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俺は、王道ファンタジーを望む  作者: めぇりぃう
第1章 俺は、安定した生活を望む
26/152

26話目 《吸収》ガチャ

遅れてますけど、少し短めです。ご容赦ください

 戦闘が終了して、暫し『スパイクウルフ』と見つめ合う。俺の方には分体1号という無いにも等しい被害だが、『スパイクウルフ』はかなりボロボロになっている。


 もし、『スパイクウルフ』がこのまま俺と戦闘しようと言うのなら、十中八九俺が勝つと思う。スライムの弱点たる核。それを体内で移動させる技を覚えた俺に、棘という単発攻撃は効かないのだ。


 まぁ、反応できない程の速度で放たれたらヤバいけど、やられたらやられたで、『シャドウウルフ』の体は既に《アイテムボックス》の中だ。


 つまり、戦利品は貰っている。強制離脱を受けても構わないのさ。こんなこと言っても伝わらないだろうし、言えないけどね。ってことで『スパイクウルフ』が見逃してくれることを期待するよ。


 因みに攻撃してきたら容赦なくやるよ。殺りたい気持ちはないけれど、ここは自然界なんだ。敵対者に情けをかけていられるほど、俺は強くないからさ。コチラとしても闘いたくはないけど、経験値は欲しいから見逃す理由も無い。まぁ、負ける可能性はあるさ。だから無意味にやられてやる必要も無い。


 選択肢を誤れば待っているのは死なんだよ。それは『スパイクウルフ』の方がよく理解しているはずだ。俺なんて生まれたてのアマチュアスライムですから。



 さて、どうする?



 『スパイクウルフ』はヨロヨロと『シャウル(略称)』の死骸の下へと行き、その死骸を咥えて子達の方へと向かった。俺のことは無視しているようで、どうやら闘う気は無いようだ。


 見下されている気はしない。かなり警戒はされている。けれど、闘わないという選択肢を選んでくれたようだ。ほんと、よかった。


 俺は分体を方向転換させ、出口へと向かわせる。



『カンシャスル』



 なんて、声が聞こえた気がしたけど、気の所為かな。これで何事も無く、俺は『シャウル(略称)』という戦利品を手に、分体を洞窟から脱出させたのであった。




 ※ ※ ※




 あれから2時間ほどかけて本体に集合させた。時間を掛けた理由として、道に迷った。そして《アイテムボックス》の限界を試していた。


 本体と分体の位置はぼんやりと分かっているのだが、合流させるというのは結構むつかしい。


 まぁ、俺の迷子録はどうでもいいとして、肝心なことは《アイテムボックス》である。


 今まで通りに質量表記という点は変わらないが、個数表記も追加された。レベルアップのおかげでな!


 なんか、すんごくでかい岩を見つけてしまい、それの採掘をしてたんよ。一発で《アイテムボックス》に収納できたらよかったんだけど、動かなかったんだよね。それで、周りの土を溶かしつつ回収しつつ、岩を頑張って取ってみました。そしたら《アイテムボックス》のレベルが上がりまして。何かの条件を超えたらしいね。


 たぶん、質量だと思う。その岩ってのが1tに近くてね。これ重機を使わなきゃ不可能なレベルだよね?それをスライム2体でやっちゃうんだ。スキルってすげぇな。と、改めて思ったね。代償に魔力がすっからかんに近くなったけど。


 《アイテムボックス》の容量も増えたし、個数表記にもできるようになった点は強いね。わかり易くなっていいと思う。実際のところ、意識を向ければコンテナの中みたいのが見えて、数えようと思えば数えられたんだけど。それはめんどくさいしねー。いやー、よかったよかったー。



 まぁ、道に迷ったけど中々有意義であったよ。



 あ、そうそう。《分裂》もレベルが上がっていてね。なんかサクサク上がりすぎて、逆に怖くなってくる。もしかしたら上限が無いのでは、と。あるにしても100とかそんな感じなんじゃ、と考え始めている。《言語理解》が10になっているから、上限が10だと誤解していただけかもしれない。今考えても仕方ないことは分かっているけど、不安になって仕方ないよ。



 やめだやめ。先行きが暗くなるような事を考えるのは止めよう。



 取り敢えず...えと...うん...やる事ないし、俺本体が行くというのも怖いから、もう一度分体を森の探索へと向かわせようか。


 魔力を回復させるためにも、《シャウル(略称)》を喰らうとしましょう。いざ、実食!...食べないけど。



 さぁて、お楽しみの《吸収》タイムですよー。スキルは何個取れるかな?今はスキルレベルが3だからな。3分の1でゲットだ。できれば影系のスキルを得たいところだけど...どうかな?


 俺は期待を胸に、《シャウル(略称)》の魔石を喰らう。



 ピロリンというレベル上昇を知らせる音が鳴る。



 すぐ様《鑑定》で俺のステータスを見てみる。どんなスキルを得ているのやら。




 種族:リトルウィキッドスライム

 称号:異世界からの来訪者

 レベル:11/25

 ランク:E-


 体力:F+

 魔力:D-

 攻撃:F+

 防御:F-

 俊敏:E

 運力:C


 スキル:《鑑定 Lv.5》《アイテムボックス Lv.6》《言語理解 Lv.10》《溶解液 Lv.7》《吸収 Lv.3》《体当たり Lv.2》《疾駆 Lv.3》《風起こし Lv.3》《分裂 Lv.6》《潜伏 Lv.3》《擬態 Lv.3》《引っ掻く Lv.1》《噛み付く Lv.1》




 ふ、ふむふむふむ...?一番最後に載っているやつ、だよな?《引っ掻く》と《噛み付く》って...スライムにはできないだろうがっ!別の魔物に《擬態》しなきゃ、使い物にならないスキルだろうがっ!それも!その二つだけなのか...!?確か6つか7つだったから、期待値は超えているんだけどさ...!


 はぁはぁはぁはぁ...運なさすぎるだろ...。運だけは変わらぬ"C"ランクなのに、何故この仕打ちなんだ...!?


 あーうー。《影操作》欲しかったのにぃ。せめて《気配察知》が欲しかった。後ろには目が付いてないからね。敵の方角が分かれば核を移動させて護れるからね。...はぁ。



 仕方ない。仕方ないよ。これだけは運だからね。切り替えて《シャウル(略称)》の肉体を食べるとしますか。...はぁ。

わかりにくいかも知れませんが、実はあと一つ取得しています。既に持っていたため、レベルアップしているのですが、たぶん気づかなそうなので"俺"はスルーしています。

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