第七章登場人物、用語解説 ※読み返し用、飛ばしても問題ありません
〈登場人物〉
辺泥・リム・旭:明胤学園高等部2年にして、在校生唯一のランク8。尖った髪型をした長身の巨漢。SSS級を自称する、北の大地で育った屈強な戦士。八志教室の中心人物であり、頭一つ抜けた存在。
アナ・クラウディア・シエテ・シエラ:明胤学園高等部2年にして八志教室所属。髪量も体型もボリューーミー。教室内ではオカン的存在として通っているらしい。
和邇八尋:明胤学園高等部1年にして八志教室所属。肩まで伸びるロングヘアーで気にしいな性格。「1個」と認識した物体をコピー&ペーストし、何らかの機構を作り出す魔法を使う。耐久性は基本度外視。能力的に非常に便利なのだが、威力が今一つだと悩んでいる。
雲日根睦九埜:明胤学園高等部2年にして、八志教室所属。ゆるふわショートで優しげ、しかし結構容赦の無い性格の女子生徒。自らの体を液体化——厳密に言えば液体内の情報化——させる魔法を使う。余計な情報が混ざる、つまり水の純度が落ちると処理に不可が掛かり、それが過ぎると能力が解除される。能力内容も合わせてねちっこい印象を囁かれているが、本人の耳に入った暁には土座衛門にされる……かもしれない。気を付けよう。
波瀬寤寐:明胤学園中等部3年にして、八志教室所属。目の下にくっきりと隈があり、日々身を縮こませて生きている女子生徒。陰気で声が小さく人の陰に隠れがちだが、能力発動中はやたら饒舌になる。ただし声は小さいままなので、周囲からすると「なんかブツブツ言ってる…」となる。その気質を面白がっている雲日根が話を聞こうと、耳をその口に近付けようとするせいで、「いつも顔が近い二人」と認識されている。
〈用語〉
月は欠け蝶は舞う:プロトが使用する魔法。簡易詠唱で空中に電流を成立させる「道」を出現させ、完全詠唱時にはそれを一定範囲内に大量に通す。全身に纏って鎧とし、空中に敷き詰め迷宮とし、攻撃防御高速移動と何でもござれ。電位差を生み出し電子雪崩、言い換えれば雷を発生させる事も可能。その魔法を輝かす「ラヴ」は誰が為に。
天守逆戟黒魚虎鉾:辺泥が使用する魔法。波を操る能力。完全詠唱時にはその身を鯱のように変化させ、水中を自由に泳いだり、牙を任意の箇所に出現させたり、潮吹きと称して高圧水流ジェットを噴射したりする。水を補給出来ないと弱体化しがちなのが欠点。
溺水塩害氾濫御供:シエラが使用する魔法。海水を生み出し操る能力。特に渦や津波、海の水を「投げる」といった、ただ動かす以外の操作が出来る点が強力。
ノックが響く静寂に:波瀬が使用する魔法。射程圏内に入った者を溺水させる能力。攻撃射程は短いものの追跡範囲は広く、魔法生成物を一度目に入れると何処までも追い掛けて来る。見ている間は動かないが、瞬きした瞬間に死角に回り込み接近する為、視界が固定され意識を逸らすと不意に沈められる。最も近い「自由に使える水分」を瞬間移動させる効果だが、魔法で作られそれ自体に敵意を持つ水であれば、一度に大量転移可能。
体内魔法陣:進が新たに身に着けた技術。体内を縦横に通る魔力経路の一部を使って魔力廻転を行い、魔法陣を描く。単位魔力辺りのエネルギー量が上がり、身体強化や魔力爆発等が抜群に上方修正される一方、魔力の運用をしくじれば体に穴が開く危険な手法。




