17話 モナ・ルビー24時…③
かいたぞーー!\\\٩(๑`^´๑)۶////
ーーーモナ・ルビー視点ーーー
「「「待てやコラーーー!!!!」」」
「待てと言われて待つバカがどこにあるんじゃ!バーカバーカ!」
「「「なんだとーーー!!!!!」」」
モナは(あ、このセリフ初めて言ったなー)と思いながら、入り組んだスラム街を走り抜ける。
するとだんだん男たちの声が遠のいていった。
「ふぅ、そろそろ撒いたかの?しつこい奴らめ」
もう男たちを撒いたと思い油断していたモナは曲がり角で誰かにぶつかってしまった。
「キャッ!!??」
「ブヘッ!!??」
ぶつかった相手も走っていたのか、勢いよく吹っ飛んでいった。かく言う自分も尻餅をついてしまった。……痛い。
「な……なんじゃ貴様は!」
「ハァハァ…なんだは…ハァ…こっちの…ハァハァ…セリフです!…ハァハァ」
「ハァハァと気色の悪い、新種の変態か?!」
「ちょ…ハァハァ…それはヒド…」
モナは(また変態に会うなんて今日は最悪だよ!)と思っていた。さっき変態に囲まれたばかりなので変態、対して過剰になっていた。
ちょうどその時、近くから怒号が上がった。
「どこにいきやがったーー!!!!!」
「どこだーーーー!!!!!」
「探せーーーー!!!!」
「早く走りやがれ!!!!!!」
「うるせぇ!!!!!」
「早く探し出せーーーーーーーー!!!!!」
はぁ、もう来たのか。
「チッ……もう来よったか」
「え!?」
「一旦隠れるぞ!」
「はい!?」
そう言うと、そいつの胸ぐらを掴んで近くのゴミ捨て場の中に隠れる。
(うおー!!くせー!!)
(静かにしとらんか!たわけが!)
ぶつかった相手は金髪金眼の小さな小僧だった。なんでこんな所に?とも思ったが、今は息を潜めることにした。
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「ふぅ〜、なんとか撒けたかの?」
「おい……」
「ん?あぁ、さっきの……なんじゃ変態?目覚めるのがちと早すぎはせんか?」
「俺は変態じゃねぇ!つうかお前のせいで服から此の世の物とは思えない悪臭がするんだよ!」
「うわっ!ホンマじゃな!臭っ!近寄るな!変態菌がうつる!」
「変態菌ってなんだよ!そんなもん持ってないわ!あとお前も臭いからな!」
本当にうるさい変t……ガキだ。妾が臭いはずなかろうに。
「うおっ!確かに臭い!貴様!いつうつしおった!?」
「まだやんのかよ!?はぁ…騒いでたらさっきのおっさんたちが戻ってくるかもしれないよ?」
「ムッ!確かにそうじゃな……。ところで貴様、こんな所で何をやっておった?ここは子どもの来るような場所ではないじゃろう」
「それはお互い様だろう……。青空市を見に行ったら道に迷ってここまで来ちまったんだよ」
成る程、隣の区画では確か青空市をやっていたはずだ。大方、何かに気を取られて迷い込んで、そのままふらふらとここまで来たのだろう。
「ならばさっさと出るぞ、こんな胡散臭い場所。妾の名前はモナ、モナ・ルビー。貴様の名はなんと言う?」
「俺はケイ、唯のケイだ。」
「ふむ、訳ありか。詳しくは詮索せんよ。それじゃあケイ、行くぞ」
家名が無いなんて現代では考えられない。あるとすれば終身奴隷か、名家から追い出されたかのどちらかだ。首輪をしていない上に身なりと格好から多分、後者だろう。
それにしても、手を差し伸べているのになかなか掴まない。なので無理矢理手を掴んだ。
取り敢えずこの小僧をスラム街から連れ出すとしよう。
「あ…あれ?ここを右じゃったよな?あれ?!行き止まり?!」
本当に、スラムは嫌になる。
はい、と言うことで、次回に続きまーす!
テヘペロ☆