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ムカつく

 私は急いでご飯を食べる。


「ぽんぽこ、行こうか」

「まだ答え聞いてないよ?」

「断るに決まってるだろ」


 私はぽんぽこを急かし酒場から出る。

 最後の方は味わえなかったが……。あんなやつと一緒の席は嫌だ。

 少し気分が悪い。あんな奴のせいだ。


「ちょっと待ってよ、まだ話の最中じゃん」

「ついてくんな!」


 ついてくんなというけれど何故かついてくる。

 ここまでウザいと本当にイラつくな……。私はイラつきを感じていた。

 この男はどこまでもついてくる。


「あんた、ほんっとにウザい! ついてくんなバカ!」

「よ、夜桜さん……?」

「ちょっと顔がいいからって調子乗んな! 執拗に追いかけられるとウゼェんだよ。ぽんぽこ、いくよ」

「ちょ、ちょっと待ってよ!」

「だからついてくんなって、言ってんだろ!」


 私は思いっきりビンタする。

 ウザいんだよ。付き纏ってくんな。


「えと……なんかごめんなさい?」

「あんな奴に謝る必要なんかないっての。あんな奴死ねばいいんだよ」

「…………」

「断るって言ってんのに諦めずについてくるとかなに? 諦めないことは素晴らしいと思ってるわけ? バカじゃないの?」


 ああ、ムカつく。

 私は歩いていると走ってる女の子とすれ違う。その女の子はグレンという男に駆け寄っていた。


「グレン、大丈夫!?」

「なんとか……。はは、殴られちゃった」

「ちょっと、殴るなんてどういうつもり?」


 と、私の肩を掴んで引き止めてくるその少女。


「……チッ」

「夜桜さん舌打ち……」


 こんな男の近くにはこんな女かよ。


「しつこく付き纏ってくるほうが悪い。この話はこれで終わり。じゃあね」

「待ちなさいよ!」

「はぁ? これ以上何を求めるの? 謝ればいいの? ならいくらでも謝るよ。どーもすいませんでしたっと。これでいーい?」

「いい訳……!」

「ならこっちも謝って欲しいものだけど。隣に座るまではよかったけどしつこく付き纏って来るんだよ? これって普通に迷惑じゃん」


 私だって迷惑を被った。だから一発くらい構わないだろう。


「話の通じないバカな女……!」

「そりゃどうも。話通じないのはそっちだと思うけど」

「この……! 死ね!」


 と、殴りかかってきた。

 私はそれを回避するとムキになって死ねと叫びながら殴りかかってくる。

 私は一発ぶん殴る。


「この! 死ね! 死ね!」

「どっちかが死ぬまでおさまんないか」


 なら私は殺してやる。

 私は矢を放つ。


「なっ……!」

「正直カルマ値が上がるからPKなんてしたくなかったけど」


 女は倒れて消えていく。


「ぽんぽこ、いくよ」

「う、うん」


 私は逃げるようにその場を後にしたのだった。

 久しぶりにここまでイラついたな。何か憂さ晴らしをしたい。









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