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溜琉転現(るるてんげん)

「あなた達大丈夫!?」

傷だらけの少女がこちらを心配そうに見る。

そっちの方が心配になるのだが。


そう思っていると、怪獣が再度活動を開始した。

「ギシャァァァァ!」

吠える怪獣に臆する事なく、少女は怪獣に立ち向かう。

見ると、松葉杖以外に剣を持っていた。

そしてその剣や、身体中から炎を発現させ攻撃している。


「今のうちに逃げて!」

少女が叫ぶ。

その声を聞いて、ルタとせつなは逃げようとするが…躊躇う。


あんな傷だらけの少女を放っておいたまま逃げて良いのだろうか。

自分たちに力は無く何もできないのは百も承知だが、気持ちが揺らぐ。


「ぐっ…!」

少女の様子がおかしい。

包帯に隠れている部分から黒いシミのようなものが現れて苦しんでいる。

それでも尚戦う少女


「…せつなは先に行って。」

「ルタ!?どうする気!?」

「僕はあの人を放っておけない!」


自分に何ができるか分からない。

しかしルタは走り出してしまった。


「駄目だよ!ルタ!危ない!!」

そうせつなが叫んだ瞬間、せつなの胸から光が発せられた。

「えっ…?」

「何だ!?」

驚く2人、そして

「あれは…!?」

戦う少女も、その光景を見て驚いていた。


せつなの胸から発せられた光はルタへ。

そして光に包まれたルタ。

「なんだ…暖かい光が…」

ルタの頭の中に何かが聞こえる。感じる。

そしてルタは感じるままに体を動かす。

空に絵を描くが如く、文字を書くが如く、その体を舞わせる。

溜琉転現るるてんげん…!」

そう呟くと、体中がさらに眩い光に包まれる。


光が晴れた後、そこには鎧に包まれているかのような、異形が立っていた。

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