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天使!

 私は少しの恥ずかしさがあり、急いで拠点に戻ってきた。

 背中に生えているのは紛れもなく翼。天使の翼。そして、自分の頭の上には天使のわっかがあるらしい。


 いやいや、おかしい。ゲーム始めてまだ数日しか経っていない。それなのにこんな特殊なのになっていいのだろうか?

 というか、天使って……。天使って。

 私は天使と程遠い性格だろう。


「情報量が多すぎる……」


 私は運がいいとは前にいったけれどここまでとは思わない。

 もしかすると近々とてつもない不運が来るのではないだろうか。幸運と不運は表裏一体、イコールで結ばれなくちゃいけないから……。

 すると。


「やっほー! シグレー!」

「うほあ!?」


 いきなり誰かログインしてきたのだった。

 後ろを見てみると。


「み、ミノル……」

「お、翼生やしたの! かっくいいね! どうやったの!?」

「いや、その……」

「あ、きょーミコトが配信するって!」

「うそ……」


 こんな翼が生えている人を映すの?

 すると、ミコトたちもログインしてきたのだった。


「はっはっは! 僕も参上! ゲームに……って、天使がいるな!」

「え、えっと、誰、です?」

「シグレ殿でありますな」


 私は汗をだらだら流しながらミコトのほうを向く。


「ミコト……。もう配信してたりする?」

「カメラは回っているな。チャットも来ている」

「うきゃーーーーーー!?」


 やめて、カメラ止めてくれ! この姿なんか恥ずかしい! 一人だけ翼が生えてんだぞ。なんだか不思議な感覚なんだぞ!

 私は顔を真っ赤にしながらやめてくれと頼むが。


「すまないね。視聴者の人は可愛いとほめているからな。そうだ、みんなもチャットは見えるようにしておこう」


 すると、メニュー欄にチャットという文字が。

 私は絶対覗きません。


「えっと、なにがあったんですか?」

「その……」


 私はあったことをすべて話した。


「なるほど。次エリアが解放、そして、その白い羽をもらったらそうなったと。その白い羽はそういった特殊な種族にする特殊なアイテムだったかもしれませんね」

「ぽんぽこの冷静な考察助かる……」

「いえ……。それにしても天使ですか。天使といえば神の使いとして言われてますよね。黙示録ではラッパを吹いて世界に厄災をもたらしたそうですが」

「天使というとナイチンゲールを思い出しますな。もっともあちらには翼は生えておりませんが」


 ハルサメはのんきだなおい。


「次エリア解放されたの!? いこーよ!」

「そうだな! 僕も次のエリアが楽しみだよ。場所はこの森を突き抜けてレインオルトの丘を越えて次だね」


 私のことは無視している二人もいる。

 このこっぱずかしさはどうしたらいいのだろうか。私もミコトのように厚顔無恥になればいいのだろうか。恥じらいは捨てるべき?

 

「ほら、シグレ! いくよー!」

「おう……」

「かわいいよ、シグレさん」

「うるせえ!」


 可愛いとか言うなよ! 今はそんな言葉に対応できるほど余裕がないんじゃ!









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