表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RISKY―傷だらけの十字架―  作者: 桜井敦子
42/110

41.至福 その4

リコにとっては、まだ慎也との付き合いは手放しでは喜べなかった。



一樹とのことが全然精算出来ていなかったからである。



一度一樹と会って、ちゃんと別れると言わなくては。


だが、すんなり受け入れてくれるだろうか?





そういうことを考えながら、リコは右手薬指に光るリングを見つめた。




******


リコは昨日の慎也とのデートで、沢田とのこれまでのことを出来るだけ告白した。



慎也は咎め立てはしなかった。



『どうもヤツは、リコに相当入れ揚げてるみてえだな』

『そうかも…』

『沢田との件は長期線になるかも知れないな』


リコはそれが不安だった。


『ごめん…』

『お前が謝ることねえよ』



『アイツは、お前が俺と出会う前から知り合っていたんだから』



『……』

『このことはリコ一人背負うことねえから。俺も協力する』



慎也がそう言ってくれたのは、本当にリコにとって救いだった。





*****


『取り敢えずヤツから電話があったら俺に教えて』


慎也からはそう言われた。





「わっ作ったの?ペアリング?」

リコの指輪を見て、ハナが早速声をかけて来た。



「うん、この間一緒に」

「フフッ、ラブラブじゃーん」

ハナが興味津々に言った。



「デートと電話とチューも、あれからしてんの?」

「そうだけど、あんまりこの場で言わないで」


まだ始業前の比較的静かな時間のオフィスである。




そんな恥ずかしがるリコが面白いのか、ハナはリコの耳に囁いた。



「エッチはしたの?」



それを聞いて、リコは顔中真っ赤になってしまった。




「な、何言ってんの!まだ付き合って一週間ちょっとでしょ…!」

「一週間も付き合えばそろそろって気じゃないの?」ハナは両腕を組んで、リコに説教でもするかのようだった。



「高校生ならいざ知らず、二人共ハタチを過ぎた立派な大人でしょ?」

「まあ…」

「そろそろ向こうは我慢出来なくなってんじゃないの?」

「うーん…」

リコは悩んだ。



男は、慎也は、やはりそうなんだろうか?




でも、相手が男である以上、確かめたら多分即座に「したい」と言うに決まっている。



『ウソ、させてくれるの?俺、もう我慢出来ねえ!』

慎也がなんて言うかをリコは勝手に妄想して恥ずかしくなってしまった。




もう少し慎也に気持ちを確かめるのは後にしようと、リコは決めた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ