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掻き壊し

作者: 朝焼 悠

収まらない痒み

みたいな後悔が

心の中を支配している


何度も

何度も

耐えられず

我慢できず

引っ掻いて

掻き壊して


かさぶたになる前に

また掻き壊してを

繰り返してきたから


時間だけは経っているくせに

傷跡も記憶も

生々しいまま

風化してくれない


痛みと痒みが

徒党を組んで

更に責めかかってきて


僕はこれっぽっちも

強くないくせに

強くいられないくせに

顔つきだけは

険しくなって


人を遠ざけている


一箇所じゃなくて

長い時間をかけて

心全体に

掻き壊しは広がって

色もくすんで沈着して

まだらになって


自分で見ても

吐き気がするくらい

汚らしい色


ないからさ

もう散々

引っ掻いて

なのにまだ

収まらないからさ


時々

まだこれ以上

掻き壊さないと

生きて行かないといけないんだって思うと

とても

辛くなる


もうキレイにはならないから


それでも

生きて行かないといけないんだって

これでもどうにか

自分を奮い立たせている



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