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ザ・リベンジ・フロム・デップス~ダンジョンの底辺で這うような暮らしでしたが、配信中に運命の出逢いを果たしました~  作者: D.S.L
第十四章:じ、上等だ!纏めてかかってこいや!

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354.親切?な人達 part2

 今のはC型の攻撃だ。

 喇叭らっぱや蓄音機の、ハの字に広がる先端。あれを多頭砲身として持っている音響戦車。

 指向性を持たせ振動発生時間を制限した空気砲弾攻撃以外に、今みたいに範囲も時間も絞らないで発される範囲攻撃もある。

 後者は前者と比べて破壊力では劣るが、人体機能の動作を阻害する事にかけては必要域を満たしている。


 そして何よりの利点は、回避困難である事。振動では壊れない機械の内臓を持つ着ぐるみ達が、被害をほぼ受けないという点も理想的。

 俺のようなスピード自慢は、今ので大体鼻っ柱を砕かれる。


 が、それも俺には通用しない。

 音を媒介する空気を、一時的とは言え退かす事が出来る俺には。


Got(いただきぃ)!」音響爆弾が持つエネルギーが尽き、振動が止まり切るか切らないか、その時には既に走り出している!進行方向は魔力爆破!気圧が低くなって音を断つだけでなく、そこに空気が流れ込む事で追い風を作れる!


「しゃ、ぁぁあああああっ!」5、6本の喇叭が次々と振動弾を撃ち出して、それで俺を止められない事を理解!C型底部が下へと開き、多脚戦車へと変形。音で貯めたエネルギーを脚に集中させ、その巨体で跳躍!


 ≪振動≫。

 「「「揺らす」」」。

 行って()()までの一連の動き。

          

      て  下

     っ    に

    が      下

   上        が

  に          る

 上            !

 

 そこまで含めた運動エネルギー!

 それを利用して俺の上へと落下攻撃!

 踏み潰すのでなく、下敷したじく!

 自らが持つ質量という武器の威を最大限に活用!

 自由落下より速い昇降!

 天井が低い場所で斜めに放られたバスケットボールのような鋭さで直撃!


 なんてのは、ここに来るまで数回C型にエンカウントして、その度にやられてきた事だ。

 情報だって潜る前からしっかり予習済みで、だから何も焦るような事じゃない。


 脚として開いた底の部分、そこは稼働部、動いたり変形したりするようになってる部分であり、つまりその他の装甲部分と比べて頑固でなく、言っちゃうなら壊れやすくなってる。

 そいつが落ちて来るまでの間、その弱点は下から丸見えだ。四隅の一つ、脚の付け根に魔力爆破を集中的にぶつけ、減速させ、へし折り、凹ませる。


 着地時、そこ以外が先に地に着くので、そこの下に入った相手を潰したいなら、更に重心を傾ける一手間が要る。当然、ただ潰そうとした時と比べ、速度もパワーも落ち込んでしまう。


 俺はほぼ仰向けに寝転んだ状態でその凹部おうぶに身を滑り込ませ、自分が潰される前に破損部を蹴り上げた!足は一番外側の装甲板を蹴り破り、なのでそこから入れた魔力を爆破しまくる事で破壊を膨らませる事も出来る!


 俺は内外からデッコンボッコンにされたそいつの外装に手を掛け、引っぺがして内部を露出させてやろうと——


「うわなにぃっ!?」


 そこで新たな気配!

 高速で飛来する物体!

 一つを肩の反応装甲で受ける事になったが、C型の下から魔力噴射で脱出した事で残り四つからは逃れられた!


 地面を転がりながら足を上げて遠心力を利用して素早く前傾二足姿勢に!

 俺が構えた先には、


——人?

 

 ディーパーだ。

 サングラスのように見えるデザインのゴーグルを掛けて、まるで表通りでも歩いてるかのように鷹揚なたい


 円筒形の弾倉と、そこから伸びる長く太い銃身を持つ、回転式拳銃リボルバーを右手で無造作に構えている。魔具とかではない、大口径マグナムタイプの狩猟銃だ。熊とか象とか殺せるヤツ。


 硝煙を上げる先端から放たれた弾丸は、C型の傷口から内部構造に入り、跳ね回る事で被害を広げる。

 喇叭戦車は砲撃を返さんと銃列を並べたが、大口から涎でも垂らすみたいに、裂け目から緑色の液体を漏出させる。


 地面に落ちてレールからジュウジュウ煙を上げさせているあれは、酸みたいな物だろうか?発砲と同時に仕込まれたその魔法が、ゾッとするような腐食効果で以て、内から荒らしているのだ。


 彼らは全部で15人の男女だった。

 みんな肌が黒く、何となく纏う空気がギラついている。


「ヒュウ~!」


 マグナムを構える、多分リーダーの後ろにいる一人が口笛を吹いて、そこから喉を震わせた笑い声が広がった。

 リーダーにも特に後ろめたさみたいな物はないようで、真っ白な歯を見せながら弾倉シリンダーを押して薬莢を捨て、目線も落とさず弾を込め直している。


「あー……これ、あれですね」


 俺はやっと理解出来た。


「ヤバそうだって誤解させちゃいましたね」


 完全に俺側の落ち度だコレ。

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