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10話

11月15日に日間ハイファンタジーにて一位にランクインさせて頂きました。

ありがとうございます(*・ω・)*_ _)ペコリ

 ミネラス公爵家のあるミネラス領は王都から少しばかり遠い。

 学院の授業は朝早くから行われるので、屋敷からでは毎朝送り迎えするには時間が足りないのだ。

 そこでサラシャとデリトは学院にある寮での生活をすることにしたのだが……。


「ねぇ、デリトぉ、そ、そこ……。あぁ! きもち、いぃ、のぉ!」


「ここですか? お嬢様。ここが宜しいのですか?」


「くっ、くぅはぁ! はぁはぁ……、そこぉ……」


 入学式を終えたその日の夕方、森の偵察を終えたデリトはサラシャと合流するとその日から世話になる寮に向かい、寮母さんから自室へと案内されるとサラシャはベッドへと飛び込み、デリトへと一つの命令を下したのだ。


「い、いやぁ、デリトぉ……。あ、ぁん……」


 恍惚とした表情で艶めかしい吐息をしているサラシャにデリトはいつもより激しく手を動かしていく。


「お嬢様、今日も凝っておいで(・・・・・・)ですね」





 ――――何を隠そう、タダのマッサージである。





 デリトが森の偵察をしている間、サラシャは自分のクラスへと案内され、ずっと担当講師の話を聞いていたのだ。

 それに加え入学式や王都までの馬車の時間を含めると朝からずっと背筋を伸ばし、美しい姿勢を保っていたのだ。齢(よわい)十七の少女の身体など凝り固まっているだろう。

 いつもよりも身体が凝っているので、デリトは凝っている箇所を入念にこり解していく。


「ふぅ、お嬢様、全ての処置が終わりました」


「はぁ、はぁ。そ、そう? ありがとう、気持ちよかったわ。流石私のデリトね」


 サラシャはベッドからゆっくりと立ち上がると少しばかり乱れた衣服を整える。


「恐悦至極にございます」


 デリトが頭を下げ、礼をするとサラシャはふと思い出した様に口を開く。


「あ、そうそう。明日から執事も学院のクラスに登校しなくちゃいけないからよろしくね」


「畏まりました、お嬢様」


「分かってくれたならいいわ、それよりお風呂入りたいのだけど……」


「ご入浴は今から一時間程の時間を予定して、寮母様に御予約を入れておきました。部屋の外にメイドを用意してありますので入浴場へと案内させます」


「本当に何から何までありがとう、デリト、貴方には世話になりっぱなしね」


「お嬢様、おやめ下さい。私はお嬢様に仕える執事、当たり前のことをしたまでです」


 デリトは謙遜など一欠片もしておらず、全て本心からの言葉だとわかるサラシャは満足そうに微笑む。


「じゃあお風呂行ってくるわ、今日はもう休んでいいわよ」


「はい、行ってらっしゃいませ」


 サラシャは手を振ってメイドに着いて行った。




 ☆★☆★☆★




 翌朝、いつも通りサラシャを起こし、アーリー・モーニング・ティーを届けるためにデリトは寮にある執事専用の調理場へと足を運んでいた。


 デリトは今日も早起きをしていたが、一般の執事よりも早起きをしている。

 なので調理場には人がいないものと考えていたのだが……。


「お、あんたもか。早ぇなぁ、オレも結構早起きしたつもりだったんだが」


 デリトと同じ燕尾服に身を包んだ金髪の少年が茶器を片手に持ちながら、調理場に立っていた。

 デリトは予想外の出来事に一瞬固まっていたが、


「おはようございます。ミネラス公爵家執事デリトと申します」


 デリトは同じ執事として友人にでもなれたらと、自己紹介をした。


「あー、デリトね、覚えたぜ。オレはジン、よろしくな。あと、その硬っ苦しい敬語はやめろよ、オレはそういうのダメなんだ」


「わかりまし……。わかった、よろしく頼むよ、ジン」


 デリトは基本誰に対しても敬語だが、敬語をやめろと言われたらやめることにしている。理由は返って失礼かと思っているとか何とか。デリトとしては流石に身分が上の人間に対しては敬語を無理にでも使うが。


「おう! で? アンタも茶か?」


「ええ、我が主に朝のお茶をと思ったんだ。まぁ、執事としては当たり前なんだけどね」


 デリトは調理場にある金庫の鍵穴に鍵を差し込み、中から前日の夜に用意していた茶器を取り出す。

 金庫から取り出すのは万が一にも毒などを盛られないためだ。


「だろうなァ、まぁオレも同じようなもんだ。うちのご主人様は朝起きんのが早すぎるんだよ、ったく。じゃあ、またな、今度は互いにヒマ見つけて遊びに行こうや」


 デリトが準備している間にジンは早く来ていたためかティーカップと茶器を盆に乗せて調理場の出口へと向かっていた。

 ジンから遊びに誘われたので久しぶりに息抜きをしたかったデリトは今度暇を作ろうと考えて返事をする。


「了解、楽しみにしてるよ」


 またサラシャに休みを貰わなくてはいけないが、その時はなんとか説得するしかない。身の回りに関してはミネラス公爵家の屋敷から何名か侍女とメイドを呼べば何とかなるはずだ。


「あいよ。んじゃ、オレは行くわ」


 これがデリトに初めて同性の友人が出来た瞬間だった。

 デリトは嬉しくなりつつも、丁寧にお茶を沸かす。


「お嬢様にとってより良い一日となりますように」


 そう、思いを込めて……。





前回でエナジーについて入れたらと言いましたが、少しばかり先になりそうです。

申し訳ありませんm(_ _)m


読んでいただきありがとうございました(*・ω・)*_ _)ペコリ

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