2/4
2.まさかの投獄
『すばらしい！
これでこの国の情勢が大きく変わるであろう！』
俺の前の人物がそう叫んだ。
どうやら俺は意図してこの国の人たちに召喚されてしまったらしい。
異世界召喚ってやつだ。
俺は異世界系のアニメや漫画をよく読むので、周りの反応を見るとすぐに受け入れてしまった。
『異世界召喚かー、まさかほんとにこんなことがあるとは』
正直内心ワクワクしている。
異世界召喚なんて男のロマンだし、
異世界召喚とか異世界転生といえば、
チートスキルを手に入れて異世界を無双すると相場は決まっているからだ。
だから俺は今どんなチートスキルが手に入るのだろうとすごいワクワクしているわけである。
そんなことを思っていると、魔法使いのような人物が水晶玉を持って俺の前に立った。
『このもののスキルがどのようなものなのかかスキル鑑定するのだ』
俺の前に座っている王様がそう言うと、魔法使いは
水晶玉を通して俺を見た。
『……恐れながら申しあげます。』
魔法使いは気まずそうにそう言うと口を開いた。
『このもののスキルを鑑定した結果、残念ですが
「幸運Lv1」しか所持していないことが判明しました。』
そう言うと周りは全員ざわつきだした。
『おいまじかよ！騒ぎたいのはこっちだよ。』
そう思ったのも束の間、王様は2〜3分参謀らしき人物と話した後、初めて俺に向かってまともに話しだした。
『正直こうなるとお主の存在はこの国の害でしかない。ので、お主を国家秘密として幽閉する』
俺は頭が真っ白になった。
『ふざけるな！だったら元の世界に返してくれ。か帰りたいんだ』
そう叫んだ俺だったが兵隊たちに囲まれて連行されてしまった。
この作品を少しでも面白いと思った方はブックマークと評価をぜひお願いします。
