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ザ・リベンジ・フロム・デップス~ダンジョンの底辺で這うような暮らしでしたが、配信中に運命の出逢いを果たしました~  作者: D.S.L
第十一章:大事な物ばっかり目に見えないのはどういう不具合ですか?

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278.後でアーカイブを確認したら、「うぉっ、何だこの変態…?」ってなりました part1

「友達を、励ます、言葉って……、難しい、ですよ、ねえ……!」


『ここに来て唐突なシリアス話題やめろ』

『友達とは一体如何なる生物なのか、その謎を追うべく我々は以下略』

『ススム、その話終わったら呼んでくれ』

『って言うか誰相手でも難しい定期』


「あー……、確かに、友達に、限り、ませんね……!落ち込んでる、人に、なんか、言うと、逆に傷つける、時もあります、し……!」


『うわあああああ!!』

『コメント欄が発狂者で溢れている!』

『ススム!その毒電波を止めろ!』

『実質テロ』


「クックック…、これでお前達は、俺の支配下、催眠で言う事を、聞くのだ……、じゃなくて……!」


『ノリツッコミのテンポクソザコで草』

『はい、脱ぎます・・・』

『はい、ご奉仕するので部屋の合鍵下さい・・・』

『ススム、愛してるぞ』

『ススムに興奮するのも催眠のせいなんだ…!仕方ないんだ…!』

『オラどうした!とっととヤれ!』


「うわあ!いきなり劣情丸出しになるな!」


『草』

『草』

『欲望に忠実過ぎる……』

『ここぞとばかりに上級者が湧いてくるの草』

『男前なレ〇プ待ちニキネキすこ』

『こいつら、命令されてないのに勝手に動くぞ…!?』

『合鍵要求ススナーは明胤のセキュリティ突破までは自信アリ、ってこと……!?』

 

「もういいや。それで、真面目な話で、物は相談、なんですけど…!」


『うんうん、そうだなススム、ところで今お前何やってる?』


「え、何って……あ、」


 右足の指が窓枠を掴む力だけで壁にぶら下がっていた俺は、近付いて来たモンスター、移動用車輪部を手足とするストレッチャーにレスキュー隊らしき服を着せた、G(グラーツ)型の“ドク”に向かって魔力塊を発射。それを無事爆散させ、安心して上体を持ち上げる。


「普通に、指の力を鍛える、トレーニングですけど……?」


『普通#とは』

『新手の刑罰?』

『それ頭に血が昇ったりしないのか、ススム?』

『ススム、足の指の力で自重を支えるのは、もうなんかキモい』

『頭カンフーマスターかよ』


「いやあ、最近、手足の指先の力が、欲しくなって、来まして」


 浅級ダンジョン“仇命医サージョン・イン・ハイ・ダジョン”。

 ローカルは、「注意一秒怪我一生」。

 何かしらの外傷を負っていると、そこに追加で攻撃を受ける度に、内部を破壊する呪いに蝕まれる。敵もその箇所を積極的に狙って来るような動きを見せる。分かり易く言うと、トロワ先輩の魔法みたいな感じ、って説明を聞くと本人はメタメタに怒りそうだけど。


 現在そこでトレーニング中。

 器用さを磨いて足で色々出来るようにすれば、敵を攪乱する手数がほぼ2倍に!カンナの絞め技への対抗手段にもなるかもしれないしな。

 あと殴る蹴るの打撃と思わせて、手足の指を突き刺す攻撃!っていうのに憧れがある!


 ………はい、最後のが本命です。男の子ですから。


「というわけで、貫手ぬきて凶器化の、ロマンを求めて、修行の日々です…!」


『この世に無い修行やめろ』

『やってることバケモン過ぎるって』

『根性論の権化』

『憧れる点がそこか、ススム』

『自称真面目なトピック頭に入ってこんて!』

『流石ススム君!意味わかんないや!』

『頭カンフーマスターかよ』


 あれ?結構ヒーロー番組とか、カンフー映画とか見てたら湧いて来る、ポピュラーな願望だって思ってたんだけど、もしかして俺だけ?


「どうでも、いいですけど、“ポピュラー”って、言いにくい、ですよね…!」


『今その話は本当にどうでもいい』

『ススム、瓦割り100枚重ねとかやってたりしないよな?』

『腹筋と腕立て1000回ずつとか』

『息を数分間止めるとか』

『チョップでビール瓶の首ハネたり?』


「いや、ビール瓶とか、持ってないから、やらないですって。未成年ですよ?常識で、考えてください」


『それ以外はやってるの!?』

『てかコーラの瓶とかだったらやるの!?』


「で、話戻すんですけど」


『まてまてまて終わらせるなススム!怖いだろ!』

『説明しろススム!』

『それでこそススム君だね・・・』

『気になって夜しか眠れない』

『てかこれやりながら話すのに慣れてきてて草、もう戻れないんだな、ススム…』


 なんか変な所で盛り上がってるススナー達を勝手にやらせつつ、


「皆さん、特に男性の方、プレゼントって、何欲しいですか?」


『金』

『金』

『金』

『お前ら…』

『欲しい物はススム、キミ自身さ☆』

『来月の新弾10カートン』

『ススナーオフ会(ススム参加)』

『お前の使用済みパンツ』

『髪の毛』

『ウェブマネーカード5万円分』

『くれスス18禁同人誌』


「すいません、忘れてください。今日の配信は、ここでお開きということで」


『うそうそうそうそうそ!』

『悪かったってススム!』

『冗談やん!』

『いかないで』

『大変申し訳なく思っている』


 頼むぞお前らぁ…?

 こちとら経験値ゼロだから普通に悩んでるんだからなあ…?


「今度、後輩の男の子が、誕生日らしくて、何か送れたらって、思うんですけど」


『10代が好むグッズ……何だ?』

『学生ススナー!どこだー!?』

『そいつの好みによるぞススム』

『最悪菓子とか買って茶を濁せススム。お茶菓子だけに』

『ペンとかオススメだぞ、ススム』

『文房具なんて幾らあっても良いからな』

『文房具良いな。汎用性あるし、デザインとかで特別感出せるし』

『女なら花送らせるのに!』

『修羅場作ろうとしてる奴居て草』

『逆に男に花送らせるのアリじゃね?』


 何がアリなのかは分からないけど、文房具は確かに名案な気がするな。要らないって事にはなりにくいし。


「ススナーの皆さんには、いつも助けられてますね……。社会性を吸わせて頂いてます」


『言い方ァ!』

『人の記憶から社会を学ぶタイプの化け物かな?』

『偶にキモいの好きだぞ、ススム』

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