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第1話 勇者召喚

1話です

さっそくブックマークいただいて感激です!!



「ふむ、どうやら成功したようだな」

「はい、陛下」

「ふっふっふ、これで我が国が世界に覇を唱え、世界を手にすることができるな」

「まったくです、古の勇者召喚の術式を苦労して復活させたかいがありましたな」


さっきまでトラックに轢かれそうになっていたはずなのに優花と2人でなんだか複雑な模様が書いてある円の中心に立っていた。

ここ明らかにさっきまでいた町どころか、日本じゃないよな・・・


今俺たちの前にいるのは、悪そうな顔で会話してるオッサン2人

片方は豪華な椅子に腰かけ、もう片方の禿げたオッサンが隣に立っている

そしてその周りにはいかにも魔法使いって感じの恰好をした男と女が10人ほどいる

更にその周りには鎧を着こんでいる男たちが20人ほど


やっぱりここ、完全に日本じゃないよな・・・

トラックに轢かれる直前足元が光っていたのが原因だろうけど・・・

まさかあれか?

小説でよくある異世界の勇者召喚ってやつなのか?

本当にそんなことあるのか

まあ俺の存在自体がファンタジーだし、こんなことも起きてもおかしくないのかね?


そんなことを考えていると、優花が俺にだけ聞こえるような小さな声で聞いてきた。


「ねえ龍也、私たちどうしちゃったの?」

「おそらくだけど勇者召喚ってやつで異世界に呼び出されたんだろう」

「えっ?龍也が良く読んでる小説みたいな?」

「ああ、それになんだかあのオッサン2人組の会話がキナ臭い。何かあっても守ってやるから俺の後ろに隠れてろ」

「・・・!うん、分かった」


優花が俺の後ろに隠れた。

オッサン2人組はまずはどこの国を責めるかだとか、奴隷を沢山手に入れられるだとかの物騒な会話をしている

一区切り付いたのか俺たちを見て


「我はアルノウス王国第13代国王 カート=フォン=アルノウスである」

「私は宰相の ボールド=リトリウスだ」

と自己紹介を始めた。


禿げのオッサンはやっぱり宰相だったか

そしてボールドって俺の記憶ミスじゃなければ英語で『禿げ』って意味だよな

名は体を表すって本当なんだな、意味違う気もするけど


「さて勇者には我が国が世界統一をするために闘ってもらおうと思っていたのだが・・・しかしなぜだ?ボールドよ。勇者とは1人ではなかったのか?なぜ2人もいるのだ」

「おそらくですが片方は巻き込まれただけでしょう。世界を渡る際に勇者の称号と特別な力を手に入れられるのは1人のみ。鑑定すればどちらかが勇者でない事がわかりましょうぞ」

「ふむ、では鑑定の魔水晶を使え。勇者でない方は始末するか?」

「いえ、始末するよりは捕えて勇者への人質として使いましょう。勇者には隷属の魔法を掛けますが、相手は勇者です。万が一を考え、人質をとっておけば安心でしょう」

「なるほどな、ではそのように致せ。して、ボールドよ。鑑定結果は出たか?」

「はい、ただ今確認いたします」


そして禿がなんか丸い球をのぞき込んでいる。

あれが鑑定の魔水晶ってやつか?


「どうやら女の方が勇者のようですね。男のほうはなぜか鑑定結果が表示されなかったですが・・・まあ勇者は1人と決まっていますのでなんの力も持っていないでしょう」

「分かった。よしその男を捕えて牢に繋げ!抵抗するようなら多少痛みつけても構わん。女も勇者とはいえまだスキルを手に入れて間もない。今ならば抵抗されても問題ないだろう」


そう国王が言うと一人の兵士が剣を抜きつつこちらに迫ってきた

俺は優花を後ろにかばったまま兵士と対峙した

そして兵士は剣を振りかぶって襲ってきた


さすがに訓練はしているのだろうそこそこ早い剣である

でもそれは一般人から見ての話である。

避けるのは簡単だが、後ろには優花がいる。

仕方なく俺は剣をそのまま受ける


そして俺の左肩に兵士は大上段から切りかかって・・・

バキンッ

根元から折れて明後日方へ飛んで行った


・・・やっぱこうなったか

昔、俺のことを知らない不良が絡んできたことがあって、めんどうだから無視して通り過ぎようとしたんだ。

そしたらいきなり殴りかかってきて、相手の手首から変な音が聞こえたんだよな

そっからなぜか逆切れして鉄パイプやら金属バットだとかで殴り掛かってきた。

それで全部が折れるか曲がるかして、むしろ不良たちが怪我をするってことがあった。

だから剣が折れるのは予想通りではある。

日本の鉄パイプより鉄の純度が低い上に、形が西洋の剣のまんまのような武器じゃ折れるのは当たり前かもな


そして周りはというと

「「「・・・えっ?」」」

俺の異常さを知っている優花を除き、全員の口が開いてポカーンとしている。

部屋の空気が固まった。







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