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RISKY―傷だらけの十字架―  作者: 桜井敦子
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83.苦悩 その1

結局里菜はそのまま一晩リコ達の新居に泊まり、翌朝帰って行った。


日曜日も慎也は出勤。

慎也が今の職場に移ってからリコは土日のバイトをやめてしまったので、休日は何だか急に気が抜けてしまったような気がした。


しかし、式は挙げていないにせよ、結婚生活が始まった以上、やはり休日に家事をまとめてやるには好都合であった。


すっかり奥さんになっている自分に驚きながらも、こういう生活も悪くないなと思ったりしている。


だが、リコの中にはどういう訳か、今一つ満ち足りない思いが燻っていた。


それは慎也が土日勤務が多くてすれ違いから来ているのか、それとも、結婚をしてしまい、独身の時のようなときめきが無くなってしまったからなのか。


答えは恐らく2つのどちらでもないような気がした。

そもそもその2つが問題なら、二人の気持ちや努力次第で簡単に解決の糸口は見つかるだろう。


だが、リコが問題にしているのは、恐らく慎也の自尊心そのものに関わる問題になってくる。


そのことが表に現れる時、二人の関係が崩壊するのではないか……。


自分の苦悩は、自分の胸の内にしまっておこう。


リコはそう心に決めた。



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