!』でどうやら全員で40名いることが判明する。
俺は最後であり一番外側に座っている。奥へ行けば行くほど一番になり外へ行くほど後という感じだ。
「では、皆に今から行くフェノール洞窟までの地図と周辺地図を渡しておく。」
「棄権し断念したからといって、勝手に帰られて死なれても困るのでな。断念するなら、洞窟外で待機のテントを用意しているからソコで待機していてくれ。……なにか質問は?」
「あのー。順番って何か意味があるのですか?」
「ある!もし……名前は!?」
「サダオか。サダオの順番が来る前に洞窟クリアをすると駆り出されていない者は当然報酬は無い!……まあ、食事はあるから安心してくれ。」
(なるほどねぇ)
「オラァのランプ……」
「質問か!?」
少しビクッとなった農夫がオドオドして言う
「オラァのランプは、精々三時間が限界だべ。三時間で洞窟をクリアしようとしているだだか?」
「だから、ランプスキルを40人も集めたのだ。洞窟へ行く際、ランプスキルは五人で入って貰う!交代で進んで貰うからな。」
「それに、タイマツも準備済みだからな。お前らは、ランプの火種さえ有れば良いんだ!」
(なるほど、なるほど。)
説明を粗方聞き終えると馬車の操縦者が
「来たぞー!グレイウルフの集団が来たぁー!」
荷台の人達はざわめき始める。しかし、荷台内の全てでは無く荷台外側の人達があり得ない程にビクついている。
その様子は『オラはまだ死にたくねぇ』と言ってガタガタ震えている。頭を抱えている奴もいた。
しかし、荷台の奥に乗っている人達はこの危機的状況を楽しんでいるかの様に見えた。
そして
「さあ!今こそ、その火でグレイウルフを追っ払うのだ!39番と40番!早く追い払え!」
39番は俺の目の前の人で、俺の隣が38番である。
「落とせぇ!あの幕から手を出す瞬間を狙え。怖れるな!一人の犠牲で20の同胞がお腹一杯になるのだから。」
グレイウルフの声が聞こえてくる。39番の人が、何か呪文を言い出すと掌には火の玉が……そして、幕の隙間から手を出そうと
「待ってくれ!」
「何をするんです!?」
火の玉を握り潰し幕から手を出そうとするオッサンを止めた所、荷台の方々から怒濤の睨みと罵倒が来る。
どうやら、モンスターの声を聞けるのは俺だけのようだ。
『私は魔法使いです』そう言うと火の玉を出すセットしてないが嘘はついてない。
なぜかは分からないが、こういう『誰かを守りたい時は』何か燃えて来るのだ!そして幕をガバッとオープンさせ
「ファイヤーアタァァック!」
ワザワザ火の玉を出したのに、熱い火を手で叩き敵へ飛ばすという行為は驚きと軽蔑の声が雨霰だったのだが、打ち出された火の玉がグレイウルフに当たると燃えるより身体を突き抜けて行った。後、燃え出していた。
貞夫の笑みを見たグレイウルフは危険を察知したのか散り散りに去って行った。
周りの反応は、しばし時間が止まっている。
「よよ、よくやったな。これは一次報酬だ。」
「まだまだガンガン行けるぜ!……ピルルン!」
レベルステータス画面は【農夫のレベルが上がった】と表示され……計7上がった位で面倒になったので止めたままにしていると
「オメエ知らねぇのか?ずっと押しっぱで音はならぬぞ。」
「マジっすか!?……いやー、もう面倒臭くって!あざーす。」
一次報酬だと貞夫の肩に手を乗せ言っているのだが、手と足がガタブルっている。一次報酬は金貨一枚をゲットしそんな事より、レベルの早送りを知った方が俺は嬉しかった。
そんな感じで、誰も死ぬ事無く目的の洞窟へ着く事ができた。
……
俺の功績のお陰で一番のグループに行くのかな?って調子乗っていたのだけど、やはり40番の俺は最後のグループだった。
「あー……。暇だなぁ」
(あ!今こそ裏の職の詳細確認するかぁ)
少し距離をとって、狼虎を召喚する。
「よ!……ちょっとさ、地面に倒れてくんない?あと、人サイズの門になって……デカ過ぎる。」
説明しよう!この門の名前は狼虎。能力は門だけでなく、大地や壁に付けると部屋に変化する。部屋の大きさは、門の一辺の大きさ×四の正方形になる。
扉を開けると、黒い空間が広がっている。世間一般で言う、アイテムボックスならぬ納屋である。
そしてモンスターなので正面から見たら虎の模様があり、後方には狼が絵かがれている。
『どうぞ入ってください』と声を掛けられ、いい忘れていた事を付け足して『扉熱くしなくていいから』と伝える。
中へ入りステータス確認する。さっそく表職業をタップすると同時にアリギダ(コック)を召喚して『小腹がすいたからなんか作って』と頼む。
暫くして『お口に合うか……どうぞ』と言ってくるが『いや、お前の料理はいつも旨いから』と言い食いながらステータスを見る。
裏職業 魔王 レベル240
属性 火・火・火・火
魔法 火の玉・灼熱の玉・光熱の玉・白熱
の玉・ケットパンチ・NEW!ファイ
ヤーアタック
体力 1200
魔力 3200 (火は320000)
攻撃力 1200 (+0)
防御力 1700 (+1)
魔攻力 3210 (火は321000)
魔防力 2500 (火回復)
力 1200
素早さ 620 (+1)
運 170
スキル 火想像魔法・火無詠唱魔法・熱回復
魔物召喚・常時熱消毒・酸素不用・
熱血魔法・火魔法大大大強化
称号 魔王業務放棄者・火の超越者・
NEW!共食い
(おおー……。強いのか?基準が分からないけど、この320,000ってのはヤバイ位に強いなぁ……ってアレ?)
(TOMOGUI?……)
「これ、なんの料理かな?」
「近くに洞窟が有りました。活きの良いモンスターだけだと味気無いので、色々と添えてみました。」
(色々と……ねぇ……。)
「隠し味は人間かな!?」
「分かってしまいましたかぁ!」
嫌味で言ったのだが、薄い目を輝かせなんとも嬉しそうである。そのあと『隠し味を明かすとは流石です!』と言ってはしゃいでいる。
(いや!書いてるからねっ!?バレバレだよ!)
「ふぅ……出るかな。」
本当はアリギダに俺の数値強いかな?って聞きたかったのだが[共食い事件]で全てを中止。
最後まで読んで頂きありがとうございます。普通は、大体二千文字位ですが本日休みだったので六時間没頭しました。明日もよろしくです。




