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ぼくのミニチュアドール5
記事やブログを読んで、無料公開されている人間用と人形用の型紙を見ながら参考になりそうなものをプリントアウトしていく。
「すっごいね。本当に優馬ってば、なんでもできちゃうんだ!」
「なんでもってわけじゃないよ」とぼくは苦笑する。そう――なんでもできる人間なんかじゃないのだ。「学校の勉強はからっきし駄目。いつも五教科は赤点だったし、名前を書いてあるのに0点を取ったこともある。野球も、サッカーも、バスケもボールを顔面で受け取るし、走ると歩いたほうが速い。常に何もないところでコケる。音痴だから『歌うな』って陰口を叩かれていたし、楽器演奏はシンバルとカスタネット以外てんで駄目。何もできないんだ」
自虐をしている間も静かにミドリは聞いていてくれた。
それから枕元にあったケサランパサランのぬいぐるみをボールのように投げながら、「でもさ、」と切り出したのだ。「漫画とかアニメ、ラノベなんかでもそういうキャラクターがいるし、優馬や優馬みたいな子は現実の世の中にもいる。子どもだけでなく、大人でも、そういう人は存在しているわけでしょ。『何もできない』って言葉は、いくらなんでも語弊がある言い方なんじゃない? あまりにも強すぎるよ」




