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56話 お家に帰ろう

〜前回のあらすじ〜

シオン編が終わった。

 俺はドヤード商会の屋敷からモナの家に向けての帰り道を歩いていた。


「モナになんて言おう……」


 気持ちは野良犬を拾った少年。


「ねぇ、ケイのお家ってどんなところ?楽しみだなぁ!」


 しかも犬が少年に懐いている。


 あれ?どうしよう、完全に詰んだ。


 そもそも、モナの家に居候させてもらっているのであって、俺の家ではない。


 ……隠れて飼うか?


 いやいや! 流石に人としての倫理を問われる!


「ねぇケイ? さっきからなんでそんなに考え込んでるの?」


 ああ、シオンにも説明しなきゃ……。


 まだ何にも話してない。


「あ、あのね……俺、今師匠のところに居候してるんだ。だからシオンと一緒に暮らせるのか不安だったんだ」

「師匠? どんな人なの?」


 どんな人?どんな……


 ご飯のリクエストを聞いてくるくせに毎回必ずリクエストとは違う料理を作るし、


 修行はスパルタで死と生の狭間を必ず味あわせてくるし、


 横暴だ!と言っても妾が法だから横暴じゃない!みたいな感じの人だ。


 でも、料理うまいし、教えるのうまいし、一緒にいるだけでなんか和む人でもある。


 つまり、


「料理がうまいスパルタでちんちくりんな幼女先生、かな?」

「ごめん、想像がつかないよ」


 ふむ、自分なりにうまくまとめられたと思ったんだけどな。


 言葉ってムズカシー!


 さて、時間は進んだが、話は一向に進んでいない。


「ケイ? さっきから同じ場所をグルグル回ってるよ?」


 うん、心理的に帰れないからね。


 更に言えば、モナに怒られたくないからだ。


「多分あの家だよね?」

「……なんでそう思うの?」

「同じところをグルグル回るってことは良く知っている場所ってこと。スラムは良く街並みが変わる上に5歳児の行動範囲なんてそんなに広くない。ならこの近くだってことになるよね。

 次に今の心理状態から、家は必ず見える場所にある。そしてケイが良く視線を送っている建物って考えるとあの家しかないよね」


 正解だよコノヤロー!!


 てか、シオン頭良すぎだろ。


「ボクからちゃんと説明するから、連れて行ってくれないかい?ね?」


 うん、ええ子すぎる。


 え?なに?こんなに頼れる子だったの!?


 なんか大丈夫そうな気がしてきた。


「うん、じゃあ帰ろうか」


 俺たちは家に向かって歩き出した。


 ふと、シオンの手を見ると震えていた。


 ……このままじゃ俺、カッコ悪すぎだろ。


 俺はシオンの手をそっと握った。


「モナには俺が説明する。大丈夫、悪い人……だけど話せば分かる人だから。」


 シオンは突然のことにビックリしていた。


「え?………………ふぇっ……」

「ちょっ、こんな所で泣くなよ?!」

「ふぅっ……うぇっ……うええぇーーーん!!」

「おい! シオン!?」


 シオンが泣き出してしまった。


「おい、妾の家の前で何をやっとるんじゃ」


 はい終わったー。


「そやつは誰じゃ?」

「は、はじめまして! ボクはシオン・エメラルドと言います!」


 シオンが泣き止んでいる。


 切り替えはやいな。


「……そうか」


 それだけ言うと、モナは家の方へ歩いていく。


「え? 何も聞かないのか!?」

「外は寒いじゃろ。さっさと入れ」


 カッケー!モナ、カッケー!


 もう!モナのツンデレさんめ〜☆


「あ”?」


 なんでもないです。


 え?なんで心が読めるの?

うん、シオンの性癖が書くの面倒になってきた。

なんで新しいヒロイン出しちゃったんだ!?

_(:3 」∠)_

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