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第22話 この世界の現実、ついでに食情報

-----戦艦大和・第一艦橋-----

「司令官、入られます」

 艦橋に詰めている全員から敬礼され、こちらも返礼を返す。

「艦長、所属不明機の確認はできているか?」

「現在、彩雲を向かわせて確認させています。現在敵機どうか分かりませんので上空直掩機を上げておいたほうが宜しいかと思われます。」

「許可する、二個中隊上げよ、上空の指揮は靖国改に一任する、全艦に通達、輪形陣をなせ、対空戦闘用意、命があるまで発砲は禁ず、戦闘配食配れ、以上。」

「了解。」

 そう言うと伝声管に張り付き命令を下す。細かい指示を出すのは艦長の仕事だ。

「さて、貴国のものではないと思いますが、集団でこちらにまっすぐ来ています。」

「北から来れるのはわが国の飛竜にはありませんよ、それに20騎もの騎兵は集めるのだけでも苦労しますから。しかしどれだけの飛竜をあげたのですか?」

「あなた方にも空母があるのですかな?」

「いえ、この船に竜が乗っているのでは無いのですか?」

 二人揃って首をかしげる。

「公爵閣下、この船に飛竜は載せておりません。誤解が無いようにお伝えしますと我々のあなた方の言う飛竜を載せているのはあちらの船になります。司令官、この世界の軍船は大抵一騎は飛竜を載せているものなのです。」

 楓君がそう言い私は納得できた、かつての水上機のような使い方であろう。

「なるほど、まあ飛竜のような使い方で間違いはありませんよ、上げた機数は54機です。一撃ももらうつもりは無いですが、手前で迎撃した方がいいですし。」

 話していると主計長が入ってくる。

「失礼します、戦闘配食を持ってまいりました。」

「お、早いな、メニューはなんだ?」

「五目飯の握り2つと付け合せにたくあん、汁物は豚汁であります。」

「私の好物ではないか、しかし主計長奮発したな。」

「初戦闘ですから、景気ずけです。」

「なるほど、ではありがたく頂こう。」

 主計長が全員に配り終え退出する。

「なんですか?これは」

「あなた方の国にはありませんか?握り飯というものでしてね、仕事の合間に片手で食べれるようにされたものですよ。美味いですよ。」

 艦橋に詰めているものたちは美味そうに頬張っている。公爵たちも恐る恐る口にした後、「美味い」「片手で食べれてこれほどの味とは」と口にしている。

「汁物も飲んで御覧なさい、この七味を加えると美味いですよ。」

 先ほどと同じなので割愛。

「これほど美味いものは宮廷でも食べられませんよ。」

「そうなのですか?」

「形式ばっているだけで味は良くないですね、それにこんなに複雑な味を出すことはできません。」

 どうもこの世界には調味料というものは無いらしく唯一塩のみがあるらしい。これは他の大陸でも同じことらしい、また酒もどぶろくのようなものしかないらしい。上手くすればこれも交渉に使えるなと思いながら、会敵はまだかと待っている。

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