55話 シオン・エメラルド24時…⑦
〜前回のあらすじ〜
ドヤード商会に帰ってお母さんとドンさんに出会った。
隣ではケイがドンさんに土下座している。
ケイはドンさんが悪い奴だと思っていたらしい。
でも話を聞き、全部ケイの勘違いだと気付いて速攻で土下座している。
これから、殴った人たちの所にも謝りに行くと言っていた。
あ、ケイはドヤード商会の職員さんじゃなかった。
じゃあ、ここで別れたら二度と会えないかもしれない。
嫌だ、それは嫌だ。
じゃあケイについていくしかない。
「お母さん、ボク…ケイについていきたい」
お母さんはビックリしていた。
内気な性格のボクが初めて言った我儘だ。
「シオンの好きなようにしなさい」
お母さんはそう言ってくれた。
「ありがとう」
「いつでも帰っていらっしゃい、お父さんと一緒に待っているわ」
「うん…」
ヤバイ、ちょっと泣きそうだ。
ちょうどその時ケイが戻って来た。
どうやら全員に謝ってきたようだ。
「みんなめっちゃいい人たちで許してくれるのんだけど、申し訳なさでメンタルがヤバイ」
って言ってた。
ケイって意外と真面目なんだなぁ。
「ところでシオンはどんなコースを選んだんだ?」
「逃げ出した奴隷がゲーム感覚で追い詰められて最後は乱暴に捕まえられるコース」
「え? なんて?」
? 聞こえなかったかな?
「逃げ出した奴隷がゲーム感覚で追い詰められて最後は乱暴に捕まえられるコース」
「お前……そんなの頼んでたのか……」
ケイが蔑みの目で見てくる。あ、それちょっといいかも。
「ところでシオンはいつまで俺の隣にいるんだ?」
あれ? 言ってなかったっけ?
「ボク、ケイに着いて行くよ」
「は!? え?なんで?」
決まっていた。
「ケイといた時に “すごく意地悪をされた後に優しくされて安心して泣かされる” っていうのに目覚めちゃったんだ」
けいは、え?何言ってんのこいつ?って顔をしている。
「あら、じゃあシオンはケイ君に着いて行くのね?よかったわね」
お母さんが援護してくれる。ありがとう!お母さん!
「うん!」
「ケイ君、諦めなさい。エルフたちは性癖のためなら相当、執念深いぞ?」
ドンさんはチラリとちらを見ると、ウインクしていたので、援護してくれたのだろう。
「ドンさん……」
説得力が違うと思った。
どうやらケイも観念したみたいだ。
「じゃあ、これからよろしくね!ケイ!」
「……うん、よろしく」
こうしてボクはケイについていく事になった。
シオン編は終わり!




