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俺は、王道ファンタジーを望む  作者: めぇりぃう
第1章 俺は、安定した生活を望む
12/152

12話目 時にスルーも大切

 さてそれから2体に増えたちっさいスライムが草を掻き分け進んでいます。次の接敵目指して一直線だぜ!...まぁ、相変わらず無闇矢鱈に進んでいるだけだよ。


 できたら既に見たことのある『ベホラ(略称)』か『リハス(略称)』のどちらかとぶつかりたいところだ。それ以外のモンスターと初見でやり合うのはな...いや、待てよ?それこそ分体の出番なのか。安全に相手の戦闘データを得る、それがこの分体が持つ利点でもあるな。なるほど。なら俺の知らないモンスターでもかかってこい。俺(の分体)が相手になってやるぜーっ!


 意気揚々と俺と分体は前に進む。望むは高速レベリングーッ!分体でさくっと敵方の情報を読み取り!あわよくばそのまま倒しちゃえっ!って言う作戦です!



 あっ...この分体が《溶解液》とかを使えるのかどうか、試すの忘れてた...



 いや、まぁ、ぶっつけ本番でやれば...。う、うん。そうだよ。最悪やられても、俺本体には影響ないんだし、仕方ないと諦めつくよね。たぶん、使えるとは思うけど。



 じゃ、もし使えると仮定して、この分体で《吸収》したらどうなるのかな?分体が独立した存在としてレベルが上がるのか。それとも元を辿って俺のレベルが上がるのか。気になるところだよ。後者だったら、もう最高だよね。身の危険無しにレベリングできるんだよ。ゲーム感覚で。別に前者の場合でも、倒した後に俺が出てきて《吸収》すりゃいい話だけどさ。俺が引き篭もって家から一歩も出ずとも、レベリングできるというところが素晴らしいと思うね。...家もないし、制限もまだ分かってないけど。



 さぁ、モンスター探すぞーっ!




 ※ ※ ※




 ......いやぁ、恥ずかしぃっすわ。ほら、分体でもスキルが使えるかどうか、という疑問があったじゃないっすか?その後も、使えたらいいなーとか考えてたんすけど。いやね、簡単に調べる方法、あったんすよ。



 《鑑定》と《アイテムボックス》



 俺が常時発動させてスキルレベル上げしている奴。これを分体にもさせてみたわけ。すると、どうだろうか。一応発動はできる。その実感はあるんだけど、ちょいと難しいことが分かったね。


 上手く説明できるか怪しいんだけど、両手で文字を書くイメージ?できなくはない、けどかなり難しいよね?特に、綺麗に字を書こうとするとさ。そんな感じ。


 あと、《鑑定》を使うには目で見なきゃいけない、というルールはやはりあったようで、分体の方の視界を俺が見なきゃいけないわけ。2つの視界を俺の頭1つで処理しようとすると......いやぁ、疲れる。初めに感じた疲労感がまた襲ってくるんだ。まぁ、慣れれば治ると思うけどね。


 次の戦闘で支障をきたしたら...とか考えたけど、なんとかなるっしょ、という甘い考えの元、本体と分体の2体がかりでスキル上げに勤しむことにした。




 ※ ※ ※




 草むらを更に進むことはや数十分。もう、慣れてきた。え、なにに?そりゃ、2体分のスキルを使うことに決まっているでしょう。いやぁ、慣れって凄いね。今や2体でキャッチボール紛いなことをやりながら進んでいるよ。実は《アイテムボックス》のスキルレベルが上がったからか、収納可能範囲も広がったんだよね。大体20メートル──俺を元の人間と同じ大きさとして換算──までいける。今俺の《アイテムボックス》のレベルは4。(レベル)×5メートルといった具合なのかも。隠れステータス的に、そういうスキルの設定があるんだろーな。


 まぁ、広がった収納範囲を活かして、石を出し入れ合いしているわけよ。楽しくないけど、スキルレベル上げだからね。やりたくなくともやらなきゃ駄目。《鑑定》も常に発動させている。いやぁ、大分俺もファンタジー世界に、という意味でも慣れてきたかも?



 と、そんなことを考えていると、分体の《鑑定》が何かを捉える。




 種族:ハントヴァイパー

 レベル:6/50

 ランク:D+


 スキル:《体当たり Lv.3》《熱源探知 Lv.3》《巻き付く Lv.5》《噛み付く Lv.4》《潜伏 Lv.2》《狩猟 Lv.2》


 危険度:中



『ハントヴァイパー』

 蛇型の中級魔物。

 獰猛で好戦的。

 自分より大きな相手にも噛み付く。

 草むらなどに潜み獲物が来るのを待つ。その姿から狩蛇(ハンター)と呼ばれる。

 肉食。




 .................................見なかったことにして、方向転換だー。

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