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転生魔法使いは魔力が1しかない〜あれ!?白い空間は!?チートは!?〜  作者: あんでぃー
第1章 転生だ!!あれ?チートは? “0〜3歳編”
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10話 寒い日って前の人だけ見てる時あるよね

かいたぞーー!!


 ………………………………あれ?ここどこだ?


 油断するとすぐこれだ……異世界…恐ろしい場所(笑)!


 まぁ、ふざけてないで真面目にヤバイ。


「うわ、前を歩いてた奴、バーに入りやがった。朝から酒かよ」


 しかも周りは細い道路ばかりだ。遮蔽物が多過ぎる。こんな所に子どもが1人なんて拐ってくださいと言っているようなものだ。そうなれば最悪、奴隷行きだ。


 魔力総量の小さい俺は相当雑に扱われるだろう。


「いや、逆に警戒して拐いにこないかもな……。孔明の罠か〜!!みたいな(笑)」


 はい、とにかく明るいケイとは俺のことです(笑)。安心ください!吐いてますよ!(笑)


 いや、ほんとに吐いてますよ?あそこのおっさん。うわー、胃の内容物が原型をとどめていない。


 うわっ!こっち見た!取り敢えず逃げよ。


 そして俺はどんどん道の入り組んだところへ足を踏み入れていくのだった。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ………………………………あれ?ここどこだ?


 ポケットに入れておいた干し肉を取り出し、齧り付く。


 この世界では、魔力による身体能力向上によってまだ3歳であろうとも干し肉を齧ることが出来る。


「魔力総量が3でこれなんだから一般人の顎はどうなってんのかね〜」


 今の俺は、魔力を操作して、顎の筋繊維にまとわりつくように集中させている。多少の医学の知識があるので、このような芸当が可能だ。


 こうしないと、干し肉なんて噛む事すら億劫で仕方ない。


 普通の人はこれを無意識のうちにやっているらしい。マジでうらやまー(←羨ましいの意味)


 干し肉を食べ終えた俺は、再び歩き始める。


 もう10時30分をまわった頃だろうか。ずっと歩いていると、道の舗装が無くなり土の道になっている。周りの家もボロっちい。


「スラム街に出ちゃったかな?」


 しばらく歩いていると、偶に人が倒れている。うん、紛れもなくスラム街だな。


「そうだ!太陽の位置でどっちへ行けばいいのかわかる!」


 と思ったら時期が俺にもありました。でっけえ王宮が影になって全然日の光が入ってこない。


「あぁ、だからスラム街になったのか」


 立地条件最悪の所になんてだれも住みたくない筈だ。ならば、そこに住む人も限られてくるというものだ。


 考え込んでいると、ふと視線を感じた。


 見られている。


 まずいな……


 子どもの脚で逃げきれるだろうか?


 考えつつも、その場を移動する。追ってこないことを祈りながら。


「まぁ、そりゃ追ってくるよね〜」


 案の定、俺は追われることとなった。


 そこそこいい服を着た金髪金眼のイケメンなんてほっとかないよね(笑)


 取り敢えず角を曲がった瞬間、猛ダッシュをかましてみた。



「………ハァハァハァハァ…」


 やっぱりか……隠れるのをやめて追ってきた。


 さっきからずっと追ってくる。


 長い間食べれていないのか、そいつはガリガリで、頰骨が浮き出し、袖から見える手はとても細かった。


 3歳児のダッシュと同じ速さなので、今も相当苦しいのだろう。


 まぁ、俺にとっては好都合だけど。


「ハァハァハァハァッ………」


「ゼェゼェゼェゼェゼェゼェ…………」


 だいぶ離れてきたな……。


 そう思ったところで誰かにぶつかった。


「キャッ!!??」

「ブヘッ!!??」


 どうやら相手さんも走っていたらしい。お互い勢いよくぶつかってしまった。


 相手さんは尻餅をつき、俺は地面と熱いキスをかわしていた。……………ちょっと口の端切ったな。


「な……なんじゃ貴様は!」

「ハァハァ…なんだは…ハァ…こっちの…ハァハァ…セリフです!…ハァハァ」

「ハァハァと気色の悪い、新種の変態か?!」

「ちょ…ハァハァ…それはヒド…」


 ちょうどその時、近くから怒号が上がった。


「どこにいきやがったーー!!!!!」

「どこだーーーー!!!!!」

「探せーーーー!!!!」

「早く走りやがれ!!!!!!」

「うるせぇ!!!!!」

「早く探し出せーーーーーーーー!!!!!」


 なんだ!?


「チッ……もう来よったか」

「え!?」

「一旦隠れるぞ!」

「はい!?」


 そう言うや否や俺の胸ぐらを掴んで近くのゴミ捨て場の中へ突っ込んだ。


(うおー!!くせー!!)

(静かにしとらんか!たわけが!)


 そう言って顔を合わせてきたのは齢11歳前後の銀髪赤目の幼女だった。


ここまで読んでくれてありがとうございます!

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