名前にかけた願いと共に
戦いが終わった後、ルタは心配そうにエレナに声を掛けた。
「大丈夫!?」
エレナは苦しそうに座っていた。
「あっはは…無理しすぎちゃったかな。」
怪我している部分から黒いシミが見えている。
呪いというやつか。
「このシミのせいで、本気を出せば出すほど苦しみが増しちゃうんだ。」
苦しそうにいうエレナ
「ごめん、僕のせいで…」
「違うよ、君のせいじゃない。気にしないで。」
エレナはそう言って笑った。
「僕は、せつなを守れなかった…エレナさんにも無理をさせて…」
「あまり自分を責めないで。」
エレナはルタを励ました。
すると
「そうだよ。それにっ…助かったんだし…」
!?
エレナとルタはせつなの方を向いた。
アマカは意識を取り戻していた。
「せつな!ごめん、僕…」
「謝らないでいいの、ルタ。あなたたちのおかげで私助かったの。」
せつなはそう言う。
ルタはそれでも…と言いかけたが
「もうっ、大丈夫だって。私、大丈夫だから。だからルタも、ね?あまり自分を責めないで。」
せつなの言葉にルタは頷いた。
「分かった。ありがとうせつな。」
そして、3人は先程襲ってきた怪獣について話し合いをしていた。
「あいつは明らかにせつなを狙っていた。使命とかいってたね。」
「ですね、せつなに何の恨みが…」
「恨みというか、何か特別な理由があるのかもしれない。」
エレナがそう言うと、
「特別な理由って何でしょう?」
「うーーーーーーーーーん………」
考えても分からないままだった。
「私が凄く美味しそうに見えたから、巣に連れて帰ってゆっくり食べようと思ったのかな。」
「どうだろう…」
このまま考え込んでも埒が明かないので、3人は今後をどうするか考えた。
「せつなちゃんが狙われている以上、私達が付き添って守ってあげたほうが良い気がする。私達が留守の間に狙われる可能性があるし。」
「そうですね、それがいいと思います。それに」
「それに?」
「僕はメテオマギア。せつなに貰ったこの名前に恥じないように、沢山の人の命や願いを守りたいです。もちろんせつなも。」
「…そっか。私も手伝うよ!」
そう言って立ち上がるエレナ
「私も!私に出来る範囲で頑張るわ!」
3人はこれからも戦い続けるだろう。
自分たちの輝きを失わないために。沢山の人たちの輝きを守るために。
メテオマギアは今日も輝く。