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ぐっどらっく!

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「花村、巧さんになんて言って渡すの?」


「ストレートに好きですかな」


「告白すんの!?」


「なんのために作ったと思ってんの?」


「いや、それにしては冷静だから……」


「冷静じゃねえよ?」


煎餅をラッピング袋に入れる花村の手は、ぷるぷると小刻みに震えていた。


「あの……あたしにできることは?」


「うちが逃げ出さないように、待ち合わせの駅まで一緒に行って」


「承った」



ということで、あたしと花村は各々手作りの煎餅とチョコを持って駅に向かった。


駅へと向かう途中、何度も帰ろうとする花村を引き止めるのが大変だった。


「ほらもう駅だから!もう直ぐそこ!」


「あー!やだやだやだやだ!フラれたら生きられない!!」


「大丈夫!ダメでも明日は来る!」


「そういうことじゃない!」


巧さんとの待ち合わせ時間まで、あと数十分ある。

しばらく花村の相手してたけど、そろそろお邪魔になるから帰ろうと花村から離れた。


「じゃあね?あたし、帰るからね?ちゃんと巧さんに渡すんだよ?」


「……うん」


「報告待ってるから!ぐっどらっく!」


そう言って、あたしは花村と別れた。


なんか、こっちまでドキドキすんなあ。

あたしは後ろ髪引かれながら、宗旦狐が待っているであろう家に戻った。

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