第45話 戦闘直前
ーーーー帝国艦隊ーーーー
「前方に敵発見、数は10隻です。周りには小舟がいます。」
マストの上の見張り台から報告がくると将軍がニヤリとする。
「ようやく出てきたか、この前の空襲で船は全滅したと聞いたが無事な船もおったのだな。」
「将軍、敵が出てきたのに嬉しそうですね。」
将軍は笑いながら答える。
「勝つと分かっていても敵とは戦いたいものだ、それに敵もただ蹂躙されるのを見ているわけにはいくまい、ならば我々も敬意を持って戦ってやろう。」
「一方的な戦いになると思いますがね。」
船の上には笑いが満ちていた、だがそれはすぐに悲鳴に代わり絶望が満ちるだろう。
ーーーー第一艦隊・大和ーーーー
「迎え撃つ気満々だな。」
「逃げられると困りますからありがたいですね。」
戦闘がそろそろ始まろうとしているのに呑気な会話をしている。なお艦隊は今大和、武蔵、最上、鈴谷、秋月、夏月、島風、陽炎、雪風、綾波、不知火に編成されている。後は空母の護衛に回っている。
「大和と武蔵の準備は出来ているかな?」
「はい、先程準備が終わったそうです。ですが後での事を考えると憂鬱ですね。」
「敵を油断させるためだからね、肉を切らせて骨を断つと言うだろう。」
「確かにそうですね、艦を沈めるわけにもいきませんし。」
これから行うのは奇策だろうなと思っている二人は笑いあっている。
「では、第二艦隊に連絡して後方の輸送船を攻撃させよう。連絡を、公爵達も艦橋に来られるように伝えてきてくれ。」
「了解しました。」
「あと、セシリアさんも呼んできてくれ。見たくないならば来なくても良いと伝えてね、決別には必要だと思うからね。」
「はい」
さて上手く引っ掛かってくれるかな?艦隊は大和、武蔵を先頭に縦陣を組み敵に向かっていった。




