第三十四話
ーーーーー翔鶴ーーーーー
「さて帝国軍の動きはとりあえず止めれたようだが、これで終わるとは到底思えんな。」
「行動を見る限りでは自尊心の塊みたいな国家のようですからね。」
上陸部隊が捕虜の武装解除と戦場掃除をしている、その間艦隊は洋上で待機中だ。無論直ぐに動けるように警戒は怠っていない。
「まぁ、陸軍の攻撃はもう無いと思っても良いだろう。ここまで来るのもそうだが、簡単にこれだけの戦力は整えられまい。最低でも一年は必要となるだろう、質を考慮しなければ直ぐにでも整えられるかも知れないがね。」
「大半は農民だと思いますが、基幹となる騎士達ですね。」
頷き話を続ける。
「騎士だけではない、カタパルトの運用、整備を行う兵士。チャリオットに使う馬を戦争の音で怯えにいようにさせねばならないし、扱う兵士も必要だ。そしてこれが一番重要かもしれないが後方の兵站線を支える輸送部隊を整えること等だ。」
輸送部隊は流星の攻撃でほぼ壊滅状態のようだ。
「帝国の前途は多難ですね。」
「最悪輸送部隊は農民でもできなくはないだろうが軍律を理解していなければ、脱走兵や物資の横領、闇流し等が多発する。その様な事例は上げればキリがない。だからこそ輸送部隊は最も優秀な部隊が行うのだがな。まぁ、敵に気にしても仕方がなかろう。今は残っている海軍と空軍をどうにかするぞ。」
「はい。」
海軍と空軍の拠点は何処だろう、最悪飛竜の飛行能力から推測して偵察に行かせよう。
ーーーーーヨルトリンゲルーーーーー
ヨルトリンゲルでは湾内に沈んでいる沈没船の対処に明石や三池が投入されていた。大型のクレーンを装備しているため都合が良いらしい。砂浜ではニライカナイから物資を運んできた二式飛行艇(輸送機版)と試作機の試三式輸送飛行艇が接岸しトラクターで物資を下ろしている。帰りは負傷兵を乗せて帰る事になっている。
「でかいな、試三式輸送飛行艇。」
「二式飛行艇の2倍ですからね。整備にも時間がとられそうですね。」
「頑丈な金星エンジンを積んでいるがどうだろうな、あれで稼働率が低いなら改めて開発させんといかんな。」
内火艇で桟橋に着くまでその様な事を話していた。公爵どこにいるのかな?
試三式輸送飛行艇:二式飛行艇に継ぐ機体として開発された。要求に装甲車両を輸送出来ることとあったため外見はMe321ギガントを元に製作された。外板をジェラルミンにしたりエンジンを八発にしたりとあんまり原型を止めていない。お陰で翼長48メートル、全長35メートル、全高(尾翼)15メートルの巨人機に仕上がった。なお最高速度は350キロ、航続距離は一万五千キロを誇る。今回の試験飛行が完了次第制式化予定。
航続距離を一万五千キロに変えました。




