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ザ・リベンジ・フロム・デップス~ダンジョンの底辺で這うような暮らしでしたが、配信中に運命の出逢いを果たしました~  作者: D.S.L
第二十一章:ゴングを鳴らせ!ガチンコバトルだ!

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587.凄惨に清算してやる!

 ひびが入り、割れかけた部分を、蛇の姿をしたマグマであるL型に這わせ、焼き上げることで補修。


 自らを中心に火砕流と溶岩を広げ、四つの腕からも散弾砲を連射、敵が見えずとも死んだと確信するくらい、火力で飽和させる勢い。


 D型は強固で鈍重。

 それは固定観念ステレオタイプでしかない。


 どっしりと構え、守る門番。

 そういう役回りというだけで、そこに速く動けるかどうかは関係ない。


 その役に必要な能力を優先的に伸ばすと、結果的にスピードが犠牲になるだけ。

 出来る事なら、両方ともあわせ持つ。


 当たり前のことだが、けれど見落とされがちであった。

 

 2じょう3じょうの法則。

 体長が2倍となった時、表面積は4倍だが、体積は8倍。

 生物は身体が大きくなるほど、放熱が追い着かなくなり体温が上がっていく。


 “爬い廃レプタイルズ・タイルズ”のモンスター達は、岩の肉という「化学反応速度が遅い体」において、体内を超高温に保つことで機敏さを確保している。

 ならば巨大であればあるほど、体内温度が上がり、反応は速くなっていくことになる。

 

 特にD型レプトは、噴火爆発によって加速するという、極めて乱暴だが理にかなった手法を使い、「防御もスピードも」という欲張りを実現させた。


 体内と体外、高エネルギー流動と爆発による加速。


 そいつは、と言うより、このダンジョン全体の方針は、

 その化身たる“臥龍メガサウリア”は、

 ある意味で日魅在進の生き写し。


 全く同じ方法論で、身体能力と反応速度の飛躍的向上を図っている!


 シンプル、

 故に攻略困難。


 進がギャンバーで猛威を振るったのとほぼ同じ理由で、D型は明胤生最高水準の11人をけた。


 顎がガコンと落ちるように開き、尖塔がり出す。

 主砲発射。

 続けて腕からの散弾を更に盛り付けようとして、



〈ァァァァァアアアアオオオオオオオオオオォォォォォォォンンンン!!〉

 

 

 頭上から遠く、堂々たる咆吼ほうこう


 そちらに頭を向けるD型!


 中央の塔に爪を立てて取りつき、ベージュのパルスを発信する大柄な狼男!

 その背には現在最も無防備な少女がひっしりと取りついている!


〈久しいな…!ウスノロデバガメ…!〉


 過去の因縁を前に、そいつは逃げも隠れもせず勝負を挑む!


〈少しは速いらしいが、覚悟を決めるまでのも、そうか?〉


 塔に両後ろ足を着いて、跳躍降下!


〈舌を噛むなよ!〉

「りょおおおおおおっ!?」


 爆発制御!

 ガガゴン!と恐るべき反射神経で4本腕を上に構えるD型!


 面制圧射撃!

 狼は爪を眼前に構えている!

 竜胆色に染まったそれで砲弾の一つを横から叩き、命中の衝撃を軌道変更の足掛かりにしてやる!


 岩石がんせき吹雪ふぶきの中を跳ね回りながら避けきれないものは前面で受け、急接近!

 D型は腕を直接叩きつける強振きょうしんパンチ!


 鱗の隙間に横振りの爪を引っ掛け、縦軸で回りながら体を前に、反対の腕の爪を引っ掛け、また回って前に。

 回転しながら腕を伝って遂に肩上に立つ!

 

 それを払い落とさんとするは、胴のあちこちから幾つもの火を噴いて姿勢を制御するいわへび尻尾!八つの大顎!


 唾のように溶岩を飛ばしながら連撃を繰り出すのをサイドステップや側転で躱し続け、D型体表を這っていたL型共を竜胆色の二重斬撃で八つ裂きにしていく!


〈縁があるんだ!全身スラスター野郎とはな!〉


 大蛇どもの変態軌道にも慣れたものとして対処しながら、彼が狙うのは修繕役であるL型の絶滅!


 砲撃の弾丸を作る為に、自身にもある程度の再生能力を備えているとは言え、その巨体での治癒も機動も攻撃も全て回すとなると、別の個体との連携が不可欠!

 それを見抜いた彼は、まず敵の手数を減らすことに専念する!


 2匹の岩蛇のきばと、2本の腕で丁々発止(ちょうちょうはっし)

 その鼻面を裂き割りながら、後ろ足で背中の少女を狙ったL型を蹴散らす!


 溶岩蛇どもは下に、ニークトから離れる方向へ!

 

 そこに青と黒のリボンが束となって来訪!


 六本木を回収しながら、

 

 くねる溶鉄色を絞めて、千切る!


 四角い耳を持った鋭角三角形の猟犬!

 

 少女を守りながら、

 

 牙剝きばむく顎を貫き、ぶちまける!


 ライトイエローに導かれ回転する円斧が、剣として振られる水色の防御フィールドが、鋭い水圧ジェットが、あれやこれやなんやかんやとにもかくにもD型の肌ごとL型を総叩きにする!


 巨大亀は左の2つの掌に体重を乗せながら地に叩きつける!


 リボンと、鉄のような肉体、水色バリア、電磁フィールドで拮抗!

 

 その腕が内から複数回爆発!

 溶岩流を含めた多段階炸榴(さくりゅう)重撃!


 数々の防御が割られる!

 

 とどめ!


 口からの主砲!


 発射用意!


 撃った!


 海水の壁を突き破った!


 当たった!


 刺さった!


 刺さった?


 螺旋らせんを描くその先端は、虎次郎の腹に深々とめり込んでいる。

 そして彼の背は、前から押された分だけ、後ろにっている。


〈ハッハー!ワガハイの懐によくぞ来た!〉


 靭性に注力して強化し、辺泥の能力で波を与えられ、抑えめな斥力を纏ったリボンを巻き付けられ、それらで緩やかに受け止めたのだ。


〈ここは深いからな!泣きつくのも許してやろう!〉

「なんだっけ、あのダッサイ技名」


 砲弾に素早く電流路を巻き付け、更にライトイエローのトンネルを築きながら、プロトがいた。


「『流星返し』!」


 詠訵が答えたのを合図に、辺泥が虎次郎の背中を殴りながら反対側に波打たせ、リボンの斥力が全開となり、電磁力が最高潮を記録し、それらが同時に起こったことで砲弾はやって来た方向へ射出!


〈ほおれ!帰れええええい!〉


 D型の額が割られる!

 ガス発泡による爆発で、ドロドロと融ける体液が噴出!


 ニークトがそこに駆ける!


 甲羅が開いてF型やG型、M型どもが現れて彼を止めようとする!

 そこに竜胆色が殺到!

 D型の後ろを取っていたトロワが剣を振り回しこまれにしていく!


〈ガァァァ、〉


 狼が跳び、


「紺!」


 それにリボンが巻き付く!


〈ルァアアアアアアアアアアア!!〉


 斥力による防護装備着用の上で溶岩ダイブ!

 鼻先からケツまで腕から生やした爪と牙で何重にも斬り掘っていく!




 竜                              

                                    胆

  色                         

                                   の

   効                     

                                  力

    が          

                                 体

     内

                                に

      あ

                               る

       何       

                体液内のガスが              

                              も

        か      

                圧力から解放され

                             も

         に     

                 内から爆発!

                            切

          れ

                           込

           み

                          を

            入

                         れ、


              巨体を二つに割り進む!




                パカ リと、

                 かつ だん!!




 永級ダンジョン“爬い廃レプタイルズ・タイルズ”、D型レプト!


 たった11人の学生によって、


 撃破!


〈ウゥゥゥオオオオオオオオオオオオ!!〉


 煌々(こうこう)とギラつく溶岩によるライトアップ噴水をバックに勝ちどき


 赤金色の狼がリベンジ達成!


『ッ!サトジ!』


 だが祝勝にはまだ早かった!


 高圧溶岩線流が地を抉りながら彼らを払い叩く!


 A型の新手!

 

 それも複数!


「ホーリィ……!マジかヨ……!」

〈冗談キツいわネ……!〉

〈ダンジョンの主が死なんことには、いつまでもあれが湧き続けるか…!〉

 

 永級耐久マラソンが始まった。


 ゴールがあるかは、誰も知らないが。

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