第40話 帝国艦隊発見
食事が終わってから雑談をしているときに偵察に当たっていた二式大艇から入電が入る。
「失礼します、二式大挺より入電です。『我、帝国の艦隊発見せり。第一艦隊との距離北西に600キロメートル、これより接触を続ける』以上です。」
報告を受け返信の内容を伝える。
「御苦労様、返信は『了解す、無理のない接触に勤めよ。』補給基地に連絡『追加の二式大挺を増援として帝国の艦隊に接触させよ。』以上を打電してくれ。」
「了解しました、失礼します。」
通信兵が出ていった為海図を確認する。
現在帝国の艦隊との接触のために第一艦隊は帝国の艦隊に進路をとっている。第二艦隊は予定地点に達し現在は転進の命令待ちだ(ただし飛竜が飛んできたため数騎叩き落としている、人は乗っていなかったため野良だと判断されている。)。
「しかしあまりにも警戒していないですね。」
楓君が呟く。公爵達もいるのだがついてこれていない。
「後方は安全だと思い込んでいるんだろう。それにこの世界に潜水艦の様なものはないだろうから、一度確認したところはもう確認しないのかも知れないね。そこら辺はどうなんですか?公爵」
公爵に話を振るがわたわたとしている、話が振られるとは思ってもいなかったんだな。
「こちらでの戦いはあなた方の方が詳しいと思いますので助言が欲しいのですよ、何か飛空船のような特殊な船や何か特別な事は無いですか?」
私が改めて聞くと、今度は答えてくれる。
「飛空船以外はこれといって珍しい船は無いと思います、私たちが持っている船はどの国もあまり変わりありませんから。ただ、帝国の船は飛竜が乗せられているという報告もありましたから。特別な事はこれくらいなものですね。」
と言うことは、帝国の艦隊の総数は600その内、戦闘艦艇は 300程だろう。一つに一匹乗っていると300騎か。相手にとって不足はないな。
「その飛竜はすぐに攻撃に使いますか?」
ここが一番重要なので聞いておく。
「指揮官によりけりですが、大抵は見付け次第先制攻撃のために使うと思います。」
ということは、よくも悪くも見敵必戦の精神があるということか。
「では、あなたの情報から作戦を考えるとしましょうか。」




