表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/326

アバター作成ほぼすっとばし

 家に帰り、ヘッドギアに何かプラグを差し込んでいた。その片方はスマホに差し込む形のプラグで、私の入っているスマホに差し込む。

 すると、扉が現れた。白い扉とかではなく、なんかどこかで見たことのあるピンクのドア。これってどこでも……。


 ま、まあいいや。


「これでゲームできるの?」

「たぶん」

「私消えたりしない?」

「たぶん」

「言い切れよそこは」


 私は意を決して扉を開けてみる。

 中には何もない暗闇。扉を閉めると扉が消える。


『ようこそ、アンリミテッドワールドの世界へ。私は案内を務めさせていただきますAIであります』

「アンリミテッドワールド……。無限の世界ってことね」

『まずはこの世界でのあなたの分身を作ります。性別は変えられません。また、大きく顔のパーツを弄ることはできません』

「それってブサイクに産まれてたら相当きついよね」

『あなたのアバターは弄ることが不可能なようです。ではそのままでお楽しみください』

「なんか強制的に決められたし」


 これは私が電脳世界に最初からいる弊害か?


『名前をお決めください』


 名前か……。


「シグレでいいかな?」

『はい。では次は種族を選んでください』


 目の前に種族リストが表示される。私は適当に見てみる。エルフや獣人などのファンタジーの定番もあるな。侍って種族なのか? 絶対刀しか使えなくなりそうで嫌だな。


『ま、エルフかな。前のゲームもそうだったし、魔法を使いたいしね』


 エルフを選択。

 すると、私の耳がとんがった。こういう変化はするのかよ。弄れないとか言わなかったか?

 それに、なんだか目が良くなった気もするけど。


『では、あなたに初期の武器を授けます』


 と、目の前に弓矢と杖が。手に持ってみると妙に馴染む。


『次にスポーン地点を選んでください』

「ああ、最初どこから始めるかということね。街辺りが無難だろうけど……」


 地図を手渡される。スポーンできる地点は決まっているようで、街中か森の中か平原。平原、森の中は魔物が出るんだろうなー。

 うーん、魔物を狩ってレベル上げするのは大事だし森の中か平原にしたいけど、準備もなしにいくのは嫌だな。


 どちらにしようか。


「ま、ここは死んでも仕方ないってことだし森の中かな。レベル上げはしたいからね」

『森の中が選択されました。では、ゲームの世界をお楽しみください』


 そう言って暗闇の空間が一気に変化する。

 森の中に私は立っていた。もらった弓矢を手にして。この薄暗い森の中……。本当に何か出てきそうだな。

 私はまず木によじ登る。高いところから狙撃した方がいいと踏んで。鳥の魔物とかだったらアレだけどね。


 木の上にじっと待機していると、何かやってくる気配があった。


 イノシシのようだ。

 私は弓を構える。狙いを定めて狙撃。矢はイノシシの頭に突き刺さる。が、初期武器の威力が低いからか死ぬことはなかった。

 こちらに気づき、私が登っている木目掛けて突進してくる。木にぶつかり、揺れる。私はがしっと足に力を込める。


「その程度じゃ私は止まんないよ!」


 もう一発、もう一発と連射。

 イノシシの魔物は五発で倒せた。毛皮などがドロップし、私はそれをイベントリにしまう。


「よし、動きはわかってきたな。しばらくはこうやってレベル上げ……したいけどミノルがどこにログインするかだよなー。ミノルのことだから街中だろうししょうがないから街に向かうかー」


 ミノルのことをすっかり忘れていた。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ