今(前世?)流行りの乙ゲー転生でございまぁ~す!
(はっ!?うっそぉ~ん!!)
突然申し訳御座いあそばせ。私の名はネモフィラ・マークィス・モーナンと言い、此度5才になったばかりのぴっちぴっち(死語)の侯爵令嬢でございま~す。さて、私が何故こんなに大人びた話方と冒頭の驚愕、混乱しているかと言いますと、海より深~い(いやっ、やっぱり浅いかも…)理由が有るので御座います。その理由とは前世の記憶が有る事と此処が前世で流行りの乙ゲーの世界で有ること…。しかも娘がプレイしていた…(←ここ重要!)。
前世の私はしがない50近い主婦でした。夫、娘、息子の4人暮らし。仲が良く、ゲーム大好き一家。私はRPG専門、夫はパズル系、娘は乙ゲー、息子は格闘ゲーと見事にジャンルは別れていましたが食卓で話す内容は殆どゲーム関係。ある日の休日。家族4人で大型家電屋に出掛けたのは良かったのですが、エスカレーターに乗っていた所前に居た家族の幼い子供の兄弟がふざけていて、(危ないな~)と思っていた所、足を踏み外して転げ落ちて来たのですよ。(危ない!!)と、とっさにてを伸ばして受け止めた所までは良かったのですが勢いが良く、私迄落ちてしい、その後の記憶はブラックアウト状態。多分その時頭の打ち所が悪く亡くなったのでしょう…(あのガキの親達を殴りたかったわ…)。生まれかわったと言っても3才頃までは何となく懐かしい感じはしていで、その後、生まれる前の記憶だと朧気に《おぼろげ)に理解していたのですが、本日5才になりに母の実家の公爵家へ挨拶に来て、只今従姉と初対面。顔を見て一気に思い出してしまったのですよ。(あっ!こいつ娘がプレイしていた乙ゲーのライバルキャラじゃん!あれっ?そう言えば私の顔ってよく考えればこいつのイラストの後ろ(スチル)いたくね!?その後、私の頭はショートしまい、バターンと倒れたのであった…。
あれから一ヶ月も熱でうなされ、やっと体調が戻って来た今日この頃…。改めてゲームの内容をお復習しよう。確か題名は『花のうんたら~(覚えてないじゃん)訳して花君』学園の名前も忘れたがゲーム開始時は10年後。私が15才。うん。此方は覚えてる。男性は樹木、女性が花の名前が入っていた…。メインの登場人物は、
攻略者1 ローラス・プリンス・シュトルゼ
この国、シュトルゼ国の人望も有る品行方正な王太子。ゲーム開始時は18才。高等部。金髪、エメラルドの瞳。イメージ樹木は月桂樹。
攻略者2 シーダ・プリンス・シュトルゼ
ローラスの腹違いの弟。第二王子。兄に劣等感を持っている。性格は頑固。ゲーム開始時17才。高等部。金髪、ペリドットの瞳。イメージ樹木は杉。
攻略者3 カミーリア・デューク・コーザ
コーザ公爵家嫡男。将来の宰相候補。知略溢れる穏やかな性格。ゲーム開始時18才。高等部。銀髪、アメジストの瞳。イメージ樹木は椿。
攻略者4 ミスルトゥー・デューク・ヤード
ヤード公爵家嫡男。将来の騎士団長候補。公の親戚子爵から養子に来た。人なっ来い性格。ゲーム開始時14才。中等部。茶髪トパーズの瞳。イメージ樹木は宿り木。
攻略者5 ハマメリス・マークィス・モーナン
モーナン侯爵嫡男。将来の魔法団団長候補。物静かな性格。因みに私の実の兄。黒髪、ラビスラズリの瞳。ゲーム開始時19才。高等部。イメージ樹木は満作。
ライバルキャラ アマリリス・デューク・コーザ
コーザ公爵家長女。お決まりな高飛車な性格。茶髪ラビスラズリの瞳。ゲーム開始時16才。高等部。イメージの花は名前と同じアマリリス。
最後にヒロイン (仮)リリー・ヴァイカウント・ハウル
才能を買われ男爵家へ養子になり、学園へ入学してくる。ピンク掛かった金髪、ローズクオーツの瞳。ゲーム開始時16才。イメージの花は百合。
大体の粗筋は確か、ヒロインがミモザ咲き誇る学園の門を潜る事からオープニングから始まる…。わ~い…細かい事は覚えてないや。兎に角、ヒロインが攻略者達と恋愛を繰り広げて行くんだけど(しかし、何故乙ゲーって顔が良いのしか居ないのかね?)、其を邪魔するのが我が従姉のアマリリス。王太子に恋し、入学時に彼に気に入られるヒロインが邪魔で事ごとく嫌がらせしまくるのよね。エンディングは卒業迄の4年間。ヤンデレは無しだけど逆ハー有り。卒業前ににアマリリスは悪事がバレ、取り巻きの令嬢達と学園を追われるんだよ。えっ?何でキャラの名前と私がその取り巻きの一人だと覚えているって?それは結婚前はバリバリのウェディングプランナーをしてたからさ。花の名前や花言葉、作法やセッティング、何でも来いって感じ?キャラの名前が花関係だったからと他の取り巻きのスチルの中で私だけ黒髪でイラストも名前が出ない割にしっかり書かれてたから覚えてたのよ。でも、どうせ生まれ変わるならRPG世界に生まれ変わりたかったわ。残念…。…ん?待てよ?我がモーナン家は魔法使いの家系。同然私も魔力が高く将来有望視されている。5才にして作法や勉学は優秀。未だ体が幼い為魔法に関しては実戦は無いものの呪文に関しては既に勉強中。兄と共に魔法団への入団間違い成しとされている。と言う事はリアルRPGも夢じゃないじゃん!!おぉ~!後は無事学園を卒業するか町に出て冒険者になるか…さぁどうする?迷うわぁ~。でも冒険者になるにしても学園は卒業した方が後々選択のはばが広がるわよね…。よっしゃ取り敢えずアマリリスの性格を修正(という名の調教…ゴホゴホ…)しますか。彼女もまだ6才。やるからなら今よね。この前の顔合わせは私を彼女の遊び相手として引き合わせたはずだし。此れからは嫌でも会わなきゃならない。問題は公爵夫婦よね。家の方が位は低いし下手すらゃ入学前に貴族社会から追放だわ~。それに娘の話ではこう言う転生パターンて確か、ヒロインも転生者タイプ、悪役令嬢が転生者タイプ、モブ転生者タイプが有るって言ってたし。アマリリスが転生者だとまた対応が違って来るしね。悩むわ~。はぁ…。こういう時は最近気分も良いし久しぶりにベットから出て庭でも散策するか。
侍女に着替えを手伝ってもらい、庭へと向かう途中、リビングルームへ家族に一旦挨拶しようと扉の手前、ノックをしようとしたのだが中から両親達の話し声が、
『あなた、ネモの事ですが、倒れてから一ヶ月やはり体調も気になりますしお兄様からは頼まれてましたがアマリリス様のお相手を断ろうと思ってますの』
『確かにそうだが大丈夫なのか?公は確か、ネモの礼儀作法に感心して令嬢との遊び相手になることで自分の娘のを学ばせたいと言っていたが…』
『そうですが、あの子は今まで自分から進んで学んだ結果今のあの子が居るのですわ。側にいくら見本が居ても自分から見習いたいと思わない限り変わりませんわ』
『そうだな…向こうは遅く出来た一人娘。甘やかした結果あの様に手の付けられない位の我が儘にしまったんだ。しかもいくら自分より下の位の子といっても馬鹿にしてコップの水をぶっかけたのはいただけない。流石に此のままでは不味いと思って家の娘に白羽の矢が立ったわけだが』
おいおい。いくら子供でもそれはOUTだわ。でも、我が儘だと言う事はゲームの設定通り。転生者説は薄いな…。しかし、この話の流れでは不味いな。修正以前に最悪学園入学時迄接点が余り無くなってしまう。私は扉にてを伸ばして開け、
「突然失礼致します。お父様、お母様、私その話をお受けたいと思います」
「まぁネモ貴方、今の話を聞いていたのですか?」
「ネモ!休んでなくて大丈夫なのか?」
「お陰様でだいぶ調子も良くなって来ましたので庭を散策しようかと思い起きてきたのですが、申し訳御座いません。私名が出て来たものてつい立ち聞きをしてしまいました。それで先程のお話ですが私受けたいと思います」
「でも、アマリリス様は大変な我が儘な性格だと聞いてます。ネモが辛い思いをするかも知れないのよ?」
「その事ですがお受けするに当たって公爵夫婦にお願いが有るのですが…」
「「お願い?」」
「はい。私がする事に一切口出しをしないで頂きたいのです。私は彼女に厳しく、そして時には甘くも致しますが肝心の公爵夫婦が甘やかしてしまっては元も子も無いのです。ですから彼方も彼女の接し方を改めていただきます。お願い出来ますか?」
「…わかった。お前が其処まで言うのなら公爵に話をして許可が出たら受けよう」
「あなた!!」
「良いじゃないか?この子が此処まで言うのだから。それに彼方の教育方法を改めさせる良い機会になるし」
「お父様!有り難う御座います。大好き!!」
後日、私の願いは受けいられアマリリス様の遊び相手権教育係に決まった。
(やったね!此れからは飴と鞭でバンバン調教(←本音。飴と20%鞭80%)
目指せリアルRPG!! (おぉ~。)10年後をお楽しみあれぇ~うふふふふ…
主人公 ネモフィラ・マークィス・モーナン 現在5才。チート。将来魔法団か冒険者になりたいと思っている。乙ゲーの悪役令嬢の取り巻きに生まれ変わったと気が付き自分の為だけに更正させようと考え中。因みに兄とはブラコン&シスコンの仲。黒髪、ラビスラズリの瞳。ゲーム開始時15才。中等部。イメージの花は瑠璃唐草。