巻き込まれ火の鳥戦 ④
また同じ作業をしなくてはならない。
が、今度は火の鳥の攻撃速度が上がってしまった。火の玉を連続して放ち、羽が突き刺さった範囲を避ける。
「もう回復するMPないですよぅ!」
「……なら、各自で回復するしかねえな」
「俺ポーション持ってねー! くそ、もう体力残り少ねえんだけど……」
というので私はバカポンド目掛けて光陰の矢を放つ。光陰の矢はバカポンドを貫いた。
「な、なにすんだよ!」
「回復だよ。私の光陰の矢は敵に当てると攻撃になるけど味方に当てると回復魔法になる」
「ほんとだ。回復してる!」
「へぇ、そんな効果のスキルあるんだな……。まあいい。なら、回復は任せたぜ」
と、任された。
だがしかし、火の鳥の体力も残りわずかということもあり、なにか嫌な予感がある。
火の鳥は大きく吠える。すると、私たちの胸から何やら青い炎が出ていった。その瞬間、体力が1となる。
「うっそ、強制的に1にされるの!?」
「これ回復間に合わねー! スリップダメージで……」
アレを使おう。
「救世主」
私は救世主スキルを使用した。
効果は全体回復、そしてシールド付与。私たちの体力が全員回復し、MPも回復させ、シールドを付与したのだった。
「シグレって何個強えスキル持ってんだよ……」
「ほら、残りわずかだ。さっさとやっちまおう」
「あ、おう……」
全快したんだ。こっから丁寧に立ち回っていけばまず負けないだろう。
天帝スキル、救世主スキル。私には幸運にも強いスキルばかりある。使っていくほかあるまい。
そして、私の光陰の矢が火の鳥に当たった。
その瞬間、火の鳥は大きく吠える。キュウオオオオオという叫び。そして、火が消える。
そのまま、消えていったのだった。素材がたくさん落ち、火の鳥の羽や、火の鳥の嘴、火炎玉というアイテムを落とす。
「っしゃあ! 俺らの勝ち!」
「アイテムは山分けねー。あたし羽もーらい!」
「こういうのは活躍した人から選べよ!」
「一番活躍したのシグレさんだよね? じゃあシグレさん選んでいいよ」
と、傍観を決めていた私に振られた。
「え、いいの? 私お前らに勝手に参加しただけだけど」
「いや、巻き込んじまったし。それに、多分俺らだけじゃ勝ててねえし。流石に巻き込んで勝たせてもらって何もしねえってほど俺らは恩知らずじゃねえよ」
「ならありがたく」
私は羽を手にした。
火炎玉はレアっぽい感じもする。まあ、そこまで贅沢は言わないからね。この羽でも何か装備とか作ってやれそうだし。
「それでいいのか?」
「いいよ。私はまだやることあるからそこまでアイテム圧迫したくないし」
「やること?」
「冷え切ったマグマをたくさん集めて来てくれって頼まれてな。まだ採掘するんだよ」
「なら俺らもやるよ」
「いいの?」
「お互い様だろ?」
ということで、冷え切ったマグマ集めを手伝ってもらうことになった。
冷え切ったマグマは五人でやってることもあり、ものすごく集まるのが早かった。
「火の鳥と比べて単純作業で楽なもんですなぁ!」
「そうね。気楽」
「マグママンも今いませんしね」
「ほかの魔物が逃げたのは火の鳥様様だな」
そして、ある程度量が集まった。
「っし、これくらいでいいだろ」
「んじゃ、帰るとしようぜ」
「もー疲れたぁー。依頼達成報告して今日はやめよーよ」
「そうだな。ボスと戦うとこんな疲れるもんか」
四人は疲れ切った表情をしていた。
かくいう私もちょっと疲れているが、やめたところで精神的疲れが取れるわけでもないしちょっとぼーっとしてようかな。




