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パーティー追放されました

初めて書くファンタジー小説です。

地味な女の子とそこそ腕の立つ冒険者が旅をします。

拙いところはありますが、よろしくお願いします。

「はぁ…」


ギルドの建物から出ると、俺、ルウェリン・ランチェスターは大きな溜め息をついた。

溜め息をつくと幸せが逃げるというが、今日ばかりは仕方ない。

たった今、長年尽くしてきたパーティーを追放されてしまったのだから、もう逃げるような幸福など残っていないだろう。


「まさか、リーダーに嫉妬されていたなんてなぁ…。色々頑張ってきたのが馬鹿みたいだ」


追放処分を言い渡してきたリーダーの言い分はこうだ。

最近調子いいじゃん。

俺よりも戦果を挙げてご満悦みたいだな?

どうせ、俺をリーダーの座から引きずり下ろしてパーティーを乗っ取ろうとか考えてんだろ?

お見通しなんだよ、それくらい。

今までは、お前が悪目立ちしても黙っててやったけど、今度ばかりは言わせてもらう。

お前、パーティーを抜けろ。

これは、パーティーリーダーとしての命令だ。


「意味わかんねぇよ。リーダーがボスを倒せるように、俺が雑魚敵を蹴散らしてお膳立てしてたの知らねぇのか?」


俺は悪態をつきながら、装備を取り上げられて軽くなってしまった旅のカバンを持ち上げた。

さて、これからどうしたものか。

幸い貯金までは奪われなかったので、少なくとも向こう半年は生きていけるだろう。

問題は、新たな収入源の確保だ。

パーティーを追放されただけなので、本来なら同じギルドに属する他のパーティーに移籍するのとができる。本来なら。

しかし、俺が属していたのはギルドで一番強い「最優秀パーティー」だったため、そこから追放された人間を素直に雇ってくれるパーティーは存在しないだろう。

最優秀パーティーのリーダーが追放した人間を、ほいほい雇うというのは角が立つからだ。


「仕方ない。貯金を崩しながら旅でもするかぁ。場所を変えれば雇ってくれる人も出てくるかもしれないしな」


活動地域をここから遠い場所に変えれば、このギルドやパーティーのことなど知らない人間が現れるだろう。

そうでなくては困る。


「よしっ!めげるな俺!頑張るぞ!」


「うあぁぁぁぁぁん…」


アホみたいな掛け声と共に心機一転して歩き出そうとしたところ、俺の左隣から大きな泣き声が響いた。

意気込んだ矢先の出来事だったので、俺はつんのめってしまった。


「なんだぁ!?」


驚きの声を発しながら振り返ると、そこにいたのはギルドで受付嬢をしている女性、アルマの姿があった。


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