番外編 戸村を怒らすな1
番外編になります。戸村の話です。
高2 10月 まだ暑い日が時々あるそんな頃
「理科室で料理をするなだとぉ!」
戸村が吠えている。衛生的に当たり前の話だが、戸村の趣味の理科室でクッキングに何故か生徒会から注意喚起がきたからだ。
「いや、戸村、理科室で料理をするなって言われただけだから。今度から家庭科室でも借りるか?」
と宥めてみる。
「理科室の実験器具がどんな料理に使えるか考えるのが好きなの!ちょっと薬品臭がするのがいいの!白衣きてモクモクするのが好きなの!その上、食べられるってのがいいの!」
戸村が地団駄踏んで喚いている。
そっかそんな理由で理科室4(化学系)で料理をと今さら知る自称戸村の親友の俺、平原であった。
急にすっと戸村は黙ると、しばらくして
「なんで、生徒会から来たんだ?普通顧問じゃね?てか、顧問は俺の第二の研究テーマかもって勘違いして暖かく見守ってたはず。」
ぶつぶつと呟くと、閃いた時にやるあれ、ぽんと左手にグーの右手を当てるやつをした戸村は不気味に笑うと、
「俺、相井のとこ行ってくるー。テニスコートにまだいるかな。タケちゃん戸締りよろしくー。」
一年の時同じクラスで、戸村とは同中出身で、得体の知れない成績常にトップクラス硬式テニス部部長の名前を残して戸村は帰っていった。
相井は拙作「落下速度を計算できない恋」の登場人物です。




