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最初ノ言葉
「またか…」
「...」
「暖かいな」
目が覚めた。
体が暖かかった。
手や衣服は真っ赤だった。
なんでこうなったか分からない、記憶がない、分からない。
目の前には母と妹が死んでいた。
「どうしてだ。」
また記憶がなくなった。
目が覚めると白い天井が目に入った。
「ここは...」
「起きたか」
「!!!」
「はぁ…」
いきなり現れたスーツの男に驚き言葉が出なかった。
「すいません、どなたでしょうか、ここはどこですか、
ぼくはどうし」
「痛っ!!」
「少し落ち着きなさい。傷が痛むぞ。」
大人の落ち着いた言葉に自分が冷静出ないことが気づいた。
「私は警察の新島菊だ。
単刀直入に言よう、君のお母さんと妹は亡くなった。」
「そうか、あれは現実か…。」
この言葉は出なかった。