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第43話 帝国前線港ファンド攻撃

ーーーーー帝国前線港・ファンドーーーーー

この港では先日ヨルトリンゲルに向かった艦隊以外には10隻ほどの防衛艦隊がいるだけだ。味方の前線は遥か彼方であり、王国は守勢に終始しているため緊張感は無く、灯りも煌々と付いていた。(魔法による灯りのため火事の心配は無い)

「今日も暇だな。」

「おいおい、文句を言うなよ。敵が来たらどうするんだよ。」

「大丈夫だって、昨日隊長が王国の奴等はもう死んだも同然だと言ってたじゃないか、軽く一杯やろうぜ」

そう言うと懐から酒瓶を取りだし(濁酒)口に含む。

「そうだな、俺にもくれよ。」

「今度何か奢れよ。」

笑いながら二人で飲んでいると聞き慣れない音が響く。

グオーーーン

「何だ?」

音がした空を見上げるといきなり真昼の様に明るくなった。

「目があ!?」


ーーーーー攻撃隊・隊長ーーーーー

「釣光弾も上手く作動しているな。」

「はい、隊長」

攻撃機隊隊長坂出可憐中佐は自らが投下した釣光弾が上手く作動して安心した。これがなければ今夜の攻撃はうまくいかないからだ。なお釣光弾を積んでいるのは伊1001潛に搭載されている晴嵐改達だ。晴嵐改は胴体内部の爆弾庫にしか搭載出来ないため、晴嵐改2型に釣光弾が搭載されているのだ。数は一機につき四発(胴体内部、二発、両翼下に一発づつ)合計10機いるので40発、攻撃中照らし続けるのに十分な数だ。

「爆撃は上手くいっているかな?」

港にある倉庫に一発命中し盛大な火柱が上がる。

「おお!派手に燃え上がりましたね。」

「多分油が集まっているところに命中したのだろう、飛竜の集まっている広場はどうだ?」

今回の攻撃の主目的の一つがどうなっているかは重要なことだからだ。

「数匹上がったようですが、護衛のTa-152に叩き落とされました。今は広場の近くの倉庫と寝床の攻撃に移っています。」

戦闘機隊隊長に通信を入れる。

「被害は?」

「敵に襲われたが被害はない。攻撃はどうだ?」

「順調だ。後少しで…」

割り込みが入る。

「隊長」

「何だ?」

「攻撃終了しました、被害はありません。目標である倉庫、砦、城門等の破壊は確認できております。」

「分かった。全機帰艦するぞ。釣光弾は全弾投下せよ。」

「了解」

攻撃中に使った釣光弾は四発なので残りの三十六発が落とされる。さながら町は真昼のように照らされるのだった。


ーーーー帝国軍・前線港ファンドーーーー

「何なんだ、この有り様は!敵は何処にいるのだ‼」

攻撃されなかった船から指揮官とおぼしき人間が出てくる。

「なぜだ‼近くには敵はいないはずだろう。」

「分かりません、昨日の偵察騎からの報告では敵の形も見当たらなかったと言っていました。」

副官が出てきて答える。

「くそ、まだ敵は近くにいるはずだ。すぐに出港するぞ。」

慌てて副官が止めようとする。

「今出るのは危険です、何より風は港内に吹いています。」

副官が言うのは正論ではあるが、怒りに身を任せている指揮官には通用しない。

「この馬鹿者が!良いから出港するのだ!」

これは何を言っても駄目だなと考え副官が出港するように伝える。だがいくら探しても何も見つからなかった、そうまるで昨日あったのは亡霊が起こしたかのように。

酒は一般的には濁酒のみで王族などもそれしか飲めないです。

晴嵐改2型:南山に着艦装置と主翼格納方式を変更させた機体、エンジンにターボチャージャーを搭載したため防弾装置や機速が大幅に向上している。搭載兵装は爆弾庫に収める形になるが主翼下にも搭載出来る。爆装は最大1トンまで

潜水艦隊は距離400キロメートルで発艦したので見つかる心配は無いです。

帝国と法国の名前を募集します。一人では名前が浮かびませんので。次の更新のときに発表になると思います。

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