50話 シオン・エメラルド24時…②
〜前回のあらすじ〜
コース堪能中にケイ登場!
「ん? あ! お前!」
こんなのコースにあったかな?とりあえず奴隷の少女を続行だ!
「ヒッ……!!」
「あ、すみません大きな声を出して。怖い人たちはもうやっつけましたから大丈夫ですよ」
え?普通に謝られた?どういう事?
え!?奥にクッキーさんとバズさんが倒れてる!?どういう事!?
「えっ……貴方がやったの?」
「ええ、まぁ。それよりどこも怪我してませんか?」
袋から出されて体を確認される。え?こういうコースなの?一応お礼を言っておこうかな……。
「あ、あの……」
「ん? なんですか?」
「助けてくれてありがとうございます……」
「どういたしまして。失礼ですが、お名前を教えてくれませんか?俺はケイ、ただのケイです」
「ボクはシオン、シオン・エメラルドです……」
「よろしくお願いします、シオン。良い名前ですね」
「あ、ありがとう」
本当にこれなんてコース!?
「ここじゃなんですから、場所を移しませんか?」
「え、でも……」
クッキーさんとバズさんはいいの?
「大丈夫ですよ、危害は加えませんから。立てますか?」
「あ……」
ケイと言った子に手を握られて立たされる。
「…どこへ行くの?」
「上です」
「へ?」
ボクが素っ頓狂な声を上げると、ケイにお姫様抱っこされた。
そして一気に跳び上がった。
「きゃああ!!!」
一階建ての建物の上に着地する。そのままどんどん家の上を飛び移っていく。
「イヤーーーーッ! 死ぬ! 死んじゃうって!!」
本当に死んじゃうって!!あれ?でもなんだろう?このドキドキ、こんなのは初めてだ。
「シオン、少し黙っていてください」
「んむーー!!」
口を首に回していた手で塞ぐがれた。
え!?なにこれ!?叫べない!!ドキドキしちゃう!!!
ストンッ!
「はい、着地ー!」
「ハッー!ハッー!し、死ぬかと思った……」
こんなドキドキ、初めてたよ……!!
「そんなに楽しかったですか?」
「た、楽しくなんか……」
「顔は笑ってますよ?」
「ち、違っ…これは」
「ま、いいですよ」
気づかれてた! 恥ずかしい! でも、きっと何もかもお見通しなんだ!!
「それよりも貴方の置かれている状況について教えてくれませんか?」
「え?」
「乗り掛かった船です。力にくらいはなりますよ。こんななりですが、そこそこ強いのはさっきの戦闘で分かったでしょう?」
えっと?こういうコースなのかな?え?どう説明すればいいんだろうか?
「えっと、それじゃあ…。 ボクはスラム街の重鎮のドン・ドヤードの所で奴隷になって、それで逃げて来たんだ。でもね、それはわざとで…えっと……」
あれ?そもそもここは説明する必要あるかな?設定の話のほうがいいかな?
「えっとね、それで、捕まえた人にはご褒美があって、それで追われていたんだ。」
あ、納得してる。ちょっと嬉しい。
「それから…ドン・ドヤードの所にボクのお母さんがいて、だから…えっと…一緒に帰りたいと思ってるんだ。よ、よかったら一緒にドン・ドヤードの所に連れて行ってくれませんか?」
一応、あのお屋敷に入ればコースは終了のはずだ。だから、お屋敷まで連れて行ってもらおうかな。
「わかりました。俺で良ければ力になります」
「あ、ありがとう!」
こうしてボクはケイとお屋敷まで帰ることになった。
ズレ漫才みたいで面白いですね(笑)




