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第53話 上陸開始

ーーーーー帝国軍海岸防衛部隊ーーーーー

「ふわあーーー」

寝ぼけまなこでテントから出てきた兵士がいる。

「昨日は飲みすぎたかな、トイレ、トイレ」

そう言いながら近くの草むらに隠れて用をたす。

「あー、すっきりした・・・何だ、あれは・・・」

ふといつものように海岸を見た彼の目に飛び込んできたのは多数の大発に二等輸送艦だ、沖合いには戦艦郡に加え蝦夷型も主砲を海岸線に向けている。

「そ、そうだ、皆に知らせないと・・・」

テントに向けて走り出そうとした時に攻撃が開始された。 結果的に彼らは幸せだっただろう、勝てない戦いをしないでよかったという点ならば。


ーーーーー上陸部隊・旗艦蝦夷ーーーーー

上陸作戦中は指揮権限が上陸部隊に譲渡される、餅は餅屋という考えからだ。

「砲撃止め」

戦艦、強襲揚陸艦からの砲撃が止む、海岸にはいたるところにクレーターができており先ほどまでテントがあった所は特に念入りに砲撃されている。

「これで一応制圧は出来ただろう、直俺隊発艦、上陸部隊のエアカバーにつかせろ、上陸部隊の様子は?」

「全上陸艦艇準備完了しています。」

多数の大発に二等輸送艦が、そして近接の支援として駆逐艦も数隻並んでいる。駆逐艦は座礁するギリギリまで進出し支援を行う、船にとっては10センチは豆鉄砲だが陸軍で言えば立派な重砲だ。

「よし、上陸開始!」

蝦夷から信号弾が打ち上げられ上陸艦艇が海岸に殺到する、案の定反撃があった。やはり少数の部隊は生き残っていたのだ。

「くそ、何だあいつらは!!」

「文句を言う暇があったら早く矢をくれ」

彼らがいたところに50キロ爆弾が命中する。

「二撃目まで許す気はない、被害を零にすることが出来ないのは残念だが、今は被害を一人でも減らすことに専念しよう。」

上陸部隊直俺隊(99式襲撃機改)隊長 田原 恵大尉が呟きながら任務を遂行する。

「ふむ、そろそろ接岸か、敵に地雷は無いとは思うが落とし穴はあるだろうな。無事に進軍して欲しいものだ。」

「隊長」

「どうした?」

「内陸から騎馬部隊が来ています、数は300位だそうです。どうしますか?」

「よし、潰すぞ、二個小隊ついてこい。」

「了解」

海岸線から異音がすると言うので見に来た部隊は貧乏くじを引くことになった。上空から大量の50キロ爆弾に加え機銃掃射最後のだめ押しに上陸したタイガーからの砲撃という三重奏だ、当然後には何も残らなかった。


ーーーー総旗艦・大和ーーーー

「上陸完了、現在は橋頭堡を中心に物資の揚陸に入っています。」

「国境に押し戻すのが目的とは言え戦闘部隊だけじゃあ話にならないからね、補給は大事だ。」

「はい」

ゆっくりコーヒーを飲みながら、話している。公爵達に勧めてみたのだが拒絶された。美味いんだがなあ。

「ではアリシア殿、これからどうすると思いますか?」

「へ?」

壁際にいて話が振られるとは思っていなかったのか変な声になってしまったようだ。

「えーと、う~ん。・・・すみません!分かりません!」

「正直なのは良いですが、それを自信満々と言わないでください。」

苦笑しながらいさめる、彼女も我が軍にいる以上ある程度の事はできるようになってもらわないとな。

「我々は追撃するのは国境までですが彼らを無事に帰すというのは面白味に欠けます、そこで楓くん。」

「はい」

「小沢君に富嶽隊で帝国の砦を爆撃させてくれ、撤退するときに使うであろう砦を可能な限り破壊せよと、一部にはバンカーバスターを搭載させて根こそぎぶっ飛ばせ、ともね。」

「了解しました、機数はいかがいたしましょうか?」

「それは小沢君に任せる。」

「分かりました、連絡を入れます。」

「このように砦を破壊すれば敵は休むことさえできず多数の死者が出るでしょう、盗賊等からの襲撃を受けたり、共食い等をして。日頃の恨みを買っている連中は見物でしょうね、ついでに国境も自然に下がる、そういうことですよ。」

ある意味焦土作戦の様なものだ。違う点は自分達の領土ではなく彼等自身の土地が焼かれるぐらいなものだ、本当は川にも毒をばらまく予定だったのだがそれをすると海まで広がってしまい手に負えなくなるので止めた。

「そういえば公爵にもう一度お聞きしますが、国境は砦から一番近い川なのですよね?」

最近壁の一部かと思うくらい存在感の無い公爵に訪ねる、何せ作戦中に色々な質問が来てうざかったので黙ってもらった、睡眠薬を使って。

「その通りです、そこから進行されていないのだから我々の力も大したものでしょう。」

「物量作戦で押されていますけどね。」

「グフゥ」

胸を押さえて倒れるようにしている、ノリが良いなあ。

「しかし、そこから敵の砦まで大分離れているいるのはどうしてですか?」

「森のなかには毒草やら茨やら、肉食性の昆虫やらがいますから、最低でも5000人以上いないと道中で全滅しかねませんね。」

わお、どこの地獄?ついでに爆撃させたいが我慢しよう。

「納得がいきました、上陸部隊には無用な追撃は絶対に行わないようにさせておきましょう。」

「無駄な犠牲は必要ありませんから。」

でかい昆虫てどんなのかな?巨大芋虫や巨大ゴキブリは見たくないな、居るんならナパームで焼き払おう、うんそうしよう。

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