【200文字】祖父の家の人気者
僕は祖父の家が嫌いだ。
「よくきたのぉ」
「爺ちゃん久しぶり」
毎年お盆になると祖父の家へ連れて行かれる。
祖父と入れ替わりに曾祖父が出てきた。
「良く来た、良く来た」
もう天国逝ってもいいと思うが、まだまだ逝かないらしい。
さらにジジババ達がわらわら出てきて僕の頭を撫でてくる。お盆に祖父の家に集まるのが恒例とのこと。
「鬱陶しい」
「そんなこと言わんでくれ」
「ワシらが見えるのはお前さんだけなんだ」
だから嫌なんだ。
毎年お盆には祖父の家に霊がすし詰め状態。
そして「僕」が霊に猫可愛がりされる。