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次エリアへ!

 そんなこんな話しているうちに解放されたエリアについたようだった。

 解放されたのは海。

 海辺の街とその付近。潮風が薫り、綺麗な海が目の前に。


「おわぁ、海だあ!」

「そうだな」


 ミノルは砂浜にかけていく。

 白い砂浜。よくみると貝殻のようなものだ。貝殻が粉々に砕け、白い砂のようになっている。

 海は青く透き通っている。


「海のシーズンはまだ先だが……季節外れの海もいい! ああ、美しい!」

「砂のお城つーくろ!」

「僕も参加するぞミノル!」

「よし、豪華な城作るぞー!」


 と、ミコト、ミノルの二人が砂のお城を作り始めた。その様子を見る私とぽんぽことハルサメ。

 ハルサメは突然ナイフを構えた。


「どうした?」

「魔物の気配がするのであります」

「わかった」


 私も武器を構えると、茂みからなにやらデカいイグアナのような魔物が。ギョロギョロとした目。

 すると、舌を伸ばして私たちを絡め取ろうとしてきた。


「きゃっ」

「ぽんぽこ!」


 ぽんぽこの体に舌が巻きつく。


「ふんっ!」


 と、舌が引きちぎられた。ハルサメこえー……。

 ハルサメはナイフを構え突撃。確実に急所を狙いうっていた。私も矢を放つ。

 矢が脳天に直撃し、そのまま倒れて消えていった。


「あ、ありがとうございます……」

「気にしなくていいでありますよ。それにしても大イグアナとは……。魔物と呼ばれるものは不思議でありますな」

「そうだな」


 ハルサメは魔物という概念は知らなかったらしいからな。新しい感覚だろう。


「それにしても……。あっちの二人は魔物が出たって言うのに呑気だね……」

「そうだな。アイツらはほんと……」

「まあいいではありませんか。陰ながら守ったと言うことで名誉の戦いでありますよ」

「お前……ほんと味方には甘いな」

「そうでありますか?」

「そうですね。ところでシグレさん。私は街の方に行きたいんですけど……」

「私も行こうかな。ハルサメ、私たち二人は街の方に行ってると伝えておいてくれ」

「かしこまったであります」


 私はぽんぽこと街の方に移動する。

 海の近くにあった門は街に入るためのものだろう。海辺の街ということは漁が盛んに行われている港町の可能性が高い。


 私とぽんぽこは門をくぐり中に入ってみる。


「想像してましたが、漁師町ですね」

「そうだな」


 街に入ると筋骨隆々の男たちが道を歩いていた。


「私はこのエリアのことを図書館で調べにいくんですが……シグレさんはどうします?」

「うーん。特にやることもないからぽんぽこと一緒にいるよ。私はとりあえず魔物のこととか調べるさ」


 この辺りに出現する魔物。それを知っておいて損はない。

 私は近くにいたおじさんに図書館の場所を尋ねる。


「そうさなぁ……。図書館どこだったっけ? 俺たちゃそこまで利用しねーから忘れたわ! 酒場の場所なら覚えてんだけどな!」

「図書館ん? そんな施設もあった気がしたが忘れたぁ! 酒場ならあっちだぜ」


 と、飲んだくれどもが……。


「図書館の場所分かりませんね……。酒場の場所なら覚えてるって……。脳筋の人たちばかりですね」

「あはは。ミノルとは相性いいね」

「否定しづらいです……」


 ミノルも基本脳筋だからこういう人たちとは相性いいんだ。


「すいません、私旅のものなんですけど、図書館ってどこにありますか?」


 と、ぽんぽこは近くに通りかかった老婆に尋ねていた。


「図書館ならあの丘の上にあるよ。この街の若い衆はみんな利用しないから誰もいないんじゃ。司書さんは暇で仕方ないそうだよ」

「ありがとうございます!」


 私は街の奥の丘の方をみる。

 あの建物だろう。


「図書館の場所やっとわかりました……」

「知るだけで苦労が多いよ」

「とりあえず向かいましょう。ミノルさんたちが飽きてしまわない前に」


 飽きたら探しにくるだろうしな。









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