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94.布告 その4
頂点に達した慎也はまだ熱く濡れている身体をぐったりと横たえ、肩で息を弾ませていた。
性的に達した後の慎也の顔は艶やかでなまめかしかった。
男の人もこんなに艶っぽい表情をするんだと、リコはしばらく慎也の顔を眺めていた。
張りがあり、逞しい身体つきながらも、きめの細かい肌を汗が濡らしていた。
結局最後はリコも彼に挿入してもらったので、リコ自身も満足が出来た。
「ねえ、慎也…」
リコは静かに呼び掛けた。
だが、慎也は達して横たえているうちに眠ってしまったらしい。
吐息はいつの間にか穏やかな寝息に変わっていた。
リコは穏やかな寝顔の慎也を見つめた。
「ダメか…」
リコはちょっぴり苦笑した。
今日の、何となく付けられていたことを慎也に言いたかったが、満たされた慎也の寝顔を見てやめることにした。
あまり気にするのはよそう。
少しつわりで神経質になっているのかも知れないと思った。
何よりも出来るだけ慎也に余計な心配はかけたくなかった。




