表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔法使いは魔力が1しかない〜あれ!?白い空間は!?チートは!?〜  作者: あんでぃー
第1章 転生だ!!あれ?チートは? “0〜3歳編”
18/94

18話 モナ・ルビー…④

つづきだよー!

「こ…こっちか!? あ…あれ? ならこっち!?あれ!!??な…なら………………うぇ?」


 本当にスラムは嫌になる。少し前に来た時と、全然道が変わっている。だが方角自体は分かる。昔見たことのある家があったからだ。いつもそうやって道を覚えてきた。


「あ…安心しろ! 必ず出られるはずじゃ!」

「取り敢えず休憩しない?」

「? 妾は大丈夫じゃよ?」


 なんだろう?心配してくれたのかな?


「そうじゃなくて、俺がキツイの」

「あぁ、すまなんだなぁ。疲れたよなぁ? 少し休もうかのぉ」


 と言うわけで、妾たちは今道の端に寄って座っている。たった一人でこんな場所まで来て、しかも迷っているのに泣かないなんて、豪胆な子だ。いや、やはり変態なのか?

 しばらく眺めていると、ふとこちらをケイが見た。


「なんじゃ?どうかしたかの?」

「モナはなんでここに居たんだ? 普通はこんな所にこんな身綺麗な子どもがいるわけがない。なにしてたんだ?」

「うーむ、ただ闇市にきとっただけなんじゃがなぁ……」


 そういえばまだ闇市に行けていない。(まぁ、今日くらいはええか…)


 闇市は月に一回しかひらかれないが、3日間続く。あれはスラム街にとってのお祭りのようなもので、みんな月に一回の闇市を楽しみにしている。

 なので一日くらい行かなくてもまだ2日間ひらかれているのだ。


 ん? なんだか視線が優しくなった?


「な、なんじゃ? 急に優しい目でこっちを見おって?!」

「ううん、なんでもないよ。さぁ!そろそろ行こうか!」

「う、うむ。」


 なんだか釈然としない……。まぁいいか、そろそろ12時だ。さっさと連れて行って早く昼ごはんを食べたい。


 そう思って立ち上がり、妾たちは、再び歩き始めた。


 そしていくつかの角を曲がったら、太った男と鉢合わせした。


 まだ追ってたのかと少し呆れた。


 太った男は妾の方を見るとニンマリと笑い、大声で叫んだ。




「おーーい!!!こっちにいるぞーーー!!!」




 うるさい。近所迷惑を考えろ。


 するとケイが妾の手を取り、走り出した。あの程度の相手ならどうとでもできたが、せっかくケイが頑張っているので少し観さt……様子を見ることにした。



 後ろから太った男が追いかけて来る。



 太っている所為で曲がり角で踏ん張れていない。そのおかげでケイの走行速度でも追いつかれずに済んでいる。まぁそれでも付かず離れずの距離感ではあるが。


 ケイは走りながら、なにやら必死にかんがえていた。

 そしておもむろに道端の石を砂ごと掴んで曲がり角から出てきた太った男に投げつけた。


「グァッ!!!??」


 太った男は反応出来ずに顔にクリーンヒットしていた。


(悪いことを考えるのぉ……)


 どおやら作戦がうまくいったことを喜んでいるようだ。


 そのまま走り続ける。


 すると入り込んだ道が袋小路になっていた。


(おお、焦っとる焦っとる)


 急いで戻ろうとするが、その時には既に太った男が追いついていた。


「ヘッヘッヘッ!やっと追いついたぜ!!!」


 その後ろからも続々とあの店の従業員が集まっていく。ケイはと言うと、周囲の確認をしていた。なにか逃げ道か、使えるものはないかと考えているのだろう。


 まぁ、無理だろう。周りにはケイに動かせそうな物はない。木造の観音開きの窓はあるが、鍵が閉まっている。ケイが突っ込んだら全身骨折に陥ることが容易に想像できる。


 するとケイは何か思いついたらしい。なんだろう?



つづく☆

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ