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コバルトとヨウ素28 ホットピンク

 体育祭は2日に渡る。いかに迷惑をかけずに過ごすかが課題だ。ホットピンク(というピンクらしい。流行り?とかなんとかTシャツ担当女子が雄弁に語っていた。)地に担任の顔が印刷された微妙なクラスTシャツを俺が着ている事が犯罪的な見た目で無ければ良いのだが。運動部の奴らは何着てもサマになっていて羨ましいと、蟹ちゃん、戸村、俺の文化部トリオでコソコソとつるんでいた。


「そういえば、書道部のあれ、ありがとうね。棒菓子あれで足りた?結局科学部みんなで監視してくれたんだろ。おかげでヨシコが機嫌悪くて大満足。」


あの後、蟹ちゃんはお礼だとご当地限定味の棒状スナック30個入りを科学部に持ってきてくれた。県庁所在地が大会場所だったからお土産らしいが、県の特産物のあの味は微妙だ。いつもは、吹部の昼練(吹奏楽部は昼休みに自主練がある)で、どこでいつお昼ご飯を食べているか謎の蟹ちゃんは今日はゆっくりと俺達と食べていた。


「書道部のパフォーマンス、結局どうだったの?」


と戸村が聞けば


「あいつらさー大会とかに行くには部員が足りないらしくて、あれは、中学生への学校説明会で部員集めにねじ込んだパフォーマンス披露なんだって。上手くいったとか言うんだけど、音楽室使うのはもう、辞めてくれって俺は校長に頼んだ。冷房とか、ピアノとか贅沢言うなって感じ。そのうち学校のホームページに動画アップされるんじゃん?ヨシコ要らないけどな。」


「ヨシコが1番、字うまいんだから、あんまりけなすなよ。」


「ケッ。それはそうと、蔵森さんの生ピアノはお終いらしぜ。なんでも転校するとか。」


ガタッと音を出しながら思わず立ち上がった。あまりにビックリしたからだ。服を引っ張られて我にかえったら戸村が心配そうな顔で俺のホットピンクを引っ張っていた。俺の立ち上がりに周りも何事かと視線をよこすから慌てて座った。


「初耳だけど、蟹ちゃんどこから聞いたの?」


と戸村が聞くと


「吹部の顧問がさ、今度の曲で蔵森さんとコラボしようとして持ちかけたら、そう断られたって内々に。」


戸村は真剣な顔をして


「山口さん経由で詳しくきいてくる。」


と呟いた。俺はそれが本当なら卒業までは同じ学校にいられると思っていた事すら叶わないのかとただショックだった。












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