神獣郷オンラインの世界観・伝承
本編第二話より切り抜き。
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かつて、世界には良い獣と人しかおりませんでした。
人々は神獣を敬い、聖獣と共に力を合わせて平和に暮らしていました。
しかし、あるとき聖獣の力を独り占めにしようとした王や貴族によって聖獣達はパートナーから引き離され、必要のないときには檻の中へと閉じ込められてしまいました。
聖獣達を統括する太陽と月を冠する神獣は憤りました。
月の神獣はその身を負の感情で満たし魔王となり、月の神獣に付き従った聖獣は次々とその身を聖獣から、負の感情に飲み込まれた魔獣へと姿を変えていきます。
残る太陽の神獣は人間にいくらか温情をかけておりましたが、度重なる期待の裏切りに、とうとうどこかへと身を隠してしまいました。
そうして太陽も月もない真っ暗な世界となり、世界中が絶望に溢れてしまったとき、太陽の神獣が隠れた場所へと一人の『共存者』と名乗る人間と、一匹の聖獣が訪れました。
太陽の神獣の元へ訪れた人間と聖獣は、互いの信頼をひとつの技として舞を納めます。これをきっかけに再び人間に興味を持った太陽の神獣が外へ出ると、世界に光が戻ってきました。
太陽の神獣は、人間の王の元に『共存者』と名乗った一人と一匹を連れて訪れ、こう言いました。
「お前達の中に聖なる印を持った者が現れるだろう。そのものは共存者となる素質のあるものである。我ら聖獣、神獣は以後、共存者にしか心を開くことはない。もし、共存者の中より悪きものが出ずるとき、その者の聖なる印は反転して呪いの印となるだろう」
こうして、世界には神獣と聖獣、そして魔獣。人間の王と魔王が対立し、共存者に頼らなければ魔王への対抗手段を失ったも同然となってしまったのです。
――『神獣郷オンライン』
――『君と共に歩みたいRPG』
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・世界観
普通のファンタジーと和風ファンタジーのミックス。
神話やら伝承やらはごった煮状態。出てくる聖獣や魔獣はだいたい作者の趣味・好きなものを優先して登場していくスタイル。
魔法の代わりに霊術という名称が使われるが、スレッド住民やらには普通に魔法と呼ばれていたりする。世界観が和風気味だから分けられているだけで、実は魔法でも間違いではない。
本編でも普通に魔法陣という言葉が出たりする。
神獣・聖獣は人間と共存していたが、獣の力を自分だけのものにしようとする人間が現れ、無理矢理捕まえられたり、無理矢理働かされたりとひどい仕打ちを受ける。
太陽と月の神獣はその所業に怒って、太陽は隠れて月は魔王へと変化。
以降、負の感情が強くなると聖獣は魔獣へ変化してしまうようになる。
そんなときに現れた英雄が太陽の神獣を説得して心を開かせ、『共存者』と呼ばれる人間だけが聖獣をスカウトし、契約できるようになった。
NPCにも共存者と非共存者が存在する。
プレイヤーは神獣である『鳳凰』と『麒麟』が治める最初の街『アルカンシエル』にてスタート。
神獣を利用していた国はずっと遠くにあるらしい……?
本編に出るときは敵対するか、もしくは魔王に既に滅ぼされた状態か……さて、どんな扱いになるのかはお楽しみ。