二人は何時も
こんばんは。では、どうぞ。
「おっと。危ないぞ?」
それは、遅刻しそうで急いで走る女子高生が曲がり角で、年上イケメンサラリーマンにぶつかれば今夜の夢に出て
(出ないわよ!)
ぶっちゃけ、鯰の蒲焼きは鯰の首から上がカリッと焼き上がっている。少し目玉が沸騰したのか、両目ではないが片目が飛び出している。
貞夫は、この目玉の汁をジュルッって飲んだら目に良いぞぉて尚も進めビンタされた。
「……マリリンさんでしたっけ?向こうへ行ってしまわれましたが、良かったのでしょうか?」
「追いかけるに決まってんじゃん!」
「ソレ、自由に食べといて良いから!」
そう言うと『では、御言葉に甘えて』と冒険者達と生命の聖女は食べ出す。
この[冒険者]、後々話をされると実は勇者という話。
あの後、マリリンを追いかけて行くと急に立ち止まり振り向いたらと思ったら『はい!これ』とコップを渡してきた。
『なんだろう?』と中身を見ると、茶碗蒸し?違う!……プリンだった。
「私の誕生日プレゼントに手作りじゃ無かったけど、スーパーに売っている大きいプリンを包装紙で包んでくれたネ。」
(ああ、思い出した。アレは皆に笑われたなぁ)
「もっと、女の子らしいプレゼントしたら良かったね。」
「女の子だから、あんな大きいプリンははしたないって買って貰った事なくって……とても嬉しかった。」
「でも、あんな短時間でどうやって作ったの?」
「ポチちゃんにお金渡して買ってきて貰ったの」
(ほー。ダンディー犬の初めての買い物か。)
「ポチちゃんお釣も合って、とてもお利口さんだったよ。」
二人並んで、イチャラブの話を盛り上がっていると二人の話以外にボソボソと聞こえたが、ソコは無視をしてマリリンさんの膝に頭を置き、ごろ寝して更に……何という事も無い話で尽きる事なく時間は過ぎて行く。
……
「いやー。見ましたよ!何て言う仲の良い事でしょう!僕も勇者なんて辞めて、末長くメイちゃんと仲良く過ごして行きたいよ。」
「嬉しい!チャンと一緒に成れるのなら聖女なのて重み必要無い!」
「で、相談よ!」
相談の事なら、マリリン。なんか、長々と話合っている。
話し合っていると『その話、ちょっと待って!』の声が聞こえ、振り向くとノームルとリントがいた。
……
「おお!これが火の神殿。俺達の新居かぁ……デカイなぁ。」
「子供、野球するメンバー産んでも大きいわぁ」
『え!?じゃあ頑張っちゃお!』とデレデレしていると、後ろから『何よ神殿は皆同じ大きさだっつうのっ!』とリントがヤジを投げる。
結局、風の聖女と水の聖女と生命の聖女と元勇者は火の神殿に住むことになる。
神殿は、上から見ると十の形になっている。四つの端には、四つの塔がある。約六階建ての構造をしている。雰囲気、アンコールワットである。
更に、十の交わっている中央部分には底辺も広ければ高さもある八階建ての建造物だ。
貞夫にとって、風の神殿も水神殿にもさほど興味が無かったからか、建物の作りなんかどうでも良かったのだが、今からマリリンちゃんと共に住むと分かって以来、ワクワク感がたまらないし構造状態を把握したくもなってしまった。
「じゃ、ノームルとリントは同居で出口から一番近い塔な。反対にメイさんとチャンさんは一番奥の塔で。」
「「ちょっと!なんでコイツと一緒に暮らさなくっちゃあいけないの!?」」
二人がハモってる。
「いや、だってお前らフリーだろ?彼氏いないんだろ?じゃあ、良いじゃんか。」
付け加えで、『これは、マリリンちゃんの方針だから』尚も真実を言う。『決して!家賃を払ってくれたからでは無いからな。』と火の神殿の御主人が取り仕切る。
……
とある部屋……
「おやおや?また、女の子を泣かして……」
「アイツ、負けたのに差し出さないなんて……勝負の世界をなめているな。」
「で?どうだった?」
「うーん。普通かぁ……ホラよ!」
「わっ!何テーブルに汚い物乗せないでよ。」
「アイツ終わったら自分の身体を吹き飛ばしやがったぜ!?だから、証拠の頭だよ。」
二人の内一人は、誰かが無くなった事に大いに喜びは出さないが口から白い歯が見え、笑みが溢れている。
そんな、笑を耐えている一人に頭を取り出した奴が
「なあ?あんたさ、勇者を倒せって俺に言ったけど……本当の目的は今俺がやった事なんじゃ無いのかなぁ?」
「もし、そうだったとしてもアナタも地の力を手に入れたんだから……一石二鳥じゃないの?」
「……」
「はいはい!そんな無言で見つめないでくれるかな?……そうよ、聖女が邪魔なのよ。」
笑みを浮かばせながら、勘づかれた事も苦もせず笑い話的に話が続く
「だから、ぜぇーんぶ殺してくれないかな?殺してくれたら五千年間はアナタの天下の世界にしても良いわよ。」
(コイツ……俺をはめようとしているのか?)
「してないわよ。本当の話をしたのよ?……これは、アナタにとっても良い話なのよ。」
「例えで言うなら、アナタが選択した前世界のお嫁さんが無くなったら、アナタに幸運が舞い込んだでしょ?……それが再び起きるっていっているのよぉぉぉぉぉ。」
一人の笑みをする人が!笑が止まらない……
……
「ん!?何者かが近付いて……いや、魔物の軍隊が近寄って来る。」
「マスター!マスター!!」
「ななななんだぁ!?……ああ、ポチか驚かすなよ。」
「今、アリギダとプリンの開発で一緒に試食してたんだよ。言っとくけど、マリリンは俺にプレゼントをしたんだ!だから、言うな!絶対言うな。」
「で?カラメルというのは……なるほど!最強のプリンができますよぉ!」
「本当にありがとうございます。こんな、未知の食べ物をマスターと一緒に食べて頂き幸せです。」
「ほれ。ポチもコイ!」
「あ。あの、少し前にマリリン様から頂きました。」
(ん?貰って数時間後だよ?……少し前???)
「なあぁ?ポチ助や、……何をそんなに震えているのかニャ?」
(マスターに怒りが!怒りイヤ嫉妬かぁぁ!)
「は!?分かりました。」
「何が言いたいのかニャ?」
「恐らくですが、私が頂いた物は試食なのでは?……私の反応を見て、更に美味しさを向上に励んだのかと。」
「それ……あるな!」
ホッとする犬……いや狼。その後『あ!そうだった。なんか言ってたよな?』と貞夫が言いかけると
「貞夫!大変よ!!……何してたのかな?」
ポチの頭の端をグリグリしていたのが丸分かりで、更に隣には結構胸が大きいアリギダが肩が当たる程に近くに座っている。
「アリギダはさ……ホラッ。料理人だからさ」
貞夫が言い訳?本当にそれで良いのか?!ってな言葉を発するのだが。そんな事より
「ちょっと!ポチをイジメないでよぉ。」
スポンッ!という感じで、貞夫のグリグリから脱出するポチ。
ポチは『クゥーンクゥーン』と言いやがって、怒りがドン!って成ったのが分かったのか
「いえ。これは、貞夫様の由緒正しき愛撫なのです。決して痛くないし、恐くも有りません。」
「助衛門さん。私はマスターでは無いけど、アナタのマスターのマスターなのよ?だったら……」
「神と呼びましょう!」
『うん!それね』そう言うと、突然『ピピーユピピーユ』と聞いたことの無い音が鳴り響く。
貞夫はこう言う音に全く興味が無いので無視をする。実際、試しに『今魔王レベルいくつだろ?』って見たら二千越えていたので見なかった事にしたのは最近だ。
……
音で思い出したんだが、最近音を無音にするっていう設定が出来たって事は自慢はしない。
なんでって、皆もそんなに音を出さないって事は、皆もそうしているんだろうと貞夫は空気を読んだ。
……
明日もよろしく!